2月に進む
月末
01/02/木
新年の二日目。何事もなし。『崇神天皇』は順調に進んでいる。吉備津の鬼を退治するところ。その前に霊的な存在としての野の獣、森の獣、山の鳥、というのが出てくる。犬、猿、雉で、桃太郎の話になっている。二十年以上前の自分が書いたもので、ふざけているのだが、おもしろいのでそのまま残しておく。正月だとテレビ番組は特別なので、曜日の感覚がなくなる。Footballも何だか通常とは違っていて、日曜日に二試合あって、残りは月曜なのだれど、金曜のサースデーナイトの試合がないのは寂しい。残りは最終戦だけ。両カンファレンスとも残り1枠。Aカンファはワイルドカードの3枠目が未定。ブロンコス、ドルフィンズ、ベンガルズの順で可能性がある。ドルフィンズはチーフス相手だがたぶんマホームズは出てこない。ごっそり2軍相手なら勝てるかもしれない。ベンガルズが残ってビルズと対戦すると面白いかなとは思ったのだが、それでベンガルズが勝つと準決勝ではチーフスと当たることになる。それはまずいので、2軍を出してブロンコスに勝たせた方がいい。そうすると第4シードのテキサンズか、第5シードのスティーラーズなので楽勝。ビルズ対レイブンズの勝者と決勝で当たることになるが、両QBが消耗しているだろうから有利になる。Nカンファは最終戦でライオンズ対バイキングス。勝った方が第1シードで一回戦が不戦勝になる。その後もずっとホームスタジアムで闘うメリットがある。決勝戦みたいな試合だ。南地区の地区優勝が決まっていないが、バッカニアーズが勝って第4シードになる。ライオンズ対バイキングスの敗者が第5シードでバッカニアーズと対戦する。すると準決勝でまたライオンズ対バイキングスになるのだろうか。イーグルスはハーツの脳震盪は回復するのか。ランニングバックのバークレーも負傷したようだ。コマンダーズの新人QBダニエルズがどこまで行けるかも楽しみだ。
01/03/金
今日までは三が日。近くの初生衣神社に初詣。穏やかな日和が続いているが夜になると風が出てくる。築四十数年の木造家屋は、あちこちで異様な音がする。まあ、音がするだけなので問題はない。この仕事場は、浜名湖に面した庭に向かってリビングルームがある。階下に寝室が二つ。リビングルームの横にも和室がある。さらに中2階に昔は書斎があったがいまは物置になっている。ダイニングテーブルが大きいので、端にパソコンを置いている。仕事と食事が連続している感じがする。御茶ノ水の住居は、仕事場よりも狭いのだが、ダイニングテーブルとは別に、仕事用のデスクがあるので、書斎として独立している。書斎の戸を閉めきることはできるのだがいつも開けてあって、リビングと連続している感じだが、わずかな距離がある。この仕事場は、パソコンがダイニングテーブルにあるという点で、仕事と食事と寝酒とが連続している感じがする。仕事といっても収入の得られる作業ではないので、趣味とか道楽の領域だ。まあ、自分の人生は、やりたいことをやるということに徹してきたので、すべてが道楽といっていい。江戸時代の作家も、書くのは道楽で、お金は入ってこなかったようだ。
01/04/土
正月の三が日も、入力作業を続けている。まったくのゼロからの打ち込みではなく、リライトなので、どんどん先に進んでいくのだが、スピードを上げるとただのリライトになってしまうので、ある程度、抑制している。原典の『角王』では、登場人物の名前、地名、神さまの名前など、固有名詞がすべてカタカナになっていた。これでは読みにくい。リライトでは、人名の初出にカッコで漢字を示し、地名と神さまの名前は漢字とした。あまり有名でない人名は、どんな漢字かわからないので、文庫本の「日本書紀」を開いてチェックしている。あとは人物のキャラクターを、少しずつ色合いを濃くしている。基本的には元のプロットをそのまま用いている。プロットがよくできている。23年前に書いたものとも思えない。さて、新年のFootballは、明日、2試合。レイブンズとスティーラーズの地区優勝争い。ただレイブンスはQBのいないブラウンズに勝てばいいだけなので、地区優勝と第3シードは確定している。スティーラーズはベンガルズが相手で、負けてもプレーオフ出場は決まっているので、ラッセル・ウィルソンを休ませるだろう。このところ疲れ気味で調子を落としている。ベンガルズは勝っても、ブロンコス、ドルフィンズが両方負けないとプレーオフには出られない。ただブロンコスはチーフスが相手。マホームズが休むとしても、ウェンツは本気で頑張る。ここで勝てば、どこかのチームで先発を任される可能性がある。ドルフィンズが漁夫の利になるか。タゴヴァイロアは出られないようだが、ハントリーでもジェッツが相手なら勝てるだろう。ただベンガルズとしては、どうしても勝っておかないといけない。
01/05/日
レイブンズが勝って地区優勝決定。時間差で地区優勝の望みが断たれたスティーラーズもラッセル・ウィルソンを先発させたがベンガルズに惜敗。ベンガルズは勝ったものの、上位2チームが明日負けてくれないとプレーオフには進めない。ブロンコスの新人QBボー・ニックスが、マホームズのいないチーフスに勝てるか。ドルフィンズの控えQBハントリーがもしかしたら最後のプレーになるかもしれないベテランQBロジャースのジェッツに勝てるか。本日は根洗にあるファーマーズマーケットで野菜を調達。明日は雨の予報でどこへも出かけない。火曜日には東京に帰る。ということで、浜松での年末年始もこれで終わり。御茶ノ水での日常が始まる。
01/06/月
