風のささやき

夢のほとり

夢の中のあなたに
泣いて目覚めた朝

その顔は
百年もの前に飛び去った
白い鳩のかすかな輪郭で
遠ざかる

取り戻す
術もないため息で
また見送って

朝の光りは
夢の余韻に
浸ったままでいたい
まぶたをたたき
また喧噪に誘う

夢のほとりから
一日の重さのしかかる
体をもちあげて

腑に落ちないまま
雑然とした
駅の人ごみに紛れた

夢の中であなたに会えたような気がして。Last Updated 2026/08

← 詩の一覧に戻る