内田康夫作品のページ No.

 

31.箱庭

32.蜃気楼

33.佐渡伝説殺人事件

34.斎王の葬列

35.皇女の霊柩

36.藍色回廊殺人事件

37.ユタが愛した探偵

38.はちまん

39.箸墓幻想

40.中央構造帯

 

【作家歴】、後鳥羽伝説殺人事件、平家伝説殺人事件、遠野殺人事件、赤い雲伝説殺人事件、夏泊殺人岬、津和野殺人事件、白鳥殺人事件、高千穂殺人事件、小樽殺人事件、日光殺人事件

 → 内田康夫作品のページ No.1


天河伝説殺人事件、鞆の浦殺人事件、江田島殺人事件、讃岐路殺人事件、琥珀の道殺人事件、神戸殺人事件、琵琶湖周航殺人歌、長崎殺人事件、御堂筋殺人事件、伊香保殺人事件

 → 内田康夫作品のページ No.2


平城山を越えた女、耳なし芳一からの手紙、上野谷中殺人事件、浅見光彦殺人事件、鐘、横浜殺人事件、日蓮伝説殺人事件、透明な遺書、坊ちゃん殺人事件、金沢殺人事件

 → 内田康夫作品のページ No.3

 
しまなみ幻想、贅門島、化生の海、十三の冥府、イタリア幻想曲、還らざる道、ぼくが探偵だった夏、名探偵・浅見光彦全短編
※付録:平塚神社

 → 内田康夫作品のページ No.5

 


 

31.

●「箱 庭」● 

   

  
1993年11月
講談社

1997年03月
講談社文庫

2004年11月
新潮文庫

(590円+税)

 
2004/11/20

浅見光彦・文芸ミステリ”
安芸の宮島(厳島神社)と岩国で見つかった2つの死体の謎と、ひとりの女性の薄幸の人生を描く不朽の名作、という案内文ですが、かなり大袈裟。
義姉・和子に届いた1枚の写真と警告メッセージ。写真は、中学校の修学旅行で行った厳島神社で、義姉が同級生と共に写っているものだった。義姉から相談を受けた浅見光彦は、さっそく厳島神社へ向かいます。

浅見光彦シリーズの中で、本作品は幾つか珍しい点があります。義姉の和子が絡んでいること、兄の警察庁刑事局長・陽一郎が積極的に登場してくること、また政界絡みの事件であること。
しかし、逆にそのことがいつもの軽快な楽しさを奪っているように感じます。ヒロインや地元の刑事たち脇役についても、少し硬直的な印象あり。
プロットや構成の準備なしに書き始めるのが内田さんの執筆方法とのことですが、成る程と頷ける、典型例のような作品です。
なお、宮島の厳島神社や岩国と、私がまだ旅していない場所を紹介してくれるストーリィであり、その辺りは楽しいものでした。

プロローグ/兄嫁の秘密/厳島神社/コッペリア/紅葉谷公園の墓/ダイシンヴィラ 303号室/幸福な風景/警察不信/物的証拠/落日はまた昇る/エピローグ

  

32.

●「蜃気楼」● 

   

  
1996年06月
講談社

1999年07月
講談社文庫

2005年06月
新潮文庫

(552円+税)

 

2005/05/30

浅見光彦・文芸ミステリ”
浅見の今回の取材旅行は、富山の置き薬がテーマ。
その途中、富山県魚津の埋没林博物館を訪れた浅見は、幸運なことに実物の蜃気楼を眼にする。
ところが、その浅見を案内していた博物館の女性職員に彼女の祖父が急死したとの連絡が届く。
浅見が取材するため訪れた売薬さんの老人が、偶然にも彼女の祖父・梶川氏。関心を引かれた矢先、西ヶ原の自宅近くで、浅見は祖父のアパート整理に上京していた梶川優子に再会します。
偶然の重なりから事件に惹きつけられた浅見は、優子の背を押すようにして事件調査に乗り出す。
そして明らかになっていく事件の真相には、切ない思いを抱えた一人の女性の姿が浮かび上がっていく。

