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11.定年オヤジ改造計画 12.四十歳、未婚出産 13.姑の遺品整理は、迷惑です 14.うちの子が結婚しないので 15.うちの父が運転をやめません 16.希望病棟 17.代理母、はじめました 18.もう別れてもいいですか 19.あきらめません! 20.行きつ戻りつ死ぬまで思案中 |
【作家歴】、竜巻ガール、七十歳死亡法案可決、ニュータウンは黄昏れて、あなたの人生片づけます、避難所、老後の資金がありません、農ガール農ライフ、あなたのゼイ肉落とします。、嫁をやめる日、後悔病棟 |
懲役病棟、墓じまいラプソディ、マンダラチャート |
「定年オヤジ改造計画」 ★★ | |
2020年09月
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私自身、2度目の定年はもう間近。したがって、自分には関係ないとは言っていられないのが本書の題名。 それでも私自身には当てはまらないよなぁと思いつつ、戦々恐々として読み始めた部分も否定できません。 主人公の庄司常雄は、大手石油会社の部長職を最後に定年=引退生活に入った男性。 実は下請け会社に嘱託として勤め始めたのですが、その会社が僅か3ヶ月で倒産、そのため否応なく引退生活を余儀なくされたという次第。 これから悠々自適の生活、少しは女房孝行もと思っていたのですが、妻の十志子は何かと常雄から遠ざかろうとし、キャリアウーマンで33歳になっても独身の娘=百合絵からは、自分の夫婦観、専業主婦観について尽く“世間知らず”と言われるばかりか、途中からは「アンタ」呼ばわりされる始末。 そんなとき、結婚して今は2児の父親となっている息子の和弘から、妻の麻衣が派遣社員として働きにでることになったからと、幼い孫2人の保育園出迎えを依頼されることに・・・。 幾らなんでもこんなに古い考え方をしていないよなぁ、もう少し理解があるぞ、と思いつつも、息子が幼かった頃を振り返ると耳が痛い、頭を抱えて蹲りたくなることばかりです。 庄司常雄を主人公にしたストーリィですけれど、真には主人公と同世代の男性たち、同様な古い考え方を引きずっている男性たち大勢に対する警告ストーリィと言うべきでしょう。 痛快にしてユーモラス、同時に耳の痛い、リアルな一冊。 これから定年を迎える男性諸氏たちにこそ、是非お薦め!です。 |
「四十歳、未婚出産」 ★★ | |
2021年02月
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現代社会における様々な問題を、毎度コミカルなストーリィに仕立てて楽しませてくれる垣谷さん、今回のテーマはシングルマザー。 まさに、シングルマザーのための応援歌、という内容です。 「四十歳、未婚出産」というシチュエーションにはついつい興味をそそられて止みませんが、問題となるのは<未婚出産>。 四十歳という設定は、主人公が出産を決断する重要な要素、というに過ぎません。 主人公は旅行会社に勤める宮村優子、39歳、独身。 部下である水野匠28歳とカンボジア視察に出張したところ、偶発的に一夜の関係をもつ。ところがその一回で妊娠とは! 年齢からして優子にとっては最後の出産チャンスかもしれない。迷いつつも何故か堕ろすという考えは優子の中で生まれず。 と言っていつまでも隠し通せる訳でもなし。優子の妊娠を知る人間が増えるに連れ、周囲は騒がしくなり、最終的には母親・姉・兄、元同級生たちも巻き込む騒ぎとなります。 最終的には大団円となるのですが、余りに都合よく物事が展開し過ぎ、という批判はごもっとも。 でも逆に言うなら、それだけうまく条件が整わないと、シングルマザーの道は極めて厳しい、ということでしょう。 元同級生で住職の近藤凡庸のような考え方、出稼ぎブラジル人のマリアのような考え方が広まっていくと良いのに、と心から思う次第です。 ストーリィ展開はテンポ良く、未婚・既婚・離婚者それぞれ本音丸出しの群像劇といった側面もあり、存分に面白い。 なお、水野匠や青木紗絵、烏山部長らは如何にも俗物といった印象ですが、実はそれこそ一番多い人間像なのかもしれません。 |
「姑の遺品整理は、迷惑です」 ★☆ | |
2022年04月
