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「交流分析であなたが変わる!心の回復6つの習慣」山本 晴義 (著)( 集英社 2015年5月)

→目次など

■「交流分析」をもっと早く知っていればよかった。■

心理学を学んだことがあるので「交流分析」という言葉は知っていたのですが、難しくて、かえってふさぎこむような内容なのだろうと敬遠していました。

今回、機会をいただいて読んでみたところ、少しも難しい話ではなく、簡単な質問に答えるだけで、自分の自我状態を知ることができるという実績のある手法であるとわかりました。 これによって、ストレスを引き起こしている弱い部分を補うことや、他の人の自我状態を推測して客観的に見ることで、適切な対応ができるようになるという効果があるということもよくわかる内容になっていました。

Wikipediaを見ると、どうやら、交流分析を本格的に学ぼうとすると、やはり、なかなか労力を要するようです。本書では、必要最小限の内容をわかりやすく説明してあるのではないかと思います。

本書は、1章でストレスについて概説し、2章で交流分析を説明し、3章で回復のための6つの習慣を提案するという構成になっています。 6つの習慣の表が157ページにあります。

たとえば、多忙な組織でも、人によって負荷は異なり、いつも比較的、負荷の低い人がいます。 一見、迷惑をかけているようで、実は、自我の状態が理想に近い人であり、そのような社員が多いほうが、会社はうまくいくのかもしれません。 本書を読んで、交流分析を知り、6つの習慣について肯定的に受け止めてみると、このようなことが見えてきました。

「交流分析」をまだご存じない方は、一度目を通してみてはいかがでしょうか。

追記:
目次の小項目にページ数が振られていないことと、索引がないことは残念でした。

内容の紹介


交流分析では、詳しく分けると次のようなことを目指しています。
1. 自分の性格を知ることにより、心と身体のセルフコントロールができるようになる
2. 自律性を身に付けることで、自分の考え方、感じ方、さらには行動に責任を持つまでに成長できる
3. 人間関係を円滑にし、家族や友人、同僚、仲間と親密な触れ合いができる - 66ページ


仕事のストレスを減らす4つの方法
@ 仕事を抱え込み過ぎない
A 効率よく働く・作業時間を常に意識する
B 自分の仕事の役割とゴールは明確にする
C 小さな仕事を後回しにしない - 144-146ページ


正しいストレス解消法を持つことの大切さ
・好きなことを楽しむ
・自然と触れ合う
・身近な相談相手、愚痴を言える相手を作る
・リラクゼーション法を行う
・専門家に相談する - 148ページ

ストレスを減らす方法も解消法も、当たり前のことであったり、無理だと思えるようなことであったりするかもしれませんが、 交流分析を通じて自分の自我の状態を知ることにより、今の自分とは違った形で、これらのストレス削減法・解消法に向きあうことができるようになりそうです。

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「ルビリン」は東山動物園にいたアムールトラの名前です。土手で出会った子猫を迎え入れ、「るびりん」と命名しました。

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