NO.004 御 正 体 山( 御正体山:1,682m ) 1996.11.16登山


 大野付近の車道より御正体山( 1996.11.16 )
【御正体山について】

【御正体山登山データ】

フォト

再登山


御正体山について

御正体山は、私が登山を始めたばかりで丹沢近辺を立て続けに登っていた頃に、 道志山塊の最高峰ということを聞いて、いつか登ってみたいと考えていた山であった。
またその " みしょうたいさん " という呼び名も魅力的で、山そのものを神として崇めていた古い時代の信仰によるものと本には書いてあるが、 " さん " は本来、山という意味ではなく、えびす様を " えべすさん " と呼ぶように、 山への尊敬、愛着を込めた言葉から転化してきたのかもしれない。
しかし、この山にはなかなか登る機会を得られず、思い立ってから約 8年が経ってしまった 1996年の晩秋に、 ようやく山頂を踏むことができたのだった。

私は、富士急行の谷村町 (やむらまち) から登山口となる三輪神社まで歩いたが、 私が三輪神社のある細野の集落に着いた頃に、都留市からのバスが到着して登山者を 2人程降ろしたことから、時間的には同じ位となるので、 その後の体力を考えて都留市からのバスを利用する方をお勧めする。
しかし、谷村町から登山口までの途中、山の間に朝日を浴びた御正体山のピラミダルな姿が見えた時には、ハッとさせられ、 この山が信仰の対象になっていたことも朧気ながら分かる気がしたので、足に自信があって、そういう信仰対象の山に興味がある方は、 是非 谷村町から歩かれると良いと思う。

登山口の三輪神社前には水場があり、ここで水を補給するなり、これからの登山に備えて腹ごしらえをするのも良いだろう。
暫くは舗装された道を登って行くが、何故こんな所にと思われる美術館が左手に現れ、その前の橋を渡ると砂利道に変わり、 やがて行き止まりとなった所から山に取り付くことになる。
道は樹林帯の中の急登となり、ジグザグに登っていくと、やがて左側の展望が開けてくるので、キツイ登りの中でも暫し心が和む。
途中から道は直線的な登りとなり、傾斜のキツイ所にはロープも付けられていて、疲れていればロープにすがりついて登るようになるかもしれない。
登り切った所が峰宮跡で、峰神社と書かれた標識と小さな石の祠、そしていくつかの石碑があるが、これらは皆新しいもので、 往時を示すものは無いと言っても良かろう。

この峰宮跡付近の登山道から少しはずれて斜面を下ってみると、 富士山がよく見えるようになり、その雄大な姿に暫し見とれてしまうであろう。
峰宮跡から先、少し下った所に抱付岩があるが、その付近も富士山の好展望台である。
抱付岩の左下を通って樹林帯の中を進み、2つ程の小ピークを越すと樹林に囲まれた御正体山頂上となる。
頂上には、一等三角点 (補点) があり、その横には小さな祠、そしていくつかの標識があって頂上として足りないものはないのだが、 どうも林の中の平坦な場所という感じしかなく、また周囲に座る場所もないため、何となく居心地が悪い。
また、樹林に囲まれているために展望は全くきかず、少しがっかりさせられる。

下山路はやはり平野へととるべきであろうが、平野へ行くにしても、山伏峠経由にて車道歩きをするよりは、 少々長くてキツイが石割山へと登ってから平野へ下りた方が面白い気がする。
頂上から緩やかに下っていき道の左奥に真新しい祠を見ると、その先から急な下りとなり、やがて右側の展望が開けるようになって、 登り返した所が前ノ岳となるが、私はどこがそれかを気づかずに通り過ぎてしまった。
一度下ってまた登り返すと中ノ岳で、そこは樹林帯の中のピークとなっており、展望はきかないもののしっかりと標識が木に付けられているので通り過ぎてしまうことはない。
中ノ岳からササの中をひたすら下ると、展望が大きく開けて奥ノ岳への登りとなるが、右に見える富士山は素晴らしいものの、 縦走路にある高圧線鉄塔には些か白けさせられてしまうかもしれない。

ともあれ、やがて山伏峠と石割山との分岐となるが、ここから石割山へは結構長い。
途中、振り返ると御正体山の姿がよく見える箇所がいくつかあるが、こちら側から見る御正体山は、細野の部落手前から見たそれと違って、 ややズングリとした大きな山容である。
急坂の崩壊地もあるが、慎重に下れば問題なく、逆にそこ張られているロープに頼るとロープが繋がれている杭などが抜けかけており、 返って危ないかもしれない。
もうそろそろかなと思いながら何回か裏切られた後、鉄塔の横を登っていくと石割山頂上で、パッと目の前が開けた感じとなり、 山中湖を左にした富士山の大きな姿が目に飛び込んでくる。
石割山からは平野に向かって下る。途中の石割神社奥社からは林道歩きとなり、すぐ先で右に道を行けば平野にある石割神社前社へと続く本来の登山道となるが、 林道をそのまま辿れば、遠回りではあるものの途中に公衆の温泉 ? があるので汗を流すことができる。
平野からは富士吉田行きのバスに乗ればよい。


御 正 体 山 登 山 デ ー タ

上記登山のデータ 登山日:1996.11.16 天候:晴れ 単独行 日帰り
登山路:谷村町−鍛冶屋隧道−大野−細野−三輪神社− 峰宮跡−御正体山−前岳−中岳−奥岳−山伏峠分岐−崩壊地−石割山−石割神社奥社−平野
交通往路:瀬谷−(相鉄線)−横浜−(京浜東北線)−東神奈川 −(横浜線)−八王子−(中央線)−高尾−(中央本線)−大月−(富士急行)−谷村町
交通復路:平野−(バス)−富士吉田−(富士急行・中央本線)−八王子− (横浜線)−橋本−(相模線)−海老名−(相鉄線)−瀬谷
その他の三ツ峠山登山 旧 山中湖高原ホテル前−山伏峠分岐−奥ノ岳−中ノ岳−前ノ岳− 御正体山−前ノ岳−中ノ岳−奥ノ岳−山伏峠分岐−日向峰−石割山−平野−(国道413号線)−旧 山中湖高原ホテル前(2015.3.11:快晴)。  ここをクリック。

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