(福井鉄道)



福井には、一風変わった路面電車が走っています。福井鉄道福武線は、鉄道線と軌道線が一本で結ばれた路線です。軌道線となる併用区間は、市内部分3.3kmとなります。また、電車は鉄道線と軌道線を直通運転していますが、広電(広島電鉄)のような鉄道線と軌道線で使用する車両が異なっているのではなく、鉄道の車両がそのまま軌道線に乗り入れているため、併用区間で18メートル程の大きな車両を間近に見ることができます。



【歴史】
大正10年(1921年)12月22日に設立された福武電気鉄道が福井鉄道のルーツの一つです。この鉄道会社が武生〜兵営(現在の神明)間を大正13年に開業させたところから、福武線の歴史が始まっています。福武電鉄では、翌年7月26日に浜営から福井新まで路線を延長し、昭和8年10月 15日に、福井新〜駅前(現在の福井駅前)間の軌道線部分を開通させました。

一方で、鉄道会社同士の合併も行われました。福武電鉄では、昭和16年7月2日に南越鉄道と合併(旧南越鉄道の路線は南越線となる)します。福井鉄道もまた、鯖浦電気鉄道をはじめ、数社の鉄道会社やバス会社などと合併していました。そして、昭和20年8月1日、福武電鉄は福井鉄道と合併し、福武電鉄の路線は、福武線、南武線と呼ばれるようになります。こうして、福井鉄道福武線が誕生します。



【路線】
鉄道線の駅である「武生新」から軌道線の「福井駅前・田原町」まで至る21.4kmの路線です。このうち、軌道線は3.3km、鉄道線は18.1kmとなっています。鉄道線と軌道線の境は木田四ツ辻〜福井新です。なお、軌間は1067mmを使用しています。

路線図はこちら



【料金】
料金は市内区間(軌道線区間)は180円均一となっています。



【画像集】
福武線の画像集です。

市役所前の停留所(電停)です。ここから、福井駅前方面と田原町方面とに分かれます。それにしても、安全地帯が長いです。 モハ300形の車両です。市内を威風堂々と鉄道の車両が走行しています。 電停が低いため、電停に立っても電車を見上げる格好になります。車両にはステップがないため、車両から延びる簡易ステップを使用して乗車します。
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全面広告車の300形車両です。12メートル程の路面電車の車両と比べると、広告面が広いですね。
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