風のささやき

雨宿り傘を差しだすその人の笑顔に僕もなりたかった

その日は朝から雨だったのですが
子供に聞いたら大丈夫そうというので
それを信じてそのまま家を出ました

駅までの短い距離
ポツポツと雨が降っていたのですが
これならば何とかなるだろうと
その見通しが甘すぎました

駅で降りて
いつもの道を仕事場に向かうころには
雨脚も随分と強くなり
ビルの陰に隠れながら走ったのですが
随分と濡れてしまいました

ちょうど信号待ちになったので
ビルの陰に隠れて空を見上げていると

たまたま知り合いが通り
一緒に入るように傘を差しだしてくれました

僕の不注意なので相手にも申し訳ないと
一瞬、断ろうかなとも思ったのですが
迷惑とも思わないような自然な素振りだったので
お言葉に甘えることにしてしまいました

どうも僕は人に親切にする際にもされる際にも
どこか意固地になるところがあって
その自分の気持ちで疲れてしまうことがあるのですが
素直に人の善意を受け取ることが必要だなと
そう思いました

何気ない朝の出来事による気付きでした

← 短歌の一覧に戻る