〜デジタルメータをELバックライト仕様に改造する(前半)〜


シェルパの液晶デジタルメーターはすごく気に入っているんですが、バックライト照明にできればもっとカッコ良くなると思い、ダメモトでメーターを分解してみたところ、予想していたよりも遥かに簡単にバックライト化できました。ELパネルはいろいろな色のものが市販されているので、メーター周りの雰囲気を大きく変えることができます。

メーターを取り外したハンドル回り

ヘッドライトを止めているボルト(10mm)を外し、手前に引っ張るとバイザーごとヘッドライトが外れます。
メーターケースを止めている二つのナット(10mm)を外すと、ハンドル回りからメーターが浮き上がります。
4つの電球を引っこ抜き、角型コネクタを外すと、メーターユニットが車体から外れます。
ここまでは外すネジ、ナットも少なく、意外と簡単です。

メーターを構成する部品

果たしてバックライトが液晶の裏に配置できるかどうか・・・・ばらしてみないことには判らないので、どきどき半分、わくわく半分といったところでしょうか。ネジを全部外し、基盤裏で曲げてある金属のツメをラジオペンチなどでやさしくねじってまっすぐにすると、上の写真のように分解できます。

バラす前の予想では、LCD(液晶表示板)は基盤にはんだ付けされていると考えていましたが、実際に分解してみると基板上に「ただ載せてあるだけ」でした。液晶のはんだ付けを外す覚悟で分解したので、これにはホントに大喜び!
はんだ付けまで外すとなると失敗のリスクが飛躍的に高くなりますから・・・・・

じゃあ一体どうやってLCDに信号を伝えているのかというと、基板上のランドパターンと、液晶の脚についている導電性ゴムの接点が密着してここで信号のやり取りを行っているようです。
多少接触がわるくて接点が抵抗値を持ったとしても、LCDはドライブにほとんど電流を必要としないからこれでよいのでしょう。
電動ポンプ付はんだ吸い取り機でも持っているならともかく、面倒なことが減ってよかったぁ。

シェルパのメーターLCDとアクリル板および青い板

通常の仕様では、電球で空色の透過光照明をしているわけですが、ちょっと暗いしムラが気になるのは私だけでしょうか・・・・・
でも、むやみにメーター照明に使っている電球のワッテージをあげるのは熱でプラスチックのケースが溶けそうだし、ここは是非EL透過光照明にしたいと考えたのでした。液晶にELはつきものでしょ?

おなじみ秋葉原の秋月で購入した、デカELパネルセット

一番大事なEL板とドライブモジュール(DC-ACコンバータ)。秋月で購入したELパネルキット。値段は2400円でした。ELパネルの色はいくつかあるようですが、秋月に私が買いに行ったときには残念ながら「緑」しか在庫がありませんでした。まあ、気に入らなかったらそのうち別の色に変えることにして、とりあえず今回は緑にしましょう。コンバータ(左の黒い箱)は3cmスクエアの部品です。このキットには9Vの電池がついていますが、バイクのバッテリ電圧(12V)でも問題なく動作します。

青い板と同じ形にけがき線を引く

もともとは、電球の光をアクリル板で液晶の裏に導き、写真の青い板でほんのり青色をつけて透過光照明を行っているのですが、この青い板の代わりに、EL板を使います。 同じ形にEL板を切り出します。 このとき、LCDの表示面から見て右端の中央に、電極がくるようにします。慎重に位置を決めたら、ボールペンなどで軽くけがき線を引き、カッターで大雑把に切り出します。

切り取ったEL板をアクリルパーツに載せてみる

大雑把に直線的に切り取るにはカッターが便利。細かい細工は、写真左上のタミヤ・デカール用精密ハサミが抜群に使いやすいのでお勧めです。でもあまり硬いものを切るとすぐに傷んでしまうので大事に使いましょう。切り抜き終わったらきちんとアクリルパーツにハマるかどうか確認します。

電極に電線をはんだ付けし、簡単な防水処理をする。

電極にリード線をはんだ付けします。接続部は熱収縮チューブ(ELキットに付属)処理し、さらにハーネステープ(ハーネスを巻くときにつかうべとつかないビニールテープ)で水分が入らないように処理しておきます。このテープは時間がたっても糊がべたべた溶けてきたりしないので配線処理にはお勧めです。私はいつも板橋区のワールドインポートツールで買ってます。三本で500円です。


つづく