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12.裁きの扉 13.殺意の川 14.宿敵 15.容疑者 16.曳かれ者 17.失跡 18.それぞれの断崖 19.偽証法廷 20.落伍せし者 |
殺人法廷、父と子の旅路、父からの手紙、公訴取消し、第三の容疑者、もう一度会いたい、家族、裁判員、決断、声なき叫び |
罪なき子、逃避行、死の扉、母子草の記憶 |
●「検察者」● ★★ |
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1992年12月 1997年04月
1992/12/27 |
内容のかなり盛り沢山な推理作品です。その分迫力に欠けるという面があるものの、単なる推理小説に終わらず、社会問題をしっかり提起している点、小杉さんらしい作品です。 |
●「裁きの扉」● ★ |
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1993年05月 1996年05月 1996/05/26 |
ミステリーというより、社会問題を取り上げた作品です。 |
●「殺意の川」(「緋の廷」を改題)● ★ |
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1998年04月 1998/05/04 |
社会問題を題材とした法廷ミステリ5篇。少年犯罪、保険金詐欺、医療過誤等々。
季節のない川/すみだ川/罪の川/偽りの川/真実の川 |
●「宿敵」● ★ |
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1994年08月 1998年12月 1994/09/11 |
全国弁護士連合会の会長選挙をめぐる駆け引きが、本ストーリィの主軸。そして主題となっているのは、目的をもって行動する人間と、目的のためなら何をやっても良いと考え結果的に目的を外れてしまう人間との、対立の構図です。 |
●「容疑者」● ★★ |
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1996年09月 1996/10/14 |
小杉さんは本来法廷推理物が得意の作家なのですが、最近は社会派小説に傾斜している様子。本書は久し振りの推理物であり、楽しめました。 主題は、本書中に登場するあらゆる類の人間群像にある、と言えます。 |
●「曳かれ者」● ★☆ |
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1997年02月 2001年05月 1996/10/14 |
「容疑者」に続く、矢尋・知坂刑事もの第2作。続編と言って良い内容です。 |
●「失跡」● |
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1997年11月 2000年11月 1998/8/25 |
矢尋・知坂刑事もの第3作。 |
●「それぞれの断崖」● ★★ |
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2001年04月 1998/07/15 |
少年犯罪における被害者そして加害者の家族が陥った苦悩の物語。
父親の加害者の少年に対する憎しみ、告発。その反響は自分への非難の殺到として現れ、ついには家族の崩壊という結果にまで及んでしまう。家族を失い、仕事までも失った父親ののたうつ様はまさに地獄図のよう。私自身が中学生の息子を持つだけに、いざ自分がそういう立場に陥ったらと思うと、怖気立ちます。
最後は収まるべき結果に収まるとはいえ、読後感は意外にすっきりとしていました。一環としてヒューマニズム路線を歩んできた作者への信頼感が、常に内心にあった所為かもしれません。新聞での書評も欠点として同趣旨のことを指摘していましたが、でもそれは仕方ないこと。 |
●「偽証法廷」● ★ |
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2002年11月 2024年02月 1998/11/23 |
冤罪事件を多く題材としてきた作者が、これまでの傾向にあえて反し、「私は今度の作品でその言葉(極悪人であっても関係ない事件で有罪にしてはならない)に逆らってみよう」とした作品。 何としてでも凶悪なこの男を法で閉じ込めたいと渇望する刑事・大場。 幾つかのストーリィが同時並行して展開されながらも、それらが輻輳せず、きっちりとした流れとなっている点は、さすが作者ならではのもの。 読了後の感動といったものはありませんが、息の詰まるようなサスペンスとして、手堅い作品であることに間違いありません。 |
●「落伍せし者」● ★ |
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1999年02月 1999/11/03 |
連帯保証人となった義兄の会社が倒産、そして自分は会社でリストラされ、さらに辞職を余儀なくされます。主人公に残されたものは家族だけと思いきや、妻と息子、娘は家を出て行き、
家庭も崩壊してしまいます。 |
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