Aカンファの最後の1枠は、ブロンコス、ドルフィンズ、ベンガルズの順でノミネートされた状態で、昨日、ベンガルズは勝って権利を確保した。ドルフィンズが負けたので、ブロンコスが負ければベンガルズがプレーオフという状態だったが、ブロンコスが首位のチーフスに圧勝した。チーフスはマホームズを温存して控えのウェンツが先発。かつてイーグルスで長く先発をつとめたベテランなので、いい勝負になるかと思ったのだが、マホームズだけでなく、ランニングバックもレシーバーも、主力は温存され、ディフェンスも怪我を恐れて無理をしなかったようで、ブロンコスの圧勝となった。これで新人QBボー・ニックスがプレーオフに進むことになった。Nカンファの最後の1枠は、バッカニアーズが勝って南地区の優勝を決めた。これですべての出場チームが決まった。これを書いているいま、ライオンズ対バイキングスの中継をやっている。勝った方がシード1位、負けた方がシード5位となる。……結局、ライオンズの圧勝。Aカンファはチーフス、Nカンファはライオンズがシード1位となり、トーナメントの初戦が不戦勝となった。準決勝、決勝も本拠地での試合となり、準決勝の対戦合いも、シード順の低い相手となる。チーフスの場合は、強敵のビルズとレイブンズが準決勝で当たるので、比較的に楽な展開となる。去年は地区優勝したもののシード順が低かったので、初戦のドルフィンズ戦に快勝したあと、ビルズ、レイブンズと厳しい闘いが続いた。今回はビルズとレイブンズの勝者とだけ闘えばいいので、かなり楽だ。ライオンズの場合はそういうわけにはいかない。第7シードのコマンダーズの勝率が、南と西の地区優勝チームの勝率を上回っているので、準決勝で強敵のコマンダーズと当たることになるだろう。さて、トーナメントの初戦の組み合わせが決まった。Aカンファは、チャージャーズ対テキサンズ。チャージャーズはQBハーバートが絶好調。テキサンズは地区優勝したものの後半は調子を落としている。チャージャーズ有利。チャージャーズは最後の追い込みで、失速したスティーラーズを追い抜いた。その結果、ヘッドコーチの兄弟対決となるレイブンズ戦を避けることができた。ただ勝っても次はチーフスだからそこまでだろう。
失速したスティーラーズは同地区のレイブンズと当たる。レイブンズが断然有利。最終戦で最後の1枠にすべりこんだブロンコスはシード2位のビルズ。ビルズが断然有利ではあるが、ジョシュ・アレンは好不調の波があるので、アップセットのチャンスはある。ブロンコスが勝つと次はチーフスと当たるのだが、まあ、順当なら、準決勝はチーフス対チャージャーズ、ビルズ対レイブンズだろう。チーフスは8割方勝利はまちがいないが、ビルズ対レイブンズはどうなるか、まったくわからない。Nカンファは、パッカーズ対イーグルス、QBハーツの怪我の影響がなけりばイーグルスが有利。コマンダーズ対バッカニアーズ。これは新人QBレイノルズと、中堅QBメイフィールドの対決。メイフィールドに好不調の波があるので、勝敗は微妙。コマンダーズは競り合いに強い。最後はバイキングス対ラムズ。シード5位と4位の対戦だが、勝ち数でいえば14勝と10勝でバイキングス有利。ただラムズも後半に調子を上げてきたのでいい勝負になるだろう。勝負の行方はまったくわからない。そこをあえて予想すれば、準決勝はライオンズ対コマンダーズ、イーグルス対バイキングスだろう。この勝敗はまったくわからない。ということで、カンファは決勝戦は、Aカンファがチーフス対ビルズかレイブンズかのどちらか。Nカンファはまったくわからない。ということで、来週のトーナメントが楽しみだ。
01/07/火
朝10時に浜松を出て、午後2時半に御茶ノ水に到着。車は多かったが渋滞で止まるようなことはなかった。新年なので郵便受けがいっぱいになっていた。数年前から年賀状を出すのはやめているのだが、送ってくれる人はいるので、しっかりと読んではいる。パソコンをセットすると、NETがつながっていない。よくあることで、物置の高い位置にある配電盤の横の装置の電源を抜いて初期化すれば解決する。メールも大量に来ていたが、ジャンクメールがほとんど。明日は仕事が入っていない。木曜は朝からNET会議があって、夜は文藝家協会の新年会がある。そこから今年のぼくの仕事始めだが、『崇神天皇』の作業は元日からやっている。ただこれはお金にならない作業なので仕事とはいえないか。
01/08/水
御茶ノ水の朝。浜松に2週間以上いたので、慣れてしまった。朝起きて、ああ、ここは御茶ノ水だと思う。リビングルームに出ても、浜名湖は見えない。まあ、大手町のビルが見えるし、晴れていれば富士山も見える。ただパソコンを置いているデスクが狭いので、リライトの作業がやりにくい。とりあえず近くの医者に行く。いつもの薬を貰う。本日はそれだけ。
01/09/木
いつもより30分早起きをして午前のNET会議。必要な意見を述べる。夜は文藝家協会の新年会だが、それに先立って事務所で理事長の林真理子さん、副理事長の三浦しおんさんと、新年の挨拶の収録。協会にホームページに出るそうだ。すぐに終わって、新年会まで少し時間があったので雑談。文藝家協会は女性の理事が増えたので、活動が活発になった感じがする。いろいろとおもしろい話を聞いた。徒歩で10分ほどの四川飯店に移動。ここで新年会をやるようになって3年目か。3つのテーブルに別れるので、ふだんは親しくない人とも会話ができるように、座席は事務局が指定することになっている。ぼくの左隣は、ふだんからお世話になっている中沢けいさん、右隣が評議員の吉永みち子さん。初対面ではなく、昔、雑誌で対談したことがある。中沢さんの左隣は飲み仲間の岳真也さん、吉永さんの右隣は森詠さん。だいたいこの5人で会話をした。親しい人ばかりなので、ざっくばらんの話が聞けた。
