“ローマの休日” ★★★
Roman Holiday
(1953年アメリカ映画)

監督:ウィリアム・ワイラー
主演:オードリー・ヘップバーン、グレゴリー・ペック

     

昨夜TVでまた放映があったのですが、結局見損ないました。けれども、これまで散々繰り返し見てきたので、改めて見るまでもなく細部まで覚えています。
この作品が映画史上の不朽の名作であることは間違いありませんが、もうひとつの意義として、オードリー・ヘップバーンという女優を世に送り出したことが挙げられると思います。可憐な王女というイメージにぴったりでしたし、以後も妖精のようなイメージで映画史の一時期を席捲したことは忘れられません。オードリーの魅力がもっとも画面に溢れ出た作品と言えば、何をおいてもこの作品でしょう。
この作品の新たな楽しみ方として、クラーク・ゲーブルの“
或る夜の出来事と見比べてみることをお薦めしたいと思います。しがない新聞記者と富豪の娘とのいきずりのロマンスというストーリィで、“ローマの休日”の土台になっていると言って誤りではないと思います。だからといって、“ローマ”が模倣に過ぎないということではなく、“或る夜”のアイデアを見事に結実してみせた作品であると思うのです。
話は変わりますが、昔ローマへ旅したとき、
ローマ
の重要な場面であるスペイン階段(アン王女が髪を切った後に再会する場面)を見ました。ただ、当時非常に治安が悪い場所であるので行かない方が良いと言われ、バスの窓から通りすがりに見ただけでした。今になると、悔やまれる思い出です。

2000.05.07

 


 

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