富山の置き薬=配置薬業のことを知る興味はあるものの、ストーリィとしては格別なものではないでしょう。
珍しく浅見が押し売り的に事件に関わっていく部分、浅見の調査が犯人を追い詰めて新たな2人の殺害を引き起こしてしまった点を除けば、浅見光彦シリーズとしては平凡な作品ではないかと思います。
ただ、事件の鍵を握る女性の「みんなの夢が消えないようにしてあげる」という言葉が印象に残った一作。

プロローグ/魚津埋没林博物館/「売薬さん」ごっこ/丹後路の旅/レインボーブリッジ/第三の犠牲者/こわれた夢/エピローグ

  

33.

●「佐渡伝説殺人事件」● 

 

  
1997年04月
角川春樹事務所

2003年02月
中公文庫刊
(533円+税)

2003/03/21

新潟県佐渡島にある「願」という地、その地に伝わる“賽の河原”伝説をモチーフにした、“浅見光彦・伝説ミステリ”

“賽の河原”伝説を生じさせた佐渡島の貧しさと、伝説に対する浅見光彦の是非論に興味惹かれますが、ミステリとしてはそれ程のこともなし。
浅見光彦ものを読むのは本書が3冊目ですが、警察が見逃すような些細なことを丹念に追っていき、被害者の思いもかけぬ背景を明らかにして事件解決に繋げる、というのが浅見スタイルのようです。本作品もその例外ではなく、浅見の探索は30年前の出来事に遡っていきます。
ただ、私としてはそんな探偵スタイルより、被害者側にすっと寄り添っていくような、浅見光彦が被害者家族と関わる様子に魅力を感じます。
いずれにせよ、読み易く、読後感のすっきりしたミステリ・シリーズ。気晴らしに読むのにふさわしい。

プロローグ/「死亡願」/海府大橋/賽の河原/呪われた者たち/怨念の軌跡/流人の末裔/エピローグ

   

34.

●「斎王の葬列」● 

   

  
1997年05月
角川文庫

2004年11月
新潮文庫

(590円+税)

 

2004/12/04

浅見光彦・歴史ミステリ”
浅見光彦シリーズも本書で44作目の読書。そろそろ飽きてきたなぁ、という感じです。
その本書は、浅見光彦ものにしては華やぎがなく、しみじみとした味わい。読了後に切ない余韻の残るところが印象的です。

“斎王”を題材にした映画ロケが滋賀県土山で行われた最中、地元の青年、続いてロケ一行の女性マネージャーが殺害されるという事件が起こります。警察から疑惑の目を向けられた映画監督が困り果て、旧友の浅見光彦に助けを求めるという出だし。
若い女性としては、主演女優の小宮山佳鈴、地元の文化調査委員会に勤める久米美佐子の2人が登場しますが、ヒロインという存在ではない。また、恒例の“黄門様の印籠”的見せ場もなく、比較的地味な作品です。
見所は、題名にある“斎王”の史実に触れ、歴史の一端を知ることのできるところでしょう。斎王(斎宮=いつきのみこ)とは、天皇に代わって伊勢神宮の神に仕えるため宮中から派遣された皇女のこと。若い身空で強制的に神に仕えさせられるというのは、かなり可哀相な面があったらしい。

プロローグ/流され皇女の陵/水漬く屍/御古址の祟り/天は怒りて/人形代の謎/びわこ空港建設計画/あやしい被害者/破局の真相/因果はめぐる/エピローグ

 

35.

