秋 動物
魚介
虫
秋の蚊や一刺しの血でもういいか
季語:秋の蚊こおろぎや翅ささくれて暴風雨
季語:こおろぎ赤とんぼ幻を見て街の駅
季語:赤とんぼ片足に風しみないか壁の虫
季語:虫我が家は易きか代々暮らす虫
季語:虫移ろいのかばね弔う虫の声
季語:虫いつからか虫に聴き入る人となり
季語:虫草臥れた肩でもいいか赤えんま
季語:赤えんま白壁に何を拝みし残る蠅
季語:残る蝿秋の蝶亡き母の御霊届けおり
季語:秋の蝶引越しの指黒ずみて虫を聞く
季語:虫を聞く薄藍の舞う影静か秋の蝶
季語:秋の蝶公園に鳴く虫何処の生まれやら
季語:虫鳴く事を厭わぬ虫の数多なり
季語:虫酔いの果て虫責めるなり赤い月
季語:虫雨後の虫待つや月影漏れるまで
季語:虫過ぎる日々身投げばったの飛べぬさま
季語:ばった空遠く追いつけなくて秋の蝶
季語:秋の蝶鳴く程に闇は濃くなるちろろかな
季語:ちろろ雨上がり虫の声音に教えられ
季語:虫の声紅に命高めて赤とんぼ
季語:赤とんぼ赤とんぼ触れて川面に夕べの火
季語:赤とんぼ