風のささやき

暗闇やしるべ鮮やか金木犀

夜の街灯のない暗い道を歩いていました
曇り空だったので月明かりもなく
光がわずかな場所では視覚は随分と役にたたない物ですね
僕は何となく不気味な感じを覚えながら歩を進めました

するとそこに金木犀の甘い香りが漂ってきました
その香りがどこから流れてくるのかが
まるで一筋の道をたどるようにわかります

視覚が頼りなくなる場所では
嗅覚がこんなに頼りになるのかと
ちょっと驚いたほどだったのですが

香りを辿っていくと
確かにオレンジの花を咲かせた
金木犀に辿り着くことができました

それは暗闇で迷っている僕を
導くために香りを届けてくれたようでした

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