おとぎの国“アンダレーシア”で動物達と暮らす美しい娘、ジゼル。エドワード王子と運命的な出会いをし、翌日さっそく結婚式を挙げるというところまでは定番どおり順調。しかし、王位を奪われることを危惧したエドワードの義母、実は魔女のナリッサが、結婚式の直前、ジゼルを深い井戸の底と落としてしまう。
井戸の底は幸せが永遠に続くことはないという恐ろしい世界、そこはなんと現代のニューヨークだった、という次第。
見知らぬ土地で1人途方に暮れるジゼルは、バツイチの弁護士ロバートとその娘モーガンに助けられます。
さらにジゼルを追ってエドワード王子、2人が結ばれることを邪魔せんとナサニエル、そしてついに魔女のナリッサまでもアンダレーシアからニューヨークに押しかけ、大騒動を巻き起こすというストーリィ。
アンダレーシアではアニメ、ニューヨークでは実写と、アニメと実写を融合させたファンタジー作品。
作品全体としての見応えには直結しないものの、あちこち遊び心がふんだんに散りばめられていて、映画好きにはすこぶる楽しい。
まるでディズニー・ランドのパレードのような風景もあれば、「巴里のアメリカ人」を連想させるようなミュージカル場面もある。
さらにリスのディップの活躍ぶり、ティモシー・スポール演じるナサニエルの変幻自在な悪党ぶり。
その他、「美女と野獣」「白雪姫」「眠れる森の美女」「シンデレラ」という数々のプリンセス物語のパロディ要素も盛り沢山。
その中でも特筆しておきたいのは、スーザン・サランドンを知る人であれば楽しい、彼女の演じる恐ろしい魔女ナリッサ像でしょう。
単純に楽しめる、ファンタジー+ミュージカル+冒険要素あり、という作品。子供も大人も楽しめる仕上がりは、さすがにディズニー映画らしい。
2008.03.15
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