●「皇女の霊柩」● 

   

  
1997年06月
新潮社
(1500円+税)

2001年02月
新潮文庫化

2004年02月
角川文庫化

 
2004/04/03

浅見光彦・歴史ミステリ”
姪の智美からの頼みで、殺人事件に首を突っ込むことになった浅見光彦は、被害者である女性の出身地で同じ様な殺人事件が発生していることを知り、探索に乗り出します。
東京と馬籠・妻籠を結ぶ2つの殺人事件を追う中、皇女和宮の柩が事件の鍵として浮上してくるという、紀行+歴史ミステリ。

妻籠・馬籠という観光地を途中に含む「木曽路」を、かつて南木曾から中津川まで歩いたことがあります。私がした旅の中でも、楽しい思い出が残る旅でした。それ故、読む前から本作品に楽しさを感じてしまうのは、仕方ないこと。
ミステリ自体は、浅見光彦シリーズの中でそう特筆すべき作品ではありませんが、ヒロインである池本美雪をはじめとして、ボーイフレンドの大杉、馬籠の彼女の両親、京都の祖父・伯母夫婦、人類学の権威・瀬戸原名誉教授と、親しみを感じる登場人物が多いところに惹かれます。
木曽路...あぁ、また行ってみたい。

プロローグ/寒冷前線の夜/木曾街道馬籠宿/和宮の祟り/人類学研究室/接点/名誉教授/母の秘密/悲しい青春/着想の交差/消えた画像/草生す屍/埋葬された真実/エピローグ

【参考】
和宮親子(かずのみや・ちかこ) 184677 徳川14代将軍・徳川家茂の正室。仁孝天皇の第8皇女で、孝明天皇の妹。1851年(嘉永4)6歳で有栖川宮熾仁親王と婚約するが、公武合体政策の目玉として孝明天皇の反対および本人の固辞にもかかわらず、家茂への降嫁が決定される。1861年(文久元)京都を出発した和宮一行は、尊王攘夷派の奪回をおそれ総勢1万人以上で中山道をすすんだ。
1866年(慶応2)家茂の死で剃髪し、静寛院。戊辰戦争では、
有栖川宮を大総督とする新政府軍に対し、徳川慶喜の依頼を受けて徳川家存続を嘆願した。1877年(明治10)脚気治療のため滞在中の箱根で死去。

 

36.

●「藍色回廊殺人事件」● ★☆

  

  
1998年11月
講談社

2002年02月
講談社文庫

(667円+税)

 

2003/06/10

“浅見光彦・社会派ミステリ”
四国の徳島県を流れる“四国三郎”こと吉野川。その流域一帯は、吉野川の恩恵ともいえる藍の特産地。その吉野川流域を、観光による地域活性化の狙いから徳島県が“藍色回廊”と名づけたのが、本書題名の由来。
冒頭、四国札所を取材にきた浅見光彦が訪れるのは、祖谷渓、大歩危・小歩危、さらにかずら橋といった観光名所。この辺りは、私も旅行し、観光舟にも乗ったことがありますから、とても懐かしく、読むだに楽しい部分です。

浅見がその取材旅行中に知ったのが、12年前のことという、男女2人の自動車転落事故を装った殺人事件。被害者の女性が「殺される」というダイイングメッセージを残していたため殺人事件と判ったものですが、事件は未解決のまま。俄然、浅見は好奇心をかき立てられ、真相解明に動き出します。
本作品については、魅力的な女性が数人登場するところに目を引かれます。地元の今尾賀絵・芙美の姉妹、被害者であった飛内栞の妹・奈留美、そしてもう一方の被害者だった棟方崇の婚約者だった市来さゆり。そのためか、本作品には特定のヒロインというべき女性は登場しません。
事件は、浅見の調査から、吉野川に建設計画が進められていた河口堰の賛否対立に関わりあることが明らかになってきます。“浅見シリーズ”はその時々の社会問題を題材として取り入れているのが特徴ですが、本作品で取り上げられたのは、長良川河口堰、有明海のギロチンと称された水門と共通する問題。その点で勉強になるところもあります。
結末は全く予想もしなかったもの。そして、登場した女性たちの哀しさが深い余韻として残ります。浅見シリーズの中でも、特に印象に残る幕切れのひとつでしょう。

プロローグ/へんろ道/大歩危小歩危/うだつのある町/第十堰/徳島新報/基準数値/関係者/丹生谷/策謀/恐喝者/疑惑/鳥の巣/因縁の結合/三つの指数/鎮魂の回廊/エピローグ

       

37.