01/10/金
いつもなら金曜日はサースデーナイトの試合が中継されるのだが、新年になると大学のローズボールなど大きな大会が終了して、大学の休みに入る。そこで土曜日もスタジアムが使えるので、ブレーオフ初戦は現地の土曜2試合、日曜3試合、マンデーナイト1試合という割り振りになる。チーフスとライオンズは初戦は不戦勝だが、この6試合はどれも好ゲームになりそうだ。ラムズ(10勝)対バイキングス(14勝)の試合は、ロサンゼルス郊外の山火事のため、カージナルスのホームのアリゾナ州に変更されることになった。勝利数にかかわらず、地区優勝チームが優先されて、ラムズの本拠で開催されることになっていたのだが、これでバイキングスのファンも試合を見に出かけることができる。中立のスタジアムなのでホームアドバンテージがないので、ラムズにとっては不利だが、10勝対14勝の対戦だから、もともとラムズのホームでやるのは問題だという気がしていた。それでも今シーズンは、負け越しチームの地区優勝はなかった。テキサンズもラムズも10勝で地区優勝だった。ただ最後5連勝したベンガルズが9勝でプレーオフに届かなかったのは残念。もしも最終戦、チーフスがマホームズを出していれば、ベンガルズがシード7位で、ビルズと対戦していたところだった。ただそこでベンガルズが勝つと、シード最下位チームなので準決勝でチーフスとあたる。それを避けるために、チーフスは2軍を出してブロンコスを勝たせたといううがった見方もあるようだ。ベンガルズが出なかったのビルズが勝つだろうし、そうなるとチーフスの相手はテキサンズとチャージャーズの勝者。これはチャージャーズの勝ちだろう。チャージャーズ対チーフスの試合は録画が残っていて、1点差で負けていたチーフスが残り1秒でキックで逆転するのだが、そのキックが左のポールの内側に当たってバーを超えるという辛勝だった。シャージャーズはぎりぎりで以前カウボーイズの先発ランニングバックだったエリオットを移籍で獲得した。少し強くなっているはず。チーフスもレシーブーのブラウンや、負傷していたキッカーのバトカーが復帰しているので、まあ、チーフスの勝ちだろう。もう一つの準決勝、ビルズ対レイブンズは死闘になる。ラムズが地区優勝したNカンファ西地区では、シーホークスも10勝で、直接対決も1勝1敗だったが、微妙な差で最終戦を待たずにラムズの優勝が決まっていた。すべての対戦相手の勝率を足して、強い相手が多かったチームが上位になるというルールが適用されたようだ。ラムズはAカンファ2位のビルズに勝った成績が効いたようだ。このラムズの敗戦がなけば、チーフスが最終戦でマホームズを温存することもなかっただろう。17週の最後の試合でラムズの進出が決まったという話もある。いずれにしてもシーホークスは10勝したのに、プレーオフに届かなかった。シード7位のパッカーズが11勝もしているのだ。Nカンファは全体のレベルが高すぎた。
01/11/土
土曜日。現地ではこの土曜日から、プレーオフが始まる。日本では、明日の早朝から、試合の中継がある。日テレG+では6試合すべてを中継してくれるので、録画のセットはしてある。チーフスは初戦は不戦勝なので、とくにリアルタイムで見たいと思う試合はないが、ビデオでじっくりと見て、戦力を分析したい。チーャージャーズ対テキサンズ。これは面白い試合になる。第5シードと第4シードの対戦で、多くの場合、第5シードの方が勝率が高く実力も上と考えられる。負け越しでも地区優勝は可能だからだ。テキサンズは10勝7敗というりっぱな成績だが、チーフスのいる西地区で11勝6敗のチャージャーズの方が、実力は上だが、アウェイのハンデがあるので、五分五分の闘いとなる。ビルズやレイブンズが負ける可能性は低いので、この試合に勝ったチームが準決勝ではチーフスと対戦することになる。テキサンズの方が弱そうなので、ぼくはテキサンズを応援したい。スティーラーズ対レイブンズ。シーズンの終盤で失速したスティーラーズ、逆に終盤にようやくラマ―・ジャクソンとランニングバックのヘンリーの息が合ってきた昇り調子のレイブンズ。まあ、レイブンズの圧勝だろう。日本時間日曜日のブロンコス対ビルズは、新人QBボー・ニックスの活躍に期待をかけたい。ビルズのQBジョシュ・アレンには調子の波があるので、何かの拍子にアップセットが狙えるかもしれない。ここまではAカンファの試合だ。Nカンファの方が接戦が期待される。パッカーズ対イーグルス。終盤に失速したパッカーズだが、イーグルスもQBハーツの脳震盪などがあって、もしかしたらアップセットがあるかもしれない。2位と7位の対戦なので、まあ、イーグルスが勝つだろうが。コマンダーズ対バッカニアーズ。これはいい勝負になる。新人QBダニエルズと、中堅QBのメイフィールドの対決。ダニエルズを応援したい。マンデーナイトのバイキングス対ラムズ。ロサンジェルスの森林火災で中立地点のアトランタ・ファルコンズのスタジアムで試合が実施される。ホームアドバンテージがなくなったので、バイキングスが有利になった。QBカズンズの移籍で、新人QBも開幕前に故障したバイキングスは、ビリ候補と見られていたのだが、メイフィールドの同期でこれまでまったく活躍できなかったダーノルドが、突然の才能開花で、シード1位のライオンズに次ぐ2位の成績。同地区なのでワイルドカードに回ったのだが、実力はイーグルスよりも上だろう。ただラムズもベテランQBスタッフォードが、最後にもう一花咲かせようと、大いに奮闘するはずで、レシーバー陣も揃っているので、接戦が予想される。接戦となればベテランの経験が活きるかもしれないが、ホームの応援が森林火災でなくなったことが、痛恨の不運というしかない。