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現代社会が直面する様々な問題をストーリィ化してきた垣谷美雨さん、今回のテーマは遺品整理。 ただ遺品整理といっても、誰の遺品かが問題のようです。 自分の実親の遺品であれば、そこには思い出も絡みますが、義親の遺品ともなるとただの余計もの、ゴミにしか過ぎないようですから。 主人公の望登子(もとこ)が直面したのも、姑=多喜の遺品。 しかもその多喜、エレベーターの無い団地の4階住まい。それだけでも大変そうなのに、家の中を点検した望登子はもう愕然。冷蔵庫、押し入れ、箪笥等々みな中身がぎっしり。 回収業者に依頼したいところですが、多喜は貯金を全く残さなかったとあって、とても〇十万円にもなる費用など負担できず。 とあって望登子、(亭主は余り期待できず)五十代後半の身でひとり遺品整理に格闘することになります。 いやあ、本当に大変だと思います。 私の実家の場合、父親が片づけ好きでしたし、既に母親も老人ホームに入所済、古くなった実家も借地だったということもあって売却済と、早々整理は付きました。あとの課題は、自分の遺品整理、かな。 望登子、遺品整理に格闘する傍ら、余計なものを残さなかった自分の母親のこととついつい比べ、姑への愚痴ばかり。 しかし、いつしか強力な応援者が現れ、さらに多喜の生前の意外や意外といった交友状況を教えられ、多喜という人間の良さを知ることになります。 それも2ヶ月半にもわたって姑の家に通い、遺品整理に奮闘したおかげ、という次第。 小説だから、読了後は温もりが残る展開になっていますが、現実となれば苦労ばかり、ということになるかもしれません。 少しでも遺品は少なくと親世代には願い、また自分自身もそう心掛けねばと思います。 |
「うちの子が結婚しないので」 ★★ | |
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垣谷美雨さんらしいリアルな“親婚活”ストーリィ。 60歳を目前にした福田千賀子、友人から届いた娘の結婚を知らせる年賀状に、ふと我が娘のことが気になり始めます。 一人娘の友美は現在28歳、アパレル企業勤務。仕事が忙しい割に将来に当てがある訳でもないらしいうえ、交際男性の影もまったく感じられず。このままでは寂しく孤独な老後を迎えることになるのではないかと、急に心配し出します。 夫の清彦も急にネットでいろいろ調べた結果か、このままではマズいことになると、夫婦2人で友美に懸念をストレートにぶつけます。 最初強がり、話を嫌がっていた友美も、現実を理解したのか、両親と懸念を共有。そこから千賀子が主体となって“親婚活”を始めることに。勿論、友美自身も“婚活”開始。 親婚活、いやぁー、これは本当に大変そうです。 いろいろな業者が主催する親婚活に申し込んで参加した千賀子、その度にどれだけ心折れる気分を味わうことか。 婚活における本人も同様ですが、親婚活において親が味わうストレスはそれ以上ではないかと思える程。 なにしろ自分の子に対する親の欲目があるうえに、親の身勝手な要求が上乗せされるのですから。 千賀子が味わう親婚活の現場、リアルな驚きと衝撃ばかり。 婚活、私も若い頃に多少なりとも経験がない訳でないので、お互いに相手を見定めるようなこと、そこから落とされることのキツさ、回を重ねることのシンドさは想像が尽きます。 早々と脱落しても仕方ない処、娘のため「やるべきことを淡々とこなしていこう」という千賀子の決意は、真に天晴れと賞賛するばかりです。 なお、娘がもううかうかしていられない時期に至っているというのに結婚の「ケ」の字も見えない状況、全く他人事ではないのですよね〜。 親婚活の体験ストーリィとも言える本書、これから“婚活”と考えられている方に、是非お薦めです。 |
「うちの父が運転をやめません」 ★★ | |
2023年02月
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題名からすぐ分かるように、本作は高齢者ドライバーを題材にしたストーリィ・・・とてっきり思い込んだのですが、それに留まらず、もっと切実な問題へと切り込んでいきます。 一口に高齢者ドライバーといっても、都会と田舎では全く様相は異なる筈。都会なら自ら運転しなくても別の手段が選べますが、過疎化が進む田舎となると、バス路線も廃止、買い物ができる店も限定され、自動車の運転は生活そのものに繋がる問題。 では具体的にどういう問題があるのか?について、垣谷さんがリアルに描いてみた、という次第。 本作の主人公である猪狩雅志は、共稼ぎの妻=歩美と一人息子=息吹の3人で都会のマンションに暮らすサラリーマン。 両親は今も故郷の田舎で暮らし、雅志も一人息子。 相次ぐ高齢者ドライバーの事故が気になり、それ以来実家に何度も通うことになりますが、その度に父親が運転を止めればいいという単純な問題には終わらないことを気づかされます。 まず、自動車がないことには買い物もままならない。さらに、運転を控えさせてみると、両親ともずっと家に閉じこもることとなり、元気を失ってしまう。 そこからついに、雅志自身、思いも寄らかった行動に繋がっていくのですが・・・。 考え方や生き方、状況や価値観に応じて自由に変えていって良い時代になったのだなぁと感じさせられます。 以前は、会社に一度入社したら定年退職するまでそこで人生を全うするのが当たり前でしたが、次の人生を切り拓くために方向転換しても良いのかもしれませんね。 雅志や息吹の、楽しそうで生き生きとした姿が印象的です。 ※私の場合は両親も含めてずっと都会生活ですから、歩美と同じく、とても田舎で暮らす自信はありませんが。 |