●「ユタが愛した探偵」● ★☆

  

   
1999年10月

徳間書店

2002年12月
徳間文庫

(590円+税)

 

2003/07/06

“浅見光彦・旅情ミステリ”
題名の「ユタ」とは、沖縄におけるイタコのような存在。ユタのように職業にはしていないものの、高い予知能力をもった沖縄の女性、式香桜里が登場。題名のユタとはその香桜里のことであり、その愛した探偵が浅見光彦であることは、言うまでもないことでしょう。

彦根の名物行事・ブクブク茶会の「ブクブク茶」とは、琉球王家から彦根藩に嫁入った際に伝えられたもの。その茶会のニュースを放映した琵琶湖テレビの元に、怪しげな人物から問い合わせがあったと思ったら、その人物が、沖縄で死体となって発見される。
依頼を受けた浅見のほか、琵琶湖テレビの放送記者・湯本聡子が事件調査のため沖縄に向かいます。
本作品は勿論ミステリですが、それより、元々は琉球王国という独自文化をもった島国であった沖縄の独特なところ、その歴史の悲哀、人々の姿を強く訴えた作品になっているところが印象的です。
浅見が、湯本聡子と式香桜里という、各々魅力的な女性2人から迫られるという展開は誠に羨ましい限りですが、とりわけ香桜里が印象的。
幼くして両親を事故で失い一人暮らしですが、彼女の高い予知能力は、彼女に幸福より悲哀さを与えることの方が多い。そんな彼女が浅見を思慕しながら、別れゆくシーンは忘れ難いものがあります。
浅見光彦シリーズ中でも、特に印象に残る作品。

プロローグ/ブクブク茶会/孤狼とハイエナ/今帰仁城跡/北からきた死体/いつの日か/エピローグ

       

38.

●「はちまん(上下)」● ★☆

  

   
2001年02月
角川書店

2002年09月
角川文庫
上下
(各590円+税)

2009年05月
文春文庫化

  
2003/06/25

 
amazon.co.jp

“浅見光彦ミステリ”
まず題名の「はちまん」とは何のことか?というのが始まり。それはすぐ、八幡神社のことと判ります。
本書ヒロインは、女性カメラマン・小内美由紀。その美由紀は、「旅と歴史」の取材で訪れた長野で、全国の八幡神社を巡礼して回っているという老人に出会います。そしてその後、その老人が殺害されて見つかるという事件が発生。
老人の息子が姪・智美の教師であったことから、智美に頼まれて浅見が真相解明に乗り出します。

ストーリィは、太平洋戦争末期の特攻隊仲間の盟約、サッカーくじの利権問題を根底におき、美由紀と婚約者である文部官僚・松浦の運命を翻弄する形で展開します。
サッカーくじの是非、歴史教育の正否という時事的な問題を題材にしたところが本作品のミソですが、むしろ読み応えは、登場人物たちそれぞれのストーリィにこそあります。
八幡神に盟約した特攻隊仲間たちのその後50年を経た人生、美由紀と松浦との恋愛ストーリィ、巫女的な予知能力をもった女性の生涯と、まさに上下巻にふさわしい読み応えあり。

奥信濃/サッカーくじ法案/秋田路/土佐の空/放浪の秘密/闇の警告/神風特別攻撃隊/火の国/謎の結合/悲劇/八人目の男/天壌無窮

【補足】
八幡信仰:大分県の宇佐に興り、その後日本全国に普及した。八幡神は一般的に戦の神と言われるが、地域毎に様々。奈良時代、東大寺大仏の建立が難航していた時に「神々を率いて成功させる」という託宣を下して解決したため、都に迎え入れられる。早くに神仏習合し広く信仰されたが、明治政府の神仏分離政策で仏教色が一掃された。現在4万以上の神社あり。

    

39.

