ジョージ・R・R・マーティン作品のページ


George R. R. Martin 1948年生。71年「ヒーロー」にて作家デビュー、「サンドキングズ」「タフの方舟」、“氷と炎の歌”シリーズ等発表し、ヒューゴー賞・ネビュラ賞など数々の賞を受賞。

Gardner Dwzois 1947年生。66年作家デビュー。アシモフ誌の編集長を長らく務める。

Daniel Abraham 1969年生。96年作家デビュー。

 


   

●「ハンターズ・ラン」● ★☆
 
原題:"HUNTER'S RUN"        訳:酒井昭伸
 
ジョージ・R・R・マーティン、ガードナー・ドゾワ&ダニエル・エイブラハム共著

 

 
2007年発表

2010年06月
ハヤカワ文庫

(1000円+税)

 

2010/10/12

 

amazon.co.jp

海外SF小説、自分のことながら、このジャンルを読むのは珍しいなぁと思います。
読もうと思ったきっかけは、北上次郎さんの、今年一番の冒険小説かもしれない、という一言から。
でも、やはり好みは異なるというか、SF小説はその世界に馴染まないと面白さが満喫できないと言うべきか、今一歩。

舞台は、異種属のエニュが支配する宇宙航行時代、場所は創立されてまだ二世代目に入ったところという植民地惑星=サン・パウロ
酒飲みで喧嘩っ早い炭鉱師のラモンは、酒場の喧嘩でエウロパ大使を殺してしまう。
警察の探索を逃れるため、炭鉱堀りを言い訳に人類未踏の山間部に分け行ったラモンでしたが、謎の異種属に遭遇し、捕らわれの身となります。
異種属がラモンを殺さなかった理由は、彼らの元から逃げ出した人間を捕えるための手先として利用するため。
異種属の一人マネックに首を肉紐で繋がれたラモンを主人公とした、異星のジャングルで繰り広げられる逃亡&追跡ストーリィ。

そこには思いもよらない仕掛けが施されていました。
舞台が異星とはいえ、単なる逃亡&追跡ストーリィで終わらず、本書がSF作品であるのは、その要素がある故。
その点については、なんとまぁ、の一言。
それでも最後は、人間ドラマという様相が濃くなっていくところが読み処でしょうか。

           


    

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