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10.おばちゃんくノ一小笑組 11.女忍隊の罠−おばちゃんくノ一小笑組− 12.寝太郎与力映之進 |
【作家歴】、双眼、柳影、やみとり屋、秘剣の黙示、甘水岩、月下妙剣、柳生双剣士、柳生平定記、新陰流サムライ仕事術、諸刃の燕 |
10. | |
「おばちゃんくノ一小笑組(こえみぐみ)」 ★☆ |
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2013/02/17
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二代将軍秀忠の世、大阪の地で徳川の評判を良くするための広報活動を行う、それが女忍び=小笑が率いる小笑組。 多田さんがこのような軽快な忍者ものを、それもシリーズとして書いているなどとは全く思いもよりませんでした。 主人公の勇馬、腕は良い筈なのですが、どこかピリッとせず、好漢による活躍、という風にはいきません。どこか考えが甘く、折角の腕前を披露できず、幾人もの女の色香についつい惑わされてしまう故。 艶笑要素もあり、気軽に楽しめる忍者もの時代小説。 1.口利き忍び/2.剣士と学者/3.瓦版屋/4.東西の紋/5.夜風の治郎/6.金銀と罠/7.掟破り/8.花火の宴 |
11. | |
「女忍隊の罠−おばちゃんくノ一小笑組−」 ★☆ |
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2013/02/25
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忍びにも剣術においても腕達者のくせに女に弱く、情に流されるという欠点をもつ百地勇馬を主人公に、老練なくノ一=小笑の率いるご公儀広伝方忍び「小笑組」の活躍を描く“おばちゃんくノ一小笑組”シリーズ第2弾。 今回の舞台は将軍お膝元の江戸。ようやく豊臣方・徳川方の争いが落ち着いてきたところで起きたのが、加賀百万石加賀藩前田家の家臣と旗本たち間の騒動。誰かが扇動しているのか。そこに浮びあがってきたのがくノ一集団「乱花隊」。さてその目的は何なのか。 目的は対照的ですが、乱花隊が取った忍び活動はまさに小笑組と相似形。どうもこうした類の作戦は、可憐な娘に弱い男たちを手玉に取るくノ一の専売特許のようです。 1.江戸の小蘭/2.火種/3.屋根すべり/4.柳の下/5.くノ一の牙/6.情の末/7.修行 |
「寝太郎与力映之進」 ★ | |
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いつの間にか刊行されていた文庫書下ろし長編。 題名からして、今までの作品とは異なる、町方与力を主人公にした軽快な連作ものとてっきり予想したのですが、さに非ず。 正直なところ読み始めてすぐ、多田容子作品として趣向が異なるというより、困惑するところが多々ありました。 まずは当然ながら、主人公が剣豪といった人物像とは対極にあること。 連作ものかと思って読み進んでいたら、長編だったこと。 事件の真相が、町方の取り扱い範囲を大きく超えるものに発展していくこと。 そして、主人公の今井映之進に、何とも言えない秘密があったこと。 痛快と言えず、かといってドラマチックとも言えず、事件解決の納得感より哀感ばかりが印象に残ってしまったように感じます。 なお、そんな中で愛おしく感じられたのは、今井家に父親と共に仕える16歳の女中、お久の姿でした。 1.流人/2.千両/3.壁の中/4.冬の戦い |