名古屋旅行記4〜名鉄三河線
早めに6:40に起きた。モーニングセットを食べるために、喫茶店を探す。しかし、駅周辺には見当たらない。あっても、休日のこの時間だからか、閉まっている。しまった、昨日のうちにめぼしをつけておくのだった。駅内に一つ発見。しかし、モーニングというメニューが無い。店員に聞くのも躊躇われ、おとなしくコーヒーと名古屋名物小倉トーストを注文。ここは自分で塗る形だった。バターとあんこの取り合わせが、意外に合っている。
ホテルに戻り、G14氏からの電話もないので、一人で出かけることにした。名鉄線新名古屋駅へ。ひじょーに複雑な運転系統なので(本当はそうではないのかも知れないが、時刻表がないため全くイメージが掴めず、複雑に感じた)乗り場がわからず、素直に駅員に聞いた。ちなみに、本日の行程は携帯電話のジョルダンで一応ひとつひとつ調べたので、乗る電車は全て決まっている。行き当たりばったりではない。廃線予定区間など、一時間に一本くらいしかないかも知れず(実際にそうだったが)調べないで行くのは危険だから。
複雑な運転系統だが乗客にわかり易いように、さまざまな工夫がなされている。方面別に色分けしたり、ホームでは次の電車のドアの位置が分かるように表示があったりした。それでも分かりづらい。素人には理解不能だ。急行碧南行きに乗る。関東圏は電車が遅い。中部・関西圏は速さも速いし、車両も快適とは良く言われるところ。地理的条件から競争が激しかったから。名鉄も支線の三河線に入ってからその本領が発揮された。単線の支線など、関東ならノロノロと時速30とか40キロくらいで軽トラックにも抜かれながら走るのが普通。電車の行き違いもゆっくりしている。しかし、ここは単線でもちゃんと80キロくらいまで出していた。電車の行き違いも相手電車が入り次第すぐに発車している。さすが。そして碧南に着いた。
廃止となるのはこの先、碧南〜吉良吉田間である。路線名は同じ三河線だが運転系統は完全にこの碧南で分かれている。理由はすぐわかった。碧南〜吉良吉田間は非電化だったからだ。一両のワンマン運転ディーゼルカーがひたすら進む。地元客で結構混んでいた。一時間に一本の運転。そうか、採算が取れないのか。残念である。ところどころ、かつて複線だったような後がある。また、昔は電化されていたのだろう
か?架線は勿論無いが、架線をぶらさげるやつ(なんていう名前だろう?)があちこ
ちにある。一時間ほどで終点吉良吉田着。ここからは有料特急で新名古屋に戻る事にした。
G14氏に11:30には新名古屋に戻る旨電話。「今朝は起きられなかった」とのこと。乗車券プラスミューチケットを購入。myuなどという普段使わない音だが、さすが「みゃー」「にゃー」の名古屋だけあり、受け入れられているのだろう。
さて、名鉄特急について解説が必要。特急には「全車特別車特急」と「一部特別車特急」がある。特別車とは、先ほどのミューチケット350円を買わないと乗れない。一般車は乗車券だけで乗れる。まあ、早く言えば指定席と自由席みたいな物だろうと思っていた。分かりづらいネーミングだ。「全車指定席特急」「一部指定席特急」と名付ければ良いのに、南海みたいに。
さて、不思議な光景が。座席指定を受けて特別料金を払って乗ったはずなのに、デッキに立っている人がいる。ミューチケットも持たずに飛び乗ったのか。全車指定席車には指定券を買った上で乗るべき。マナーが悪いな。これがJRだったら、指定券料金を取られた上で、次の駅で降ろされるぞ・・・。いや、隣の席の人は家族で、親は座っているが、子供は立っている。一体どうなっているんだ?
近所の客が車掌からミューチケットを買っている。車掌の声が聞こえる。「・・・座席指定は出来ないんです。ここの席の人が来たら変わってください」
が〜ん!カルチャーショック。特別車というのは指定席車の事ではなかったのか。単に余計な料金が必要な車両だったのか。駅でミューチケットを買った乗客は座席指定を受けられるが、車掌から買った乗客は受けられない。どういう仕組みなのだろう。ミューチケットを売らない駅もあるのだろうか。先ほど通った廃止予定区間には無人駅もあった様だし。でも、車掌が指定が技術的に不可能という事もないだろう。しかし、この物騒なご時世、席の交換を客に行わせる、というのはどういうものか・・・。客から不満は出ないのか。でも見ていると、後から来た客が先に座っていた客に変わって貰っている光景を見かけた。
名鉄としては座席以上にミューチケットを売れて、お金は儲かるだろう。客としても、立ってでも、350円余計に払ってでも特急に乗って急いで行きたいという需要もあるのだろう。しかし、座席指定車に立客がいるというのは、どうにも馴染めない。かなりのカルチャーショックだった。
そうこうしているうちに新名古屋着。G14氏と会い、昼食を食べよう。