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2.海王伝 3.風雲児 4.投げ銛千吉廻船帖 5.怒涛のごとく 6.南海放浪記 7.航海者 8.横浜異人街事件帖 |
●「海狼伝」● ★★★ 直木賞 |
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1990年04月 1994/03/27 |
日本の時代小説の中に、こんなにも壮大で面白い世界があったのかと、驚く思いでした。 この作品のストーリィは、海賊の物語。主人公は、対馬で生まれ育った笛太郎。そして笛太郎と良いコンビになるのが、南宋出身の奴隷・雷三郎。そして、二人を仲間に加える海賊頭領の一人が小金吾。 |
●「海王伝」● ★★ |
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1994/03/27 |
「海狼伝」の続編。前作が日本国内でのストーリィであったのに対し、本作品における 舞台は、琉球、明国、さらにタイのバンコク・アユタヤにまで広がります。
ストーリィの主軸は、笛太郎の行方不明となった父親を訪ねる航海。 振り返ってみると、「海王伝」の面白さは相次ぐ海戦の様子にあるようです。その意味で、ストーリィとしては単調だったように思います。 |
●「風雲児」● ★☆ |
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1994年12月 1998年01月
1995/03/08 |
シャムにおいて王族に次ぐ地位まで登った
山田長政を描く作品。 |
●「投げ銛千吉廻船帖」● ★★ |
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1997/09/23 |
気楽に楽しめる連作短篇集。 雇われの沖乗船頭というところが異色。 |
●「怒涛のごとく」● ★★ 第33回吉川英治文学賞 |
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2001年12月 1999/06/08 |
徳川政権初期の平戸で生まれた日中の混血児・ 鄭成功を描く、スケールの大きな海洋歴史小説。 主人公が誕生した時期は、父親である明国人の鄭芝龍が新たに海上王として躍進する時期であり、日本から台湾、中国と広い舞台を背景に、胸躍るような面白さがあります。 本書は、明から清へと時代が移る過渡期にあって、国姓爺(こくせんや)と呼ばれた主人公が水軍力をもって清に立ち向かった史実を描く小説ですが、 落日の輝きを思わせるような物語でもあります。 |
●「南海放浪記」● |
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1996年10月 1999年12月 1999/07/17 |
軽く読み流すのがふさわしい連作短編集。 御朱印船/馬上の女/海賊船/うらぶれ切支丹/日本人町/長政の肖像/文平の恋 |
●「航海者」● ★★★ |
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2001年08月 2005年04月 |
大西洋、太平洋を横断する大航海を経て日本に辿り着き、家康の元で旗本に取立てられた英国人、三浦按針ことウィリアム・アダムスの物語。 最初から最後まで、惹きこまれるまま一気に読み通しました。 本書は、海洋歴史小説として、大きな魅力を持った作品です。まず、当時の大航海へ乗り出した人々の勇敢さに感嘆します。そして、アダムス自身の航海者としての強固な精神力に驚嘆します。歴史の先駆者たちの苦難を知る思いです。 隆慶一郎「見知らぬ海へ」は、本作品でも重要な登場人物となる御船手奉行・向井兵庫を描いた作品ですが、ちょうどアダムスの漂着のところで絶筆となりました。その続きへの欲求が、本書で満たされたような思いがします。 |
●「横浜異人街事件帖」● ★ |
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2003年09月
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明治維新前夜の横浜が舞台。外国人が多く居住し、異国情緒が混じり込んだ土地故に起きる様々な事件を描いた短編集。 岡っ引/ハンカラさん/わるい名前/南京さんとんでもヤンキー/阿片窟/エゲレスお丹 |
●「十時半睡事件帖
東海道をゆく」● ★★ |
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2006年02月 |
TVドラマにもなった人気シリーズ“十時半睡事件帖”の第7巻目。 旅立ち/泉岳寺/東海道/小田原/箱根越え/薩埵峠/大井川越え |