「希望病棟」 ★★ | |
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「後悔病棟」の続編、前作で主人公だった早坂ルミ子から不思議な聴診器を引き継いだのは、後輩医師の黒田摩周湖・29歳。 不用意な発言で患者家族を怒らせることが多いという点ではルミ子と同様ですが、ルミ子がただ鈍感だったのに対し、言葉足らずのコミュニケーション力不足に負うところが多いようです。 摩周湖の主人公の一人ではありますけど、主要な二人は摩周湖の担当する末期ガン患者であり、治験の甲斐あって快復した小出桜子と谷村貴子。 小出桜子・16歳は、名門高校2年。捨て子で児童養護施設育ち。 谷村貴子・36歳は、世襲国会議員の妻で、実は元キャバ嬢。 折角生き延びたのですから、自分のしたいように生きたいと思うものの、桜子には高校卒業後自立しなくてはならないという重荷がありますし、貴子は議員妻という裕福な境遇を捨てたら路頭に迷う他ないという足枷があります。 そこから2人が、自分の望む生き方をするためにどう行動するのか、その結果は如何?というのが見処。 桜子、年齢の割に冷静かつ賢明といっても、まだ子供。他人を拒絶するのではなく、助けを借りることを知った処から、道が開けます。 一方の貴子、自分が今持つものをしたたかに利用して活路を見出す、というところが痛快。垣谷美雨さんらしい展開と思います。 ユーモラスな中にも、貧困母子家庭の救済という現実的な問題が取り上げられているのは、やはり垣谷美雨作品ならでは。 桜子、そして貴子の今後の奮闘に心からエールを送りたい。 |
「代理母、はじめました」 ★★ | |
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現代社会が抱える問題をリアルかつユーモラスにいつも描いている垣谷さんですが、流石に“代理母?”と思ったところ、舞台は現在ではなく近未来、2040年の日本。 義父に家族の為だと騙されて、年齢を偽り16歳で代理出産をしたユキ。入院中にニュースや本を読んで義父が楽をするためにただ利用されただけと知ります。 そのうえ義父がこれからもユキを代理母にして金を稼ごうとしているのを知り、やはり義父から虐待を受けていた友人=ゲイのミチオと共に逃げ出す。そして貧困から抜け出す方法として思いついたのが、代理母ビジネス。 一方、若い産婦人科医の倉持芽衣子は、男性医師や夫たちの身勝手な発想の下では出産に関わる女性たちの苦しみはなくならないと切歯扼腕していましたが、転職先の雨宮産婦人科クリニックの院長=雨宮静子、72歳・独身と女性たちを救いたいという思いで意気投合。静子と共に相談に訪れる女性たちの悩み、苦しみに真剣に向かい合います。 ユキと芽衣子が偶然に再会した処から、ユキとミチオ、芽衣子と静子の両チームが手を組み、依頼人の女性たち、代理母を引き受ける女性たち双方のためになる代理母ビジネスを展開していきます。 男性側の発想がかなり前近代的であるのに対し、女性たちの発想はこれから広がっていくであろうと思われるもの。 旧来的な、妻は子を産むのが役割、子育てを第一にするのが当たり前という考えから男性側が抜け出せないでいると、いずれ男性たちは女性たちから見放され、女性たちによる共同社会からはじき出される羽目になりかねない、と感じます。 男女平等という建前だけでなく、出産・育児にかかる女性たちの不安を解消してこそ初めて男女平等と言えるのではないでしょうか。 そのためには現実としてまず、社会のトップにもっと女性たちの躍進が必要なのだろうと思います。 その点、日本の社会変化は恥ずかしいくらい遅れていると、もっと自覚すべき、と思います。 |
「もう別れてもいいですか」 ★★ | |
2024年10月
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そう問われただけで、いいですよ、と言ってあげたくなる題名です。 言うまでもないという気がしますが、今回取り上げられた問題は熟年離婚。それも妻を召使程度にしか考えていない夫への反乱。 それでも本作に登場する(話の上だけも含む)旦那たち、これだけ極端なのは珍しいと思いますが、そこは小説上の設定であり、また旧弊な田舎町だからこそでしょう。 それでも切なく感じるのは、妻側の離婚を決意するまでの道のりの長さです。 これまでの半生を無にしてしまうような決断への怖れ、一人で生きていくことへの経済上の不安。そして、だから女性の方が優しいと指摘されていますが、離婚した後の夫の生活への心配。 定年間近になってきた夫の我が儘、支配っぷりに嫌悪感を抑えきれなくなってきた主婦の原田澄子が主人公。 専業主婦といったってずっとパート仕事をして家計を支えてきた筈。それなのに夫の孝男ときたら・・・。 