南米で運命的な出会いをし結婚したジョンとジェーンのスミス夫妻。
実は2人とも腕の良い殺し屋なのですが、相手には隠していた、相手の真の仕事を知らないままだったというのが冒頭の設定。
ところが、新たに2人が命じられた標的は、何と同じ相手。狙撃場所で遭遇したことが発端となって、ついにお互いの素性を知ってしまいます。
そのままにしてはおけない、でも相手を愛している。ところが、悪く悪く展開してしまい、遂に2人は本格的に殺し合う羽目に。さて結末は如何に・・・、というストーリィ。
ブラッド・ピット演じるジョンの何気ない風の殺し屋もいいですけれど、アンジェリーナ・ジョリーのジェーンの方がもっといい。「トゥームレイダー」もそうですけれど、彼女はこうした役を演じるととても映えます。
殺し屋同士がそうとは知らないままに結婚して、そうと知った途端殺し合う羽目になる。しかも2人とも凄腕、というストーリィ設定はお見事。
洒落ていてユーモアがあって、しかもサスペンスティックという仕立ては、私の大好きなところ。
しかし、それもただ2人が、2人だけで銃をぶっ放すようになると、何だこれは新手の夫婦喧嘩に過ぎなかったのか、と思うようになる。
その後、さらに思わぬ局面へとストーリィは展開していくのですが、それはまるで予想もしなかったこと。
それが面白ければ言うことないのですが、どうもこの作品、進むに連れてアクションが派手になればなる程月並みになっていく、という欠陥があるようです。
なお、見終えて時間が経ってから気づいたことは、この作品、かつてのヒッチコックの名作「スミス夫妻」(英語題名は同一)のアクション版リメイクなのではないか、ということ。そう考えると、得心が行きます。
2006.04.09
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