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3.ゴッドスター 4.MUSIC 5.4444 |
●「gift」● ★ |
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2007年11月 |
「小説すばる」に不定期連載された「かわいい壊れた神」シリーズ16篇+書下ろし3篇、という掌編集。 冒頭の「ラブ1からラブ3」は、妖精の足跡をみつけようというストーリィ。おっ、これは面白そうだゾと思ったのもつかの間、次々と展開するストーリィに次第に?? 日常的な生活でちょっとコケたようなストーリィから、東京湾岸が水没して孤立したお台場の大観覧車のゴンドラ同士に手話的言語が生まれるという空想的なストーリィ、そしてちょっと笑ってしまうストーリィまで。 |
●「サマーバケーションEP」● ★★ |
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2010年06月 2007/04/03
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井の頭公園にある神田川の源流から出発し、神田川に沿って海まで歩く、というだけのストーリィ。 主人公は、人の顔を見分けることができないのだという。したがっていつも相手の顔に視線を向けす、声で相手を把握している。そんな主人公だからストーリィはどうなる?といっても、特にどうということはないのです。 ただ歩くということ、私は好きです。井の頭公園から東京湾までという行程、誰でも歩けそうで実際歩く人は殆どいないだろうけれど、身近にある旅というところも好い。 |
●「ゴッドスター」● ★★ |
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2010年11月
2007/12/17
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たたみかけてくるような作品。どんどん、どんどん。読み手の頭の中に。 変わった小説だなァ、と思います。 これは、主人公の意識の中の物語なのでしょう。 ストーリィとしてどうなのかは判りませんが、稀な味わいある作品としてとても面白く感じられるのです。 |
●「MUSIC」● ★★ |
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2012年11月
2010/05/30
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独特の文章スタイル、いきなり切り替わる展開、時々自分がどこを読んでいるのか判らなくなり戸惑うこともありましたが、本作品の疾走感、格別な味わいです。 主な登場人物は、 一歩一歩、地歩を固めて都内を歩く佑多。スタバに出会って魅せられた美余と佑多との出会いは、必然的と言いたく、楽しい。 現実的に考えると不自然なところ多々あるストーリィですが、そんなことはお構いなし。単なるファンタジーとして考えてしまえば良いこと。 途中戸惑っても、どんどん読み進んでください。最後の40頁余りで、一気に面白さの視界が開けますから。 |
●「4444」● ★☆ |
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2010/08/15 |
河出ウェブマガジンに44週にわたって連載された44の短編集の単行本化。 構成がもうひとつ理解できないままなのですが、4年4組が44ストーリィのベースにあるらしい。 安東という教師がいて、4年4組の生徒たちがいる。 |
6. | |
「冬眠する熊に添い寝してごらん」 ★★ |
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蜷川幸雄氏のために書き下ろされた長編戯曲。 まず熊猟師と猟犬、それが出会った熊母子が登場。 熊猟師が生きた時代、熊が安心して冬眠できる山があったのに、石油を掘るために山が犠牲となり、さらには現代、原子力発電の不具合により生きるもの全てにとっての環境が損なわれる。 |