実在の実業界バスケットボールチーム、“JALラビッツ”をモデルにした青春スポーツ映画。 昔大ヒットしたTVドラマ「スチュワーデス物語」が原作にはありえないようなドジカメ物語になってしまったのと同様、この「フライング☆ラビッツ」も原作とはかなり違う、悪く言えば変わり果てた物語になっています。
原作の良さは、キャビンアテンダント(昔のスチュワーデス)がバスケ選手もこなす、バスケ選手がキャビンアテンダントとしても活躍する、ということにありました。
企業スポーツと仕事を如何にして両立できるのか、企業としてどういう意味があるのか、を考えさせてくれるところに意義がありましたが、やはり映画、ドラマということになると本来の意義は脇へ押しやるしかないようです。
本映画は、企業チームとしてのバスケを舞台にした、単純かつ平凡な、青春スポーツドラマとなっています。
それだけならまだしも、余計で残念と思うのは、安っぽい恋愛ストーリィがつけ加えられていること。
何故、ラブ・ストーリィとなるとセックス、青春ストーリィとなれば恋愛をつけ加えずにはいられないのか。むしろそれらがない方が、ピュアなストーリィとして成り立つ、と思うのですが。
また、「パッチギ!」で存在感のあった真木よう子、本作品での存在感も期待したのですけれど今ひとつ。
それでもそれなりに楽しめたのは、原作を読んでストーリィの背景を知っているから。
原作を知らずして観た人には、もうひとつ物足りなかったのではないか、と思う次第。
2008.09.21
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