97/06/14　内橋和久

内橋　和久　　(g)

　アルタードが即興と作曲の区別がつかない音楽なのと比べて、内橋さんのソロは明らかに完璧に即興です。完全なるフリージャズ。 アルタードでも結構音作りに凝っている内橋さんですが、自分のソロとなるとそれに拍車がかかってる感じで、手前にずらりと並べられたエフェクターの類を使ってしきりに音を操作したり、自分が出した音をループさせて音を重ねたり。 ギターを持ちつつエフェクターを操作する姿はまるで大友さんみたいですね。 音楽的にもアンビエントに走ったときの大友さんのソロに結構近いものを感じました。



　今日の演奏はうとうとしながら聴いているととても気持ちがよかったです。 昔、何かのアルバムのライナーノートで「フォーレやドビュッシーを聴きながらウトウトするのはとても気持ち良い」っていう文章を見た覚えがあるけど、それってこういう気分のことをいうのかも知れないな。

　ところで、終演後、内橋さんに新しいアルタードのアルバムにサインをお願いしました。 内橋さんは即OKしてくれてすぐに結構凝ったイラストを書き始めました。

「なんというサービスの良さ！」

と私はとても嬉しくなった。 のですが、描きおわったジャケットをよく見れば、内橋さんの名前がどこにもないよ、これ（苦笑）。

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