原作は、シェイクスピアの代表的恋愛喜劇のひとつ。
ナヴァール国王と3人の学友が、3年間女性も遠ざけて学問に集中するという誓いを立てますが、フランス王女と3人の侍女がナヴァールを訪れたことから、折角の誓いもどこへやら、4人とも恋する身の上となる。しかし、女性4人に足元を掬われ翻弄されるという、恋愛ゲームのような喜劇です。
この劇で存在感を発揮するのは、ナヴァール側の一人で、冗談好きの貴族ビローン。したがって、監督・脚本・主演のケネス・ブラナーがビローンを演じるのは当然のことでしょう。
この作品の面白さは、いろいろな趣向を凝らしていること。
時代を20世紀に設定し、白黒のニュース番組場面を取り入れたり、名作ミュージカルのナンバーを取り入れたりと盛沢山です。ミュージカル映画とは言えないまでも、幾つかのダンス・シーンはなかなか楽しませてくれます。
シェイクスピア原作の面白さを上手に活かしていると同時に、シェイクスピア作品にこんなアレンジができるのかと、感心することしきり。
ミュージカル好きには、楽しめる作品です。
2001.12.31
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