“巴里のアメリカ人” ★★★
An American in Paris
(1951年アメリカ映画)

制作:アーサー・フリード
監督:ビンセント・ミネリ
原作:アラン・ジェイ・ラーナー
主演:ジーン・ケリー、レスリー・キャロン

     

TVで繰り返し観ている作品なので、今更と思ったのですが、観てみるとやはり面白いです。とくに、最初ジーン・ケリーが登場する部分で、細部まで気が効いているところがとても嬉しい。
ガーシュインの音楽をもとに作られた、ミュージカル映画の傑作!という一本です。主役も、私の大好きなジーン・ケリー、そしてレスリー・キャロン。
ジーン・ケリーがモダン・ダンス系なのに対して、レスリー・キャロンはバレー系。異なったスタイルの2人ですが、それが見事に一対としてはまり込んでいるところがこのミュージカルの楽しさです。

ジーン・ケリー演じるジェリーは、売れない路上画家で、アメリカ人。そのジェリーが、ダンス・バーで出会ったパリ娘リズ(レスリー・キャロン)に一目で恋し、ラブ・ストーリィに発展します。2人のきっかけをつくる厚かましさが、アメリカ人らしく、またジーン・ケリーの魅力たるところ。しかし、恋愛に障害はつきもの。ジェリーには女性スポンサーが登場し、一方、リズにはかつての恩人たる婚約者がいます。
その一方で、ガーシュインの名曲“巴里のアメリカ人は、おのぼりさんのアメリカ人がパリにきて右往左往する、コミカルさを表現しています。その名曲、ロートレック等の画風をバックに、ジーン、レスリーがめいっぱい踊りまくる最後のシーンは、圧巻。
MGMミュージカルの黄金期をそのまま代表するような作品であり、ミュージカル・ファンなら是非お見逃しなく!

 

※レスリー・キャロンは、あの目のくりくりしているところにとても魅力があて、美人ではないけれど、私の大好きなミュージカルスターのひとりです。

 
2000.09.03


 

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