“マン・オブ・スティール” ★★
Man of Steel
(2013年アメリカ映画)

監督:ザック・スナイダー
原案:デヴィッド・S・ゴイヤー、クリストファー・ノーラン
脚本:
デヴィッド・S・ゴイヤー
出演:ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、マイケル・シャノン、ケヴィン・コスナー、ダイアン・レイン

 

“スーパーマン”の再映画化。
いまさらストーリィを書く必要もないくらいですが、惑星クリプトンの破滅と、赤ん坊のカル・エルが未来を託されて地球に脱出した経緯、クラーク・ケントとしての少年時代の鬱屈と、定石通りのストーリィがまず語られます。
これまでのスーパーマンものとの大きな違いは、その沈鬱さ。ヒーローものの明快な明るさなどどこへやら、自分の能力を隠し続けなければならない悩み、たった一人の非地球人であることの孤独さ、そして自ら選択しなければならないという重荷。それは地球を襲ってきたゾット将軍との闘いにおいても同様で、最初ははっきりと孤独な立場を味わいます。
そんなクラークを唯一支え続けてくれたのは養親であり、心の救いとなったのは勝気な女性記者ロイス・レインの存在、という訳。
もちろんストーリィはゾッド将軍らとの激しいSFアクションが目立ちますが、本質的には孤独、そして自分の立ち位置と、スーパーマンの内面的な戦いの方が重要であるように感じます。
とはいえ、激闘シーンの迫力は相当なもの。やり過ぎではと思うくらい。

スーパーマン映画で見逃せないのは、周囲の配役。クリストファー・リーヴ主演の「スーパーマン」ではロイス役をマーゴット・キダー、養父をグレン・フォードが演じていましたが、本作でロイス役はエイミー・アダムス、養父母役をケヴィン・コスナーとダイアン・レインが演じていて、主役以上に見逃せない出演者布陣となっています。
とくに私として見逃せないのは、エイミー・アダムス。「人生の特等席」ですっかりファンになったのですが、本作でも見応えある演技をしてくれています。「アメージング・スパイダーマン」もそうでしたが、最近はヒロインであっても守られる存在ではなくヒーローと共に闘う存在になってきているようですが、本作ロイス・レインも同様。スーパーマンと共に闘う姿に魅せられます。

2013.09.01

       


  

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