吉田修一原作、企業スパイものの2作を映画化した作品。
ブルガリアでのロケ等、海外数か国を舞台にした日本のスパイアクションものとしては頑張った方だと思うのですが、スパイアクションとしては物足りないと言わざるを得ず。
個人的なことかもしれませんが、ついついマット・ディモン主演“ジェイソン・ボーン”シリーズと比較してしまったからのようです。
一方、太陽光発電問題、日本の取り組みの遅さ、鈍感さは、原作刊行時も今も変わらずで、その点は吉田修一原作ならではのところです。
時間的制約のある映画に、シリーズ2作の両方を取り込んだところがそもそもキツイところですが、その分スパイ同士の闘い、暗躍が原作では複雑で面白かったのに、本ストーリィではやや単純になってしまったのが惜しまれるところです。
奮闘したとは理解できますが。
2021.03.05
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