シード1位のライオンズの対戦相手は、シードの低い順となる。7位のパッカーズがイーグルスに勝つとは思えないので、6位のコマンダーズが当たりそうだ。コマンダーズが負けると、同地区のライオンズ対バイキングスということになるのだが、これはライオンズにとって不幸な事態だ。ぼくの予想に希望を加えれば、準決勝はチーフス対チャージャーズ、ビルズ対レイブンズ、ライオンズ対コマンダーズ、イーグルス対バイキングスということになる。本日もご近所を散歩。部屋にいる時から、何となく太鼓の音が聞こえるように思った。御茶ノ水の聖橋口の商業ビル前の広場で時々、ジャズやロックの演奏をやっているので、それかなと思っていたのだが、広場は閑散としていた。しかし太鼓の音は聞こえてくる。音の方を注視していると、うどん屋のなかから、大相撲の触れ太鼓の人々が出てきた。駅前の店を一軒ずつ回って太鼓を聞かせているようだ。明日から、相撲が始まるようだ。両国や蔵前を触れ太鼓が回るのは知っていたが、御茶ノ水まで来るとは知らなかった。
01/12/日
さあ、プレーオフが始まった。まずは明け方の試合。チャージャーズ対テキサンズ。ハーボー監督のもと、QBハーバートの調子が上がっているので、チャージャーズ有利かと思っていたのだが、何と4インターセプトの大乱調。テキサンズの守備が上回っていたのか。もともとチャージャーズは守備に難のあるチームで、点をとらねばというあせりがあったのか。テキサンズのストラウドも万全ではなかったけれども、去年の新人QBだった時も初戦を突破した運の強さと、精神力の強さで、今年も初戦突破。次はチーフスなので、まあ、ここまでだと思われる。もう一試合はレイブンズ対スティーラーズ。これはレイブンズの圧勝だろう。中継をやっているけれども夜中に録画で見るつもり。
01/13/月
01/14/火
ラムズ対バイキングス。地区優勝のラムズのホームのはずが、ロサンジェルスの森林火災のために、アリゾナ・カーディナルスの本拠で開催。カーディナルスのオーナーは、ラムズのために練習場も開放。さらに黄と青の塗料を大量に発注。カーディナルスは赤い鳥なので、チームカラーも赤。エンドゾーンが赤い塗料でおおわれる。ラムズは黄と青なので、塗料を発注して対応した。ラムズはファンのためにバスを仕立てて6時間かけてファンを運んだ。ということで、ラムズのホームの雰囲気はあったが、ミネソタにも近いのでバイキングスファンもかなり入っていた。試合はラムズが絶好調。ベテランのスタッフォードは最終戦を休んだので切れ味が戻っていた。対するダーノルドは緊張のためか、ジェッツ時代の不振に戻ってしまったようだ。ラムズの圧勝。読売新聞の人々来訪。SARTRASについて意見交換。『崇神天皇』のリライト完了。明日、プリントして、しばらく置いてから読み返す。
01/15/水
しばらく創作から離れたいので、世界情勢について考えてみる。ぼくは終戦直後の生まれで、子どものころから就職して、作家になるまで、つねに経済成長が続いていた。そのせいか、世界はだんだんよくなっていくという楽観をもっていたのだが、気がつくと世界はどんどん悪くなっている。理念というものが世界から消え失せてしまったようだ。ヒューマニズムとか、民主主義というのは、ヨーロッパの上流階級が近代になって言い出したことで、ヨーロッパが南米、アジア、アフリカを植民地とした豊かさのなかで、絵に描いたモチみたいな理念を口先だけで論じたものだ。ヒューマニズムと言いながら、植民地を貧困のどん底におとしいれていた。挙げ句に世界戦争を起こし、結果としてロシアやイスラエルの問題が現在にまで続いている。で、どうすればいいのか、というアイデアは、ぼくにはない。せいぜい、口先だけの理念は表明しないようにしようと自戒するだけだ。
01/16/木
イスラエルとハマスが停戦に応じたというのが本日のトップニュース。昨日拘束された韓国大統領のニュースが続く。ロシア、中国、北朝鮮は独裁者が支配する国だ。アラブ諸国のなかには宗教のトップが国を支配しているところもある。共産主義も一種の宗教で、宗教というのは人を洗脳し、全体主義による独裁政権を生みやすい。戦前の日本もそうだった。ファシズムというのは、第二次世界大戦を引き起こした日独伊の三国同盟のイタリアの独裁政権を支えた全体主義のことで、数本の棒をひもで結ぶことで強化した構図を象徴する「きずな主義」というべきものだ。その種の「きずな主義」はいまの日本にもあるので、アブナイ国であるともいえるが、独裁者はいまのところいない。ただ学校や地域社会には、隠れた「きずな主義」による同調圧力があって、それが陰湿なイジメを生じさせている。企業の体質のなかにも「きずな主義」があって、昔はサラリーマンのことを「社畜」などといっていた。この言葉はいまは使われないが、似たような風潮はいまも残っている。日本に来た外国の観光客が指摘するのは、道路にゴミが落ちていない、ということだが、これも「きずな主義」や同調圧力の成果だろう。ぼくはそのことは悪いことではないと思っているが、日本は日本国の国籍を有する人と、血筋としての日本民族と、日本語を使用する日本語圏とが、ほぼ日本列島の上に重なっている特殊な国なので、「きずな主義」や同調圧力を生みやすい風土であるということは言える。それでもいまやスポーツ界、とくにサッカーやバスケットでは、肌の色の違う選手が活躍しているし、大相撲ではモンゴル出身の力士が流暢に日本語でインタビューに答えている。そのように多少の出入りはあるものの、日本列島と日本国と日本民族と日本語圏がほぼ重なっているという実状は揺らいでいない。