村上しいこ
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01.
職員室の日曜日

02.ねこ探!−地獄のさたもねこ次第の巻−

【作家歴】、ダッシュ!、うたうとは小さないのちひろいあげ、空はいまぼくらふたりを中心に、青春は燃えるゴミではありません、こんとんじいちゃんの裏庭、夏に泳ぐ緑のクジラ、みつばちと少年

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01.
「職員室の日曜日」(絵:田中六大) ★★




2014年06月
講談社刊
(1200円+税)



2017/08/12



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人気があるらしい“日曜日”シリーズの一冊。
村上さんご自身のカテゴリ分けによると、<幼年童話>なのだそうです。
このシリーズのことは以前から知っていましたが、流石に子供向けだろうと思い手を出していなかったのですが、短歌小説三部作を読み終えたところで、この際、と読んでみた次第です。

舞台は、せんねん町の、まんねん小学校
さて、今日は日曜日ということで、職員室の中にあるいろいろなものが動き出します。
落としもののくつ、問題用紙、とうあん用紙、ペン立てのふじさん、ぼうさいヘルメット、でんわき、コピーき、金庫、おとしものパンツ、パソコン、と。

さて何して遊ぼうかという問いに返ってきた言葉は、うそつき大会。ただし、だれかを傷つけるうそはダメ。
そんな彼らの前に、金庫の中にしまってあるお宝をちょうだいするぜという、「
かいとう・フラワーモンキー」からの挑戦状が。

個性的な仲間が集まって、お互いに励まし合い、協力し合いながら、ひとつの行動(どんな宝かわからないながらも、どうしたら守れるか)をしようというところが楽しい。
そのまま子供たちに、仲良く、チームワークを促す、という内容になっていますよね。

大人目線で読んでしまうとなぁ〜んだ、となりがちだと思いますが、子供だったらどう感じるかとシミュレーションし、子供の目線に立って読むと、すこぶる楽しい物語であると感じられます。
何より、いろいろな仲間が登場するところが楽しい。
なお、おとしもののパンツ、その存在自体がマイナーであることはもちろんですが、それに合わせて、何につけても自身無そうなキャラクターに設定されているところが、上手いですね。

                      

02.
「ねこ探!−地獄のさたもねこ次第の巻− ★☆


ねこ探! 地獄のさたもねこ次第

2016年02月
ポプタ社刊

(1200円+税)


2016/03/21


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村上しいこさんの名前と「ねこ探!」という題名からだけで図書館にリクエスト。小学校中学年向きの本とはあとから知ったことです。

「ねこ探!」第2巻目。
文字どおり、猫を主人公にした探偵物語で「
ねこたま探偵団」の省略らしい。
家が隣同士という、能天気な
銀ちゃんとやたらお姫様ぶりっ子のにこという人間2人が猫の探偵団に加わった。特別な薬を飲んだおかげで銀ちゃんとにこの2人は猫との会話ができる、というのが本書の設定です。
主役の猫たちは、ぼくこと
ピースミケねえちゃん、黒ねこのワサビ、サビねこのトサマル、という面々。

奨学生向けなのでそれ程の事件が起きる訳でもなく、探偵活動も単純なものですが、猫たちの繋がり逢い、また小学生2人との絡みぶりが楽しめます。

※前作は
「ねこ探!−ねこもしゃべれば事件にあたるの巻−」
事件捜査に人の手も借りたい猫たちが、家族である人間の子供を巻き込んだ、ということらしい。

                           

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