“ヴァン・ヘルシング” ★★
監督・脚本・制作:スティーヴン・ソマーズ |
19世紀のヨーロッパを舞台にした、吸血鬼ドラキュラ退治の物語。 ドラキュラ伯爵といえば舞台はトランシルバニアですけれど、吸血鬼退治を一族の使命としていたヴァレリアス一族は、もはやアナ王女がただ一人残るのみ。このままでは一族皆煉獄へ落ちるほかなくなると、法王庁がヴァン・ヘルシングにドラキュラ退治を命じるというのが、本物語の出だし。 吸血鬼となれば昔は“怪奇映画”というジャンルだったのですが、本作品の本質は伝奇風アクション映画。 冒頭ハイド氏(「ジキル博士とハイド氏」)が登場したかと思えば、ドラキュラのほかウルフマン(狼男)、フランケンシュタインまで登場してしまうのですから恐れ入りますが、それを見事にひとつの物語に収めてしまうのですから、大したものです。 大盤振る舞い的なストーリィですけれど、ストーリィそのものより、アナを演じるケイト・ベッキンセールのアクション、人間の姿から吸血鬼、吸血鬼から人間の姿へという変貌シーン、そしてパロティ的な細かい部分にこそ面白さを感じました。 2004.12.26 |