●「箸墓(はしはか)幻想」● 

 

 
2001年08月
毎日新聞社

(1700円+税)

2003年09月
角川ノベルス

2004年10月
角川文庫

2022年11月
徳間文庫


2003/03/16

“浅見光彦・純文学ミステリ”
卑弥呼の墓という説もあるという、奈良で最古の古墳と言われる箸墓古墳を舞台にしたミステリ。

箸墓古墳に隣接するホケノ山古墳の発掘調査。その指導者であった畝傍考古学研究所の元所長が失踪、殺害されて発見されます。それと時を同じくして、日本古代史に大きな影響をもたらす画文帯神獣鏡が発掘現場から発見される。
元所長がその離れに住んでいた当麻寺の住職から依頼を受けて、浅見光彦が事件の探求に乗り出します。

その浅見の探求は、古代遺跡の里ともいうべき奈良の土地を抜きにしては語れません。古墳の歴史を語りながら、事件に関わる人々の秘められた経緯を解き明かしていくというストーリィ。年数の違いこそあれ、いずれも過去の謎を紐解くという点で、本作品は二重構成になっていると言えるでしょう。

事件の謎自体は格別のものとは思いませんが、奈良、古墳という舞台背景が興味尽きません。
なお、当麻寺住職の娘・大和女子大生の有里が、浅見の助手のような役割で活躍。<浅見+若い女性>というコンビは、浅見光彦シリーズの定番なのでしょうか。

プロローグ/畝傍研究所/当麻寺の春/鴟と遊ぶ娘/消えた都の伝説/遺された写真/大和女子大/戦没画学生/黄泉の国の山/「神の手」の疑惑/少女の死の秘密/死者の書/エピローグ

  

40.

●「中央構造帯」● 

  

  
2002年10月
講談社刊

(1800円+税)

2005年09月
講談社文庫化
(上下)

2011年09月
角川文庫化
(上下)

 

2003/05/06

“浅見光彦・社会派ミステリ”
本作品は、不良債権の増大に悩む銀行界と、平将門伝説に題材をとった意欲作。
もっとも、ミステリと言うより、乱脈融資の後遺症に苦しむ銀行界を描いた社会ストーリィといった方がふさわしいでしょう。その為もあって、ミステリとしてはもうひとつ納得のいかない結末に終わっています。
舞台となるのは、長信銀の一角である日本長期産業銀行。その行員である国際部次長の川本、ベテラン女子行員の前原ひとみに、浅見と大学で同期だった阿部奈緒美の3人が絡み、浅見光彦とチームワークを組むような様相があります。

川本の前任者が殺されたのが、事件の始まり。長産銀の各階には「将門の椅子」があり、その祟りらしいという噂があるのが本ストーリィのミソ。そして、事件の背後には、銀行の延命を図ろうとする経営陣の不正があったというのが主ストーリィ。
この長産銀、日本長期信用銀行と日本債権信用銀行の2つを併せたような銀行像になっています。しかし、長期信用銀行が歴史的役目を終えて3行中2行までも破綻したのは、もうかなり前のこと。題材としては今更という気がしないではありません。
ちなみに、大手町の旧長銀本店近くには平将門の首塚があるそうで、銀行問題と平将門の組合せというのは、そう不自然ではないのかもしれません。
いずれにせよ、銀行の不正融資問題がストーリィの中心を占めており、ミステリとしては構成に物足りなさが残る一冊。

プロローグ/日本長期産業銀行/迷路口/平将門伝説/密命/奈緒美の災難/窮死者/十九首の謎/崩壊への傾斜/亡霊たちの戦争/「将門」の正体/エピローグ

           

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