本ストーリィで多くを占めるのは、澄子が離婚するかしないかの選択にずっと逡巡し続ける様子。 それはそうでしょう、そう簡単に決断できるようなことではありませんから。一旦実行したら、取消などできるものではありませんし。 前へ踏み出そうとしても中々思い切れない澄子を支えてくれるのが、昔親友だった美佐緒(離婚済)、長女の望美(独身)たち。 元同級生たちが皆、離婚できるものなら離婚したいと思っていたとか、何とか相手を自分より不幸、不遇と位置づけようとするとか、その辺りの人間関係を描く辺りは面白いです。 女性向けのストーリィとも言えますが、男性が読んでも十分面白いです。自己チェックしながら読みました。 ※私が熟年離婚を突き付けられないよう注意しないといけない、と思ったのは何時頃だったでしょう。20年位前だったかな。 |
「あきらめません!」 ★★ | |
2024年09月
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定年時期を迎えた夫の幹夫が田舎(山陰地方の栗里市)に戻りたいと言い出します。 既に定年退職して悠々自適気分だった霧島郁子、広い庭を持ってのんびりした生活も良いかもと、友人たちの忠告に従わず、東京の自宅マンションを売り払い、栗里市の中古物件を買い取って田舎への引越しを実行。 ところが住んでみると、そこは身勝手で、男尊女卑の考えがこびり付いた老人たちが市議会を仕切る閉鎖的な社会。 たまたま入り込んでしまった市議会の傍聴席で、ただ一人の若い女性議員がセクハラヤジに立ち往生している姿を目撃した郁子は怒り沸騰。 その郁子の言動を見た女性議員の市川ミサオ(80代)から、自分の後継者になるべき人材として見定められ、ついに郁子は市議会議員選挙に立候補することになります。さてその結果は・・・。 ストーリィは主に、霧島郁子(60代)と、幼い子を抱えながらパート働きする落合由香(30代)の2人の視点から、交互に語られていきます。 結婚して以来ずっと姑・舅・小姑の介護を担わされついに家出した由香の義母=瑞恵をはじめとして、保育園に子供を預けられず仕事を辞めざるを得なかった若い母親たちの憤懣、真摯な要望がずっと老人議員たちに斥けられ続けて来た女性たちの憤懣が、一気に噴き出すかのようで、読み手とはいえ、ついつい呆れるのを通り越して怒りを共有してしまう。 それに対する、郁子らの現実的な行動が痛快、どこまで時代遅れの老人たちをギャフンと言わせられるか、ワクワクする程です。 終盤、郁子らの活躍により栗里市に活気が漲ってくるという展開は羨ましい限りです。 なお、本作で注目すべきは、クオータ制(一定数を女性と定める制度)。逆差別という批判もありますが、男女の意見を公平に反映させるためには適切な制度ではないかと思います。 本ストーリィは田舎社会での男尊女卑思考という極端な例ですが、大都会の企業においても、自分が常に正しいと一方的に信じ込み、部下の意見を聞こうともしない人物は、まだまだ多い筈。 日本社会、身近な処からもっと変わっていって貰いたいものだと強く願います。 |
「行きつ戻りつ死ぬまで思案中」 ★★ | |
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垣谷さんの初エッセイ集だそうです。 作家のエッセイ集というと、小説家ならではのエッセイと感じるものもありますが、本書はごく普通の女性が、身近な問題についてあれこれコメントした、という印象。 その分、誰もが関心をもつだろう身近なエッセイとして、楽しく読了しました。 世間でずっと当たり前とされてきた事柄について、子育てを終わり、渦中の当事者ではなくなったことから自由に考えてみると、それは偏見だったり、古い固定観念に基づくものに過ぎなかったと気づく。 とくに高齢男性についてその傾向が強いようです。 男性優位の考え方、女性はみな良き母親になって当然、結婚すれば夫として子どもに尽くすもの、指摘されて考えてみると、みな押し付けだったと気づきます。 女性に対しては厳しく、一方、男性同士では甘く、と。 ふと疑問に思い、考え直してみる。それが小説の題材へと繋がっている、そんな風に感じます。 男女を問わず、何かおかしいと感じても、意見を言いにくい、注意しづらい、反省すべきこと多々ありと自覚します。 印象に残った篇は、 作家絡みの話題では、「リアリティとは何か」「嘘じゃありません、本当に私がやったんです」「私はイタイ人間です」「インタビューは苦手です」「異性から握手を求めてはいけない」。 日常話でいくら何でもと驚いたのは、「腹十三分目」「下手過ぎる菓子折りの包み方」「私は走って店から逃げました」といった辺り。 ※「アベノマスクは捨てました」:垣谷さんもやはりですか。 是非読んでみてください、楽しめます。 |
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