“ヒットマン” ★★ 監督:リチャード・リンクレイター |
主人公のゲイリー・ジョンソンは、大学で心理学と哲学を教える、地味で冴えない独身男。 ただし、いつも同じような殺し屋に扮してる訳ではありません。 しかし、ある日、夫殺しを依頼してきた人妻マディソンに一目惚れしてしまい、依頼しようとするのを留め、逮捕せず逃してしまう。 ゲイリーは、行きがかり上マディソンの前では殺し屋ロンのキャラクターを演じ続けることになるのですが、その二面性がたっぷり楽しめます。 人格を共有しないジキル博士とハイド氏をユーモラスに演じている、という面白さを感じます。 一人の人間が様々なキャラクターを演じる、という点は直前に見た三谷幸喜「スオミの話をしよう」と共通する仕掛けですが、印象は随分異なります。 主役ゲイリーを演じたグレン・パウエルの芸達者ぶりが見処ですが、最後の結末といい、日本人にはちょっと分かりにくいユーモアではないかと思います。 2024.09.16 |