“国 宝” ★★★ 監督:李相日 |
元々吉田修一さんの原作自体、素晴らしい名作なのですが、本映画もそれに比肩する、それを迫力の点で超える、と言っても良い圧巻の作品でした。 長崎で暴力団組長の息子だった喜久雄は、目の前で父親を殺された後、その女形としての才能に目を留めた上方歌舞伎の名優、花井半二郎(渡辺謙)に引き取られ、その部屋子となります。 しかし、「半二郎」の名跡継承、さらに半二郎の急逝を受けて、二人の運命は大きく、そして対照的に変わっていく。 二人の友情はどうなるのか、また歩むべき歌舞伎の道は・・・・? 吉沢亮、横浜流星、若い二人の熱演が圧巻。そしてその脇を固めるのが、渡辺謙と寺島しのぶ、田中泯という名優なのですからもう言うことなし。 そして何と言っても観応えを感じるのは、歌舞伎の名場面の一部を映画で観れること、しかも吉沢亮、横浜流星という演者違いを相次いで観れることは何と贅沢なことでしょうか。 上演時間3時間ではあっても、原作自体上下巻という大作であり、時間的制約故に省かれた部分、変更された部分はありますが、たっぷり観応えある作品であることになんら支障はありません。 2025.06.06 |
※原作 → 「国宝」