そういう日本から見ると、パレスチナの状況は異様だし、ロシアとウクライナの対立も、何だかよくわからないものだ。日本にも沖縄という固有の言語をもった地域はあるし、ぼくは関西出身なので、東京の言葉にはいまでも違和感をもっている。たとえば「雨が降っている」を、標準語では、ア、フを高く発音する。大阪弁では、メ、ルを高く発音する。全然違う。ただ文字に書く場合には、アクセントは関係しないので、違和感はなくなる。多少のボキャブラリーの違いは、慣れれば何とかなる。ぼくも、妻(高校の同級生なので大阪人)も、味噌汁のだしをとる干した魚を、「にぼし」と言っている。しかし子どものころの大阪では、「だしじゃこ」と言っていた。そういう語彙の違いはいくらでもあるが、根本的な違いはない。しかしたとえばベルギーでは、ベルギー語というものはなく、フランス語とフラマン語(オランダ語の方言)の言語圏がきっちり分けられている。スペインでは、スペイン語と呼ばれるカスティージャ語圏の他に、フランス語に近いカタラン語(バルセロナなどカタルーニャ地方の言語)、ガリシア語(ポルトガル語に近い)、バスク語(バスク民族の言語)などの言語圏がある。そのスペイン語は、南北アメリカの広範囲で公用語として使用されている。つまり、民族や言語圏が錯綜しているのだ。そういうことがまったくない日本は、やっぱり特殊な国なのだろうと思う。
01/17/金
下北沢の本多劇場で、渡辺えりさんの劇団の何周年かの記念公演。三田和代さんが出演しているので見にいったのだが、最初から最後まで出ずっぱりで、台詞も多かったが、最後まで乱れることはなかった。八十歳を過ぎるとセリフが入らないとぶたんから話しているのだが、これだけのセリフが覚えられるのは大したものだ。驚いたのはフィナーレのあと、千秋楽だったからか、座長の渡辺えりさんが、三十人以上の登場人物の紹介を一人でしたこと。人の名前をこれだけ全部覚えるのはたいへんだが、一人も間違えなかった。
01/18/土
今週も週末になった。Footballもいよいよ大詰めだ。明日と明後日、カンファの準決勝。来週が決勝、次の週は休みで、その次の日本時間の月曜の朝、SUPERBOWLということになる。ということは、あと7試合しか残っていないということだ。ぼくの生活は、Footballのある時期とない時期では、生活の張りがまったく違う。まあ、とにかく、明日の試合の予想をしてみよう。テキサンズ対チーフス。よもやテキサンズに負けることはないと思うが、Footballは何が起こるかわからない。準々決勝でテキサンズはチャージャーズに圧勝した。そのチャージャーズを相手にシーズン中、チーフスは2勝しているのだが、いずれも辛勝。ただシーズン中は、手の内を見せない闘い方をする。トリックプレーは出さないし、マホームズも走らない。負ければ終わりのトーナメントとなれば、マホームズも走るし、いよいよケルシーの出番だろう。ランニングバックもパチェコとハントと2枚揃っている。とくにエンドゾーン近くでのハントの突進力はなかなかのものだ。レシーバーも、ホプキンスが補強され、新人のハーシーも育った。スミスシェスターもいる。タイトエンドのノア・グレーもいるので、タイトエンド2人、あるいはフルバックを置いて、やや弱いオフェンスラインを補強することもできる。そうなるとレシーバーはホプキンスとワーシーだけでいい。ホプキンスのシェアハンドと、ワーシーの脚。武器は揃っている。チーフスが危なげなく勝つことを期待したいが、テキサンズも2年目のストラウドが調子を上げてきている。熱戦になるだろう。コマンダーズ対ライオンズ。コマンダーズの新人QBダニエルスは勝負強い。ただ今シーズンのライオンズは隙がない。初戦が不戦勝なので、調子が出ないこともある。その間にコマンダーズが連続でタッチダウン、というようなことがあれば、ライオンズにもあせりがでるだろう。順当に考えればライオンズがかなり有利だが、コマンダーズを応援したい。月曜のラムズ対イーグルス。これはおもしろい対戦だ。数年前のスーパーを制覇したスタッフォードが調子を上げている。イーグルスは絶好調のランニングバックのバークレーがどれほど走るか。QBハーツも走るので、ラムズのディフェンスが対処できるか。イーグルス有利だが、ラムズを応援したい。最後のレイブンズ対ビルズ。これはすごい試合だ。勝った方がスーパー制覇といっても過言ではない。この試合で勝った方がチーフスと当たるわけだが、熱戦となって勝っても全員が疲弊する、という展開になることを祈る。怪我人がどんどん出てほしい。まあ、レイブンズが勝ちそうだ。ランニングバックのヘンリーの馬力がすごい。北海道のばんえい競馬みたいな、相手ディフェンスを引きずりながら突進する。その前にQBラマージャクソンも走る。ビルズにはボン・ミラーがいるのだが、ランナーが二人いては止められない。ところで、今年のプレーオフには、2018年のドラフトで入ったQBが4人出ている。QB豊作の年だったのだ。ドラ1はメイフィールドだった。入った途端、前年のダントツのビリだったブラウンズをプレーオフに出場させた。ブラウンズがワトソンを引き抜いたので、追い出されてジャーニーマンになったのだが、ブレイディーの後釜としてバッカニアーズに入って今年も大活躍だった。ドラ2はランニングバックのバークリーだった。ジャイアンツという弱いチームだったので、活躍も限定されていたのだが、今シーズンはイーグルスに移籍して、とんでもなく活躍をしている。ドラ3がダーノルドで、ジェッツに入ったものの難病のために不振が続き、長い間ジャーニーマンだったが、今年、バイキングスに入って突然に全開状態となった。