“武士の献立” ★★☆
(2013年日本映画)

監督:朝原雄三
脚本:柏田道夫、山室有紀子
出演:
上戸彩、高良健吾、余貴美子、西田敏行、夏川結衣、成海璃子、柄本佑、緒形直人、鹿賀丈史

  

武士の家計簿」の後は“献立”かという気がしないではなかったのですが、予想以上の観応えがあり、充分楽しめました。

江戸時代の加賀藩に実在した、藩主家族の食事を賄うお役目を担う家臣たち、俗に“包丁侍”と言われていたとか。
加賀藩の料理方である舟木伝内、期待していた長男が若くして死去、代わって跡継ぎとなった次男の安信はそれまで剣術に夢中だった所為か、包丁を持ってのお役目に身が入らず。
そんな折に伝内が目を付けたのが、お貞の方の女中で、元は江戸市中の料理屋の娘だったという春。春が出戻りのバツイチ、4歳も年上などということは何のその、嫁となって何とか息子を鍛えてやって欲しいと懇願。そんな訳で春は、江戸からはるばる金沢へ嫁入りしてきます。ところが肝腎の夫は・・・・・。

包丁侍のお勤め風景、料理風景にその料理と、それだけでも楽しいのですが、それに加えて“加賀騒動”と言われた藩内の権力闘争も描かれ、包丁を以ての宮仕えの意義を問う、といった要素も加えられている処が本作品の観応えに繋がっています。

主役となる春と安信を演じる上戸彩、高良健吾の2人、中々の好演です。
その脇を固めるのが余貴美子と西田敏行とあって、こちらも貫録十分。
お薦めです。

2013.12.17

         


  

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