風のささやき

秋風にただようトンボの寄る辺なさ小さな居場所に空をさす指

湖の畔を散歩していました

空は湖と同じ色合いを湛え
静寂に包まれています

頭の上には
あてもなく
風に漂う赤トンボ

僕は人差し指を
空に向けてみました

けれどその指に
止まる赤トンボはおらず

空を染めるように
行き来していました

空には沢山の赤とんぼが寄る辺なく漂い。#2005 秋に

← 短歌の一覧に戻る