ただこの二人はすでに敗退している。ドラフトの後半で指名されたのがビルズのジョシュ・アレンで、当初は荒削りすぎたし、パスのコントロールも充分ではなく、しばらく低迷した。数年前から、マホームズの好敵手となって、Aカンファでは随一の安定感を誇っている。レイブンズのラマー・ジャクソンは1巡のビリの指名で、フラッコの控えとして確保された。フラッコの怪我で出場した最初の試合は、いまも忘れることができない。パスを投げることができずどんどん後ろに逃げていくのだが、そこから鬼ごっこみたいなことになり、相手がどうしても捕まえられずにいるうちに、エンドゾーンまで到達する。そんなことが何度も続いた。しかしいまでは、パスの正確さでもトップクラスになった上に、今年はばんえい競馬のヘンリーがいる。どうもレイブンズが勝ちそうな気配がする。
01/19/日
朝6時に起きる。試合は6時半からで、中継の放送は6時15分。目覚まし時計が鳴ると妻を起こしてしまうので、少し早めに、そうっとベッドを抜けだした。まだ外は暗い。午前2時過ぎまで起きて寝酒を飲んでいたので、部屋のなかはまだ少し温かかった。高層住宅の密閉された部屋なので、寒さは防げる。放送が始まった。フィールドゴールで先制。ただこれはキックオフリターンでエンドゾーン近くまで進んだからで、マホームズの攻撃は3アンドアウトだ。ストラウドはしっかりと刻んで前進して、同点キック。その後、タッチダウンも決まったのだが、マホームズの攻撃は散発的で、むしろストラウドの活躍が目立つ。ただキッカーが50ヤードのキックを外し、7点リードのまま、後半戦へ。ここでストラウドのパスが決まり、さらにミクソンのランでタッチダウン。同点かと思いきや、またキックの失敗で1点リードしたまま、ようやくマホームズのパスがケルシーに通った。ディフェンスが次々にQBサックを重ね、その後は危なげのない展開だった。とはいえこれは、ディフェンスの勝利だ。マホームズの攻撃はなかなか決まらなかった。まあ、テキサンズはチャージャーズの攻撃を封じて勝ち上がってきたので、ディフェンスは優秀なのだろう。しかしこの攻撃の不振は、先行きが危ぶまれる。明日のレイブンズ対ビルズ。どちらも強い。どちらが勝っても、強敵とチャンピオンシップを闘うことになる。心配だ。さて、第二試合はコマンダーズ対ライオンズ。第一シードのライオンズの圧勝かと予想していたのだが、どうしたことか、結果的にはコマンダーズの圧勝だった。新人QBダニエルズのロングパスが針の穴を通すように連続して決まり、ライオンズはなすすべがなかった。初戦が不戦勝で、少しチーム力が落ちたようだ。チーフスにもその傾向があった。シード1位にはこういう落とし穴がある。名古屋の高校生の孫がブラスバンドに参加するというので、YouTubeの実況を見た。少しだけ顔が映った。
01/20/月
起きてすぐにNETで第一試合の結果を確認。イーグルスがラムズに勝っていた。スタフォードのパスはかなり距離を伸ばしていたが、イーグルスはランニングバックのバークレーが200ヤードも走った。深川のスーパーに買い物に行ったので、昼食時に第二試合を確認。ラムズが辛勝。レイブンズは走る戦車のヘンリーと、走るQBのラマ―・ジャクソンがいるので無敵と思われたのだが、ラムズのディフェンスがヘンリーのランを押さえた。ラマ―・ジャクソンはシーズン中はぬきんでた活躍をするのだが、プレーオフになるとあせりが出る。今回は飛び道具のゼイ・フラワーズが欠場で、ロングパスが投げられなかった。攻撃がランに偏りすぎると、人数をかけて守られてしまう。この結果、カンファ決勝戦はチーフス対ビルズ、イーグルス対コマンダーズとなった。チーフスのファンとしては、レイブンスに当たらなくてよかった。シーズンの初戦には勝っているのだが、あの時はまだヘンリーの調子が出ていなかった。ラムズが相手なら、接戦になっても、これまではぎりぎりで勝ってきた。スーパーボウルの相手は、コマンダーズかもしれない。新人QBダニエルスには未知の魅力がある。イーグルスが出てくると、200ヤード走ったバークレーを押さえないといけない。これはちょっと厳しい。QBハーツが負傷したようなので、コマンダーズが勝ちそうな気がする。
01/21/火
トランプ大統領就任。8年前を思い出す。いまから20年前くらいから、著作権の存続期間の延長を訴える活動を続けてきた。世界標準は70年だが、日本だけ50年で、日本国内で保護期間の切れた外国作品を無断無償で利用できるようになる。これは諸外国に対して、とても恥ずかしいことだと思っていた。だが政府は、貿易交渉のカードに使えるということで、延長をなかなか認めなかった。環太平洋の貿易協定というものがあって、これが成立したら延長に応じるというスタンスで、8年前にほぼ成立という状勢だったのだが、トランプの就任で卓袱台返しでアメリカが抜けてしまった。これには関係者一同、落胆することになったが、そこからアメリカ抜きの交渉が始まって、何とか延長問題は解決した。しかしタイミングが遅れたために、谷崎潤一郎や江戸川乱歩の作品がパブリックドメインになってしまった。ただ経済権が消失しても、人格権は存続するので、あまりにひどい脚色や翻案があった場合は、遺族の訴えで故人や家族の人格権を主張することができる。さて、昨日のレイブンズ対ビルズの録画を詳細に見たが、タイムポゼッションや獲得ヤード数では、レイブンズが圧倒していた。ただ前半、レイブンズが2度、フィールドゴールに終わったのに対し、ビルズはタッチダウンに到達したので、6対14ということになる。さらにインターセプトとラマ―・ジャクソンの落球でのターンオーバーが痛かった。