真保裕一原作のベストセラー小説「ホワイトアウト」の映画化です。
日本最大の貯水量を誇るダムがテロリストに占拠され、ダムの職員・富樫がたった1人でテロリストに立ち向かうというストーリィ、存分に楽しめた2時間です。
細部の面白さが省略されるのは、映画という時間の制約からはやむを得ないところ。その条件の中で、原作の面白さ、感動をを映画としては十二分に映像化できた作品だと思います。
とくに感動を覚えるのは、主人公の富樫が下流のダムに辿り着き、警察署と連絡をとる時のやり取り。そして最後、遭難死した吉岡の婚約者・千晶が目覚め、富樫によって吉岡の代わりに救われたことを告げられる場面。
サスペンスのスケールの大きさ、迫力、面白さは、原作に及びませんが、画面に映し出される大雪の世界には圧倒されるものがあります。役者稼業も、ここまでくると大変だなあ、と思わず同情した程です。
原作を読んでいても、読んでいなくても、楽しめる作品。ただ、原作を読んだからには、映画も是非ご覧あれ!と、お薦めします。
2001.03.18
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