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「病気は才能」おのころ心平(著)(かんき出版 2011年9月)

→目次など

■病気や症状を抑圧された潜在的な欲求と見ることで、才能開花への糸口を得る■

この本は、症状が私たちに大切なことを教えてくれているという点で『病気が教えてくれる、病気の治し方―スピリチュアル対症療法』に似た部分があります。ただし、より生体の機能に即した説明がなされているため、納得しやすくなっています。また、満たされていない本来の欲求が病気であるとして、病気を才能の表れととらえる視点は新鮮です。

たとえば、肝臓に負荷がかかると、腹膜、腱、目、爪、胆嚢などに症状が出ます。心臓への負荷は、血脈(血管)、舌、体毛、小腸の消化吸収の状態などに症状が出ます。次のように説明されちます。

これら大きな臓器というのは、自分がダメージを受けてしまうとカラダ全体として致命的なことになってしまうので、事前にそれぞれの関連器官にストレスサインを出します。カラダの表面に現れている症状は、カラダの内側に起こっている課題を代弁していることがあるのです。(48ページ)

著者が17年間のカウンセリング経験を通じて読み取った、放出されるべきエネルギーの抑圧による階層構造が提示されています。5層構造になっており、1層目は笑い、性欲、食欲といった基本的生理欲求の層、2層目は1層目が満たされないことによる頻尿、ほてり、疲労など恒常性への影響です。3層目は2層目の状態が続いたことによる影響で、目、口、鼻、皮膚などの感覚器官に影響が出始めます。これは鼻炎、気管支炎など、○○炎としてたまった毒素を燃やしてしまおうとする働きです。4層目は炎症が長期間続くことによる影響であり、代謝疾患、自己免疫疾患などのより複雑な過程に移ります。この段階で対処できないとカラダに中にゴミ箱を作ることになり第5層の腫瘍の段階になります。

こうした整理につづいて、『病気が教えてくれる、病気の治し方』に似た、各症状が表している具体的な欲求(ココロ)と、才能への転換方法が示されています。第4層の生活習慣病に対しては、その生活習慣病を患っていたと思われる歴史上の人物たちも列挙されているので、その病気を患いやすい性格がなんとなくわかるようにも思えます。

病気と口癖の関係や、組んだとき上になるほうの腕、親指、脚と人の特徴の関係など、独自の視点からの情報も掲載されているので、機会があれば目を通しておくと役立つかもしれません。

内容の紹介


「五臓六腑の時間割」より
下の表をご覧ください。
東洋医学の臓器時計です。

夜中の1時から3時までというのは、東洋医学での「肝」の時間。この時間中に、その日の自分を解毒し、1日で溜まったいろんなものを分解します。 - 81ページ

東洋医学の考え方が取り入れられていることも本書の特徴です。


鼻炎体質の共通点は、私が見る限り、濃い味付けのものが好きな人、また水分もコーヒー、紅茶などで摂る人が多いです。水をそのままで、あまり飲みません。 - 100ページ

私もコーヒーばかり飲んでいます。水(湯)にしてみようと思います。


(血圧があがるのは毛細血管の網が縮むからであるという説明に続いて)
しかし、ここで知っていただきたいのは、毛細血管は、実は自ら成長する力を持っているということです。手や足の指先の毛細血管はその人の運動量によって、むくむくと面積を広げる能力を秘めているのです。
  だから、歩いたり、足や腕の筋肉をストレッチすることは、高血圧には本当に効果的です。 - 134-135ページ

こうして説明されていると、歩くことの意味を良く理解できます。


たくさんのがんのクライアントさんとお付き合いしてきて感じるのは、その方のポリシーがとても純粋で、人間にとって、とても基本的なメッセージを大切にされているということです。 - 215ページ

逆説的に聞こえるかもしれませんが、医療が区分けする病名の「がん」に左右されることなく、一個人として自分の体内のがんと対峙し、自分のがんの個性に目を向けたとき、がんのほうも自分の存在意義を認めてくれる寄主と、上手に付き合いを始めてくれるようなのです。 - 216ページ

純粋なポリシーの持ち主が場違いなケースでそれを表現することが積み重なってさまざまながんが生じる。このそれぞれのがんと向き合うことで、より適応した自分になれる。そんな図式が見えます。


(病気とその病気に共通する口癖のパターン)
胃の病気「ここだけの話だけど。今だから言うけど」
便秘 「あとで。そのうち」
「あの人、気が効かないね。よくもまああんな……」
高血圧 「早くしろ。サッサとして。ちゃんとして」
脳卒中 「何でだ?何を言うんだ」
心臓病 「どうしよう……、でも……。取り返しのつかない……」
肺疾患 「一人にして。入ってこないで。嫌い。チキショー」
糖尿病 「別に。なんてね。うざい」
腎臓病 「どうするつもり?どうなるの」
肝臓病 「そんなはずはない。話が違う」
胆嚢病 「さようでございますか。くださいませ」
がん 「絶対。死んでも」 - 236-237ページ

自分を表現する言葉を豊かにすると、自分の存在も豊かになるといいます。



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「ルビリン」は東山動物園にいたアムールトラの名前です。土手で出会った子猫を迎え入れ、「るびりん」と命名しました。

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