終盤にもタイトエンドの落球があって、肝心のところでターンオーバー。それでも最終的には2点差だった。タッチダウンのあとのキックを蹴らずに、2点コンバージョンを狙って2度とも失敗した。これがなければ同点だった。レイブンズにとっては悔やまれる試合だが、ビルズの守備が、レイブンズのラン攻撃をきっちりと抑えた結果だろう。昨日も指摘したが、ゼイ・フラワーズという俊足のレシーバーが負傷で欠場したことも、ラマ―・ジャクソンのあせりにつながったようだ。プレーオフの準決勝では、このラムズの勝利と、コマンダーズの勝利が予想外だった。コマンダーズは相手がシード1位のライオンズで、まさにアップセットだったが、レイブンズとラムズは、シード3位と2位の対戦で、ほぼ互角といえたが、ランニングバックのヘンリーの調子が上がっていたので、レイブンスが有利だと感じられた。実際に獲得ヤードではレイブンズが上回っていた。ラマ―・ジャクソンの試合運びに若さがあったということか。ビルズのジョシュ・アレンと同期なのだが、ジョシュ・アレンは数年前に大変身を遂げて、パスを投げ分けるようになった。エンドゾーンに近づくと自分で走るという傾向はあるのだが、ラマ―・ジャクソンが逃げ回るQBであるのに対し、ジョシュ・アレンは突進型のランナーだ。残り2ヤードくらいなら、一歩前に出て倒れ込めばゾーンに到達できる。チーフスの対戦相手はビルズに決まった。レギュラーシーズンでは大敗している。だが負けたからこそ、何か作戦が用意できているはずで、熱戦を期待したい。
01/21/水
トランプの大統領就任で、世界は大きく変わる。何が起ころうとしているのか。ぼくなりの考え方を示しておきたい。世界は大きく分けて宗教的独裁国家と、自由主義民主国家とに分けられる。共産主義も一種の宗教なので、この宗教を是とする人々が、「きずな主義」によって団結し、言論の自由を抑圧し、全体主義国家を形成する。この独裁政権の問題点は、独裁者の恣意的な判断によって国家の運営に「ぶれ」が生じやすいことと、国家の機構が硬直化して、末端で不正が起きやすいことだ。いまの中国を見ているとわかりやすい。一方の自由主義的民主国家の問題点は、自由放任の状態になると、金持が余計に金持になり、貧民は貧民のままに放置されるということだ。これがわかりやすい資本主義の原理で、いまは単なる金持ではなく、ファンドという新たな金持階級が出現して、金が金を産むという、資金の集中現象を起こしている。ただしこれまでは、そこに適正なブレーキがかかっていた。それがヒューマニズムとか、平等主義とか、世界平和とかいった理念の集成だ。貧民は気の毒だ、マイノリティーは気の毒だ、戦地の人々は気の毒だ、というヒューマニズムによって、何とかしなければという抑止力が働く。独占禁止法といった法律もそこから生まれている。またこの「気の毒」というフィーリングは、大学や、マスコミによっても支えられていた。トランプはそういうこれまでの抑止力を撤廃しようとしている。なぜトランプは人気があるかというと、これまでの抑止力の「観念性」を笑い飛ばしてしまうからだ。「観念性」というには、「絵に描いたモチ」ということだ。この観念を支えてきた大学とマスコミは、実はエリートと呼ばれる中産階級上層のインテリジェンスによって支えられていた。社会を構成するピラミッドは、頂点にいる大金持ちと、その下部に位置する一握りのインテリ層と、その下の大部分を占める大貧民と、さらにその下に置かれれたマイノリティーや戦争難民によって構成されている。インテリというのは恵まれた中産階級の成績のいい人々が、言葉によって理念を語りあい、少しでも世界をよくしていこうと努力してきた。その姿勢は正しいように見えるのだが、理念はあくまでも理念であって、その表面的な口先の陰で、資本の原理が働いていて、やっぱり金持はより金持になり、貧民はより貧しくなるという原理が厳然と存在しているということなのだ。トランプに敗れたハリスはまさにそういう「理念」の象徴だった。黒人で東洋系で女性というマイノリティーでありながら、守らなければならない民主主義のシンボルとして、実際に多くの支持を集めているかに見えていたのだが、それは一種の「絵に描いたモチ」ではないかということに、多くの人が気づき始めたということだろう。これは新しい別のかたちのファシズムの到来を招くことになるかもしれない。世界はその方向に動き始めている。困ったことだが、これが現実だ。ただトランプはただのデマゴギーではなく、アメリカの大統領だということで、世界中の「気の毒な人」「困っている人」さらには地球温暖化の犠牲になる人々(このなかには山火事や旱魃や巨大ハリケーンで犠牲になるアメリカ人も含まれる)への救済は、金持大国であるアメリカが率先しなければならないところなのだが、これを全部、放棄するとトランプは宣言している。これは地球全体の地獄化の幕開けではないかと思われる。プーチンや習近平も困ったものだが、トランプはもっと困った存在になりそうだ。救いは、大統領の任期が4年だということ。まさか大統領の権限でこれを変えることはないだろうが、トランプに洗脳された第二のトランプが現れて、アメリカ国民が支持するようだと、合衆国そのものが悪の枢軸になっていくのかもしれない。
01/23/木
SARTRASの理事会と三年レビューWG。朝から体調がややよくなくて、会議に出られるかと思ったのだが、とりあえずNETをつないでいるうちに、少し元気が出てきた。夕方、近所まで散歩。それだけ。
01/24/金
