有川浩の小説「図書館戦争」の実写映画化。
国民の安全を守るためには悪書を禁止するのは当然とばかり成立した法律が“メディア良化法”。その法律を元に検閲と称して次々と図書を焚書しまくり、ついには武装までしたのが“メディア良化隊”。
その横暴に対抗しえる唯一の組織として認められたのが図書館と、図書隊。
ストーリィは、5年前高校生だったときに見知らぬ図書隊員に助けられたことを契機に図書隊に憧れ、新入隊員として入隊してきた笠原郁と、その無鉄砲ぶりに手を焼く指導教官=堂上とのやりとりをユーモラスに描きながら、図書隊とメディア良化隊の銃撃戦を交えた攻防を描いたもの。
舞台設定にかなり説明を要する作品だけに、状況説明とストーリィをひととおり追うので(映画作品としての)制限時間いっぱいいっぱい、という印象です。
本作品の面白さは特に主人公=笠原郁のキャラクターと、堂上教官とのやり取りにあります。その点で主演の榮倉奈々が物足りず。何となく無難に、というところで収まってしまった気がします。
元々シリーズ第1巻だけでは十分面白さが伝わらない作品。それを考慮して続編を制作するのか、中途半端ではあるもののとりあえず映画化したからと一作に止めるのか、難しいところでしょう。
2013.04.27
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