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2.いのちの米(文庫改題:堂島物語3.4.) 3.堂島出世物語(文庫改題:堂島物語5.6.) |
●「堂島物語」● ★★☆ |
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2011年08月
2008/02/12
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大阪は堂島の米市場を背景に、16歳になって米問屋に奉公することになった貧農の倅・吉左が努力と才覚をもって夢を叶えていくというストーリィ。 継母から追い出されるような形で大阪に奉公に出た吉左は、刻々と変わる米市場の世界に自らの生きていく道を見出す。 上方を舞台にした時代物ビルドゥングス・ロマンという点で澤田ふじ子「幾世の橋」を思い出しますが、時代物経済小説という点では大島昌宏「そろばん武士道」を思い出します。 1.堂島へ/2.米相場/3.駆け落ち/4.能登屋吉左衛門 |
●「いのちの米 堂島物語」● ★★ |
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2011年10月
2008/07/20
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時代もの経済小説の力作「堂島物語」の続編。 本書で吉左衛門が直面するのは、享保の大飢饉。 成功を求めて懸命に働いてきた人間がその成功を手に入れた時、人はどう行動するのか。 なお、本書を以ってこの「堂島物語」完結とも思えるのですが、それにしては寒河屋宗右衛門等、本書だけでは納まりきれない重要な人物が幾人か登場しています。とすると、この物語、まだまだ続くのでしょうか。 1.赤米/2.蝗/3.いのちの米 |
●「堂島出世物語」● ★★ |
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2012年03月
2009/08/22
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「堂島物語」「いのちの米」に連なる、堂島の米相場を舞台にしたビルディングス・ロマン。 主人公となるのは、「堂島物語」で不始末を仕出かし山代屋を出奔した丁稚頭の百助と下女のお新の息子、万吉。 大阪は堂島の米相場を舞台にした少年成長物語+経済小説という趣向は「堂島物語」と共通するもの。 「堂島物語」に続くストーリィだけに、川越屋藤兵衛の他、米会所の年行司の一人である不動庵こと柴本六右衛門、山代屋のお家さまことお滝、稲葉屋房之助、能登屋吉左衛門、寒河江屋宗右衛門というお馴染みの人物も登場。 |