週末にかけては公用もないのでのんびりしている。世の中は中居問題がメインになっている。どうでもいいことだという気もするのだが、フジテレビが関わっているようで、CMを引き上げる企業が続出し、経営危機に瀕しているようだ。フジテレビは深夜に俗悪番組を流していて、その功績でのしあがったのがいまの社長で、「まつもtoなかい」などという番組につながっていたので、社長だけでなく重役も含めて、お笑いタレントを増長させた結果、こういう問題が生じたのだろう。テレビというものは政府から電波の割り当てを受けて営業しているので、政府の役人の天下り先にもなっているようだ。いまの若者はあまりテレビを見なくなったようで、新聞とともにこの種のメディアは衰退の一途をたどるのだろう。考えてみると8チャンネルの番組はほとんど見たことがない。ろくな番組がないということではないか。
01/25/土
トランプは予想通りむちゃくちゃなことをやっている。何か、世紀末、という言葉を思い浮かべてしまう。まだ21世紀は始まったばかりなのだが。パレスチナは停戦に入ったものの、アブナイ状態が続いている。ウクライナがどうなるかもわからない。韓国も大統領が拘束されている。日本は平和だ。中居問題というのが最大のテーマだというのは、平和ボケではないか。
01/26/日
いよいよ明日がビルズ戦だ。いまからドキドキする。今年は辛勝が多く、勝ってはいるがオフェンスが停滞している。ただレイブンズに勝ったビルズも、レイブンズのミスに救われたところがある。相手がレイブンスでなくてよかった。とにかく接戦にもちこみたい。接戦になれば勝ちが見えてくる。
01/27/月
朝、8時半にテレビの前にスタンバイ。まだイーグルス対コマンダーズの試合が続いていた。ランニングバックのバークレーの爆発でイーグルスの圧勝。さて、チーフスのオフェンスは好調で出だしはよかったのだが、ビルズのジョシュ・アレンの強靱な体力に圧倒される場面もあり、一進一退。第4クオーターに入って同点。チーフスの攻撃が3点止まりでビルズの攻撃になったが、ここでディフェンスが頑張った。相手の4thダウンを防いで攻撃権を得て、あとは1stダウンを2回とって時間を使い切った。3点差の辛勝。見ているだけでも全身の力が脱けるほど疲れ果てた。ただスーパーボウルの相手はイーグルスだ。2年前のイーグルスよりも、バークレーが加わって強力になっている。ともあれまだ楽しみが残っている。来週は休み。しばらくは静かな日々が続く。
01/28/火
午前中はNET会議。午後は新宿のマッサージ。夜は著団協の賀詞交換会。長い一日だった。さすがに疲れた。
01/29/水
昨日の長い一日が無事に終わって、ほっとしている。今日と明日は公用がない。マッサージのおかげか体調もよくなった。
01/30/木
一昨日の宴会のスピーチで、本日のニュースとして中居問題と埼玉県の道路の穴の話をした。これはAIの話のための前置きで、中国の企業が安価な生成AIを開発に成功したというニュースで、アメリカの半導体メーカーの株が急落したという話をした。これも前置きで、AIは創作者の領域を侵害する危険性もあるが、AIを用いて新たな創作の補助手段として利用することも可能で、そのあたりの法規制についてご検討願いたい、ということを来賓の文化庁さんにお願いした。これをきっかけに、他の団体の方々も次々のAIに関するお話をされたので、よく前振りであったと思っている。が、急落した株価はすぐに落ち着き、中居問題は進展がなく、埼玉の穴はどんどん大きくなっている。これが最大の問題のようだ。下水管から大量の水がもれてアスファルトの下の土砂が流されたのが原因だが、道路の下にはたいてい下水管が埋まっているので、どこに穴があくかわからない危険な状態になっているようだ。さて、チーフス対ビルズの試合を丹念に見た。丹念に見るとというのは、ボールがセットされた時点でスローモーションにして、攻撃と防御の人の動きを丹念に追うということで、日本将棋に矢倉とか美濃の陣形があるように、攻撃にも守備にも陣形があり、相手のQBのパスを防ぐために、守備が攻撃を仕掛けることもある。むしろディフェンスの方が攻撃的だといえるだろう。とくにチーフスの守備コーチのスタグニョーロは攻撃的だ。これによってビルズのパスが封じられて、さらに2ポイントコンバージョンや4thダウンギャンブルがことごとく封殺された。ビルズのディフェンスは、つねにケルシーにディフェンスが2人ついて防御を固めたのだが、そのぶんワーシーやスミスシェスターがフリーになった。さらにマホームズがボールをもって走ると誰もカバーしていない状態になった。ラムズのジョシュ・アレンやレイブンズのラマ―・ジャクソンはよく走るので、必ずディフェンスがカバーをつけているのだが、マホームズはほとんど走ることがないので、カバーを怠っていたのだろうが、マホームズは怪我をしないようにレギュラーシーズンでは走らないのだが、いざという時には走る。この試合ではタッチダウン2回、4thダウンギャンブル1回、そのほかにも何回か走っていた。それでも3点差で勝てたのは、明らかにディフェンスの勝利だ。
01/31/金
メンデルスゾーン協会の例会。メンデルスゾーン研究者の星野宏美さんのレクチャー。自筆原稿のことなど、おもしろい話が多く、楽しめた。本日はそれだけ。なぜかこの協会の理事長をしている。とくにメンデルスゾーンが好きというわけではないのだが、ロマン派からワーグナーへという流行を追わずに、バッハやベートーヴェンの復活上演をするなど、時代送れの音楽を深めたこの作曲には魅力がある。今週はまだ明日の歴時協会新年会があるので、体調を調えないといけない。
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