風のささやき

幼いころ
鼻がしらを紐でくすぐり眠る
癖があった

横に眠る母は
「また紐でくすぐっているの」と
笑っていたな

少し恥ずかしく
けれど母の肯う笑顔に
心が温かくなった
肌触りの良い
パジャマにくるまれたように

大人になれば
そんな癖はないような顔で

けれど心のどこかに
幼いままの癖を残して

それがときどき
目覚めたように顔をだす

おやっという顔をされ
気がついて
耳もとまで火照る

幼い頃の癖がいつまでも抜けなくて。Last Updated 2026/07

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