コミカライズ・ヒーロー

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キューティーハニー
(原作・永井豪)

若木書房

若木書房

大都社

大都社

マンガショップ

1976.11/20第6刷

1979.10/20第1刷

1986.5/30初版発行

1998.6/8初版発行

2012.5/5初版発行


#98年版は佐々木和志の『キューティーハニーF』同時収録。12年版は岡崎優版同時収録。

連載は、
「冒険王」11月号〜4月号
「別冊冒険王(途中で「映画テレビマガジン」に雑誌名変更)」11月号〜2月号

ところで、石川賢が永井豪原作作品を描いたり、「共作」する事はあるんだが、 意外とないパターンがコレ、「競作」。 豪ちゃんも同じ作品を別の雑誌で連載しているが、賢ちゃんも同時進行で 描いているという例。この『ハニー』と 『ドロロンえん魔くん』くらいなんじゃなかろうか?

それだけに、永井風と石川風の違いが良く現れている。永井版は、 ハニーがいかにいたぶられるかという点が 際だっているのに対して、石川版は、如何に攻められどう逆転するか... つまりパンサーの攻撃法に描写が向かっている。 要はこのヒト、悪役の方にどうしても感情入っちゃう んですね(笑)...すると対する豪ちゃんはハニーを通して 如何に自分がいたぶられてみたいか、 ということになるのか?(脱線)

設定も違ってて、如月博士の数年前に死んだ娘をモデルに作られたんですな。 コレは賢ちゃん版だけ。どっちがどうってのはないけど、ただ、なっちゃん の劇的な死が無いのが唯一の不満かな?

実際読み比べてみて下さい。同じ流血に染まるハニーでも、何か血の質が 違って見えますから。 …それにしても。全身核兵器の 「アトミックパンサー」と空爆得意な 「ジェットパンサー」はいささかやり過ぎだとは思うんすが...。

なお、上記単行本の内若木、大都の4バージョンの収録話数は同じだが、 「別冊冒険王」掲載分が落ちている。ページ数あわせのためだと思われるが、 後に1999年のムック 「双葉社 好奇心ブック34 〜漫画十番勝負!VOL.1 豪!GO!テレビコミック傑作選〜」にて 最終回のみ雑誌原版にて収録。 さらに2007年11月発売の「石川賢の本 初期ギャグ傑作集・ボインパイヤー」にて、 ついに未収録3回分全てが雑誌起こしではなく、原稿使用と思われる形で単行本初収録となった。

2012年に出たマンガショップシリーズ451ではついに完全収録。 予告カットやトビラも当時の雑誌から復刻され掲載されている。 また、長らく単行本化されなかった岡崎優版も収録されており、 ダイナミック作家によるコミカライズ単行本の決定版となっている。 (テレビランド掲載の中島昌利版は未収録)

豪!GO!テレビコミック傑作選
(双葉社)

石川賢の本・初期ギャグ傑作集
(リイド社)

1999.3/18発行

2007.12/15第1刷


ドロロンえん魔くん
(原作・永井豪)

〜若木書房・旧版 全3巻〜

1974.4/5初版発行

1976.2/5七刷発行

1976.2/5七刷発行

〜若木書房・新版 全3巻〜
1980.11/25五版発行
1979.3/25初版発行
1981.9/25五刷発行

1985.9/20初版発行
1985.10/25初版発行


石川版  小山田版

さて石川賢ver.だが、残念ながらこの若木版の3巻とサンワイド版2巻にしか収録されていない
週刊少年サンデーに連載、永井豪のオリジナルver.はこの若木版1、2、3巻の途中までに始まり、現在の中公文庫版まで収録されている。

まず若木旧版3巻には、豪ver.「猫夢」「ふくらし子」「すってん童子」「なだれ小僧」「炎天狗・寒天狗」の5本収録。(ちなみにふくらし子のトビラが本当は最終回のトビラ)つづいて、小山田つとむver.小学館ブック掲載の「かまいたち」「タタミガエシ」の2本。

その後に石川ver.小学4年生掲載「水妖怪雨女郎」「妖怪百もんめ」「妖怪サイシュウ怪」の3本を収録。
いかに雪子姫を脱がすか...に精魂傾けていた(苦笑)豪ver.より、やはりやなカンジ(笑)コトに2本目の百もんめはこあい!アタマのてっぺんにロウソクつけられるです。ロウソクどんどん燃えて、アタマから体ごと融けていくです。最後に歩けなくなっても本人だけは気付かない...アタマ半分融けたヒトや下半身だけのヒトが町中歩いてる絵はR指定モノです。

もっとキョーアクなのが、次の妖怪・サイシュウ怪!要は全てのヒトにやる気なくさせるガスを出すだけなんだけど、なんとか倒したえん魔くんがうっかり術にはまり、やる気なくしちゃった!んで、チョーシこいた雪子姫、「次回から『シュルルル雪子姫』が始まります」とブチ上げたは良かったが、断末魔のサイシュウ怪が豪ちゃん賢ちゃんにガスを浴びせてしまう!んで、作者がやめちゃって幕引きでござい...ひでえハナシ!

しかしもっとショッキングなのは...!何とこの「妖怪サイシュウ怪」、若木新版ではなぜか落とされている!おそるべし!サイシュウ怪!(大笑...サンワイド版2巻には3本とも再収録)


こいつがサイシュウ怪だっっ!


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