木星 2004年


  撮影に使用した望遠鏡は、口径20cmのシュミットカセグレンです。カメラは、NIKON COOLPIX4500 です。ビクセンの9mmの接眼鏡で222倍に拡大し、ズ-ム最大でコリメ−ト撮影しています。

2004年4月12日 19時10分〜12分の間の65枚合成
  うす曇ながら、シンチレ−ションが大変安定しました。デジカメのモニタ−では、ピクリとも木星が動きません。これくらい安定すると、木星の詳しい模様が分かります。詳しくは専門でないので省略しますが、左上の大赤斑が目玉のように見えます。

4月11日の木星 衛星イオとガニメデの動き
20時38分〜42分の間の46枚合成 21時39分〜41分の間の52枚合成
22時01分〜03分の間の66枚合成 22時50分〜52分の間の64枚合成
  今シーズンの中で一番安定したシンチレーションで、模様がよく見えた一日でした。まず左上の画像では、右側に黒い点が見えています。これが、衛星イオの影が木星に写った姿です。4分ほどの画像の合成のため、影が移動し横長に伸びています。
  右上に画像では、イオの影が左に移動しています。木星の左端には、イオがかすかに見えています。また、右端から、ガニメデが木星面と重なりはじめています。
  左下の画像では、イオが木星面から離れ、イオの影も左端近くになりました。また、ガニメデは少し内側に入り、灰色の点のように見えます。木星で有名な大赤斑が画像上側に見えてきました。
 右下の画像では、イオの影が木星面から離れ、ガニメデのみが見えています。このようにしてみると、イオは木星面にかかるとほとんど見えなくなるのに、ガニメデは灰色の点として見えることが分かります。
 なお、木星の自転速度や、衛星の影の移動速度を見ると、私のシステムでは、2分以下の間に撮影を終えないとぶれて写ることが分かりました。


2004年3月26日 21時05分〜23時52分までの 木星の自転と衛星イオとエウロパの動き
21時05分 70枚合成 21時35分 66枚合成 22時05分 61枚合成
 
  21時05分の右端の少し下の、白い斑点が衛星エウロパです。木星の正面を、通り抜け始めたところです。これから左へと動きます。21時35分になると、エウロパは左へと動き、たいへん分かりにくくなりました。そのかわり、右端からイオが木星面に達しました。イオは明るく見えています。  22時05分には、シンチレ−ションが不安定になり、イオもエウロパもほとんど分かりません。ただ、衛星の影が木星に投影され、黒い斑点として右端に写っています。エウロパとイオの影が、ほとんど重なっています。
22時32分 68枚合成 23時05分 52枚合成 23時35分 45枚合成
 
  イオとエウロパを比べると、イオのほうが木星の周りを早く回るため、木星面を早く動きます。22時32分では影がほとんど重なっていますが、23時05分には、少し離れています。ほぼ中央の少し下の少し黒い部分が、衛星の影です。左上がイオ、右下がエウロパです。23時35分にはその間隔が大きくなっています。また、木星面を通っていた、イオとエウロパが左端からかすかに見えてきました。このようにイオとエウロパは、木星面の中央付近にあると、木星と同じような明るさで見えなくなります。しかし、木星の端にある場合は、白い斑点として見えます。
23時52分 48枚合成 上記7枚の1秒おきのアニメ-ション

  23時52分木星の表面と重なっていた衛星が、左へと出てきました。イオとエウロパがほぼ重なっているので、二個に見えません。影はまだ表面に残っています。ところで、衛星の影が右側にずれているのは、太陽の光が、左側からあたっているためです。
 さて、衛星の動きとともに、木星も自転しているので、表面の模様が動いていきます。右側のアニメ−ションを見ると、よく分かると思います。1回自転するのが、約10時間ほどなので、かなり移動しています。
 
  この日は、シンチレ-ションが前半は比較的安定していました。しかし、22時05分以降は不安定になり、模様や衛星が分かりにくくなりました。このためサイズをこれまでの半分にしてUPしました。


2004年3月12日 21時36分〜39分の撮影の57枚合成
  衝を1週間ほどすぎました。日の入り前に昇りたいへん見やすくなりました。しかし、シンチレ-ションはやや不安定です。見ようによっては、縞模様が複雑に見えるのですが・・・。やはりここまで拡大するとぼんやりしています。
2004年2月25日 23時27分〜29分の撮影の37枚合成
 右上に楕円形の少し赤い部分が、大赤斑(だいせきはん)と呼ばれる模様です。その大きさは地球の数倍もあります。いかに木星が大きいのが分かるでしょう。
 この日はシンチレ−ションが比較的安定していました。しかし、撮影途中から雲が出てきたため、撮影枚数が少なくなりました。また、CCDにゴミがついていたようで、左上にはゴミと思われる部分が少し黒い斑点とし、点々と広がりました。
2004年2月1日 0時23分〜28分の撮影の101枚合成
 2004年初めての木星です。衝まで約1ヶ月で条件がしばらくの間最高となります。南北の濃い二つの縞がよく分かります。しかし、大赤斑が見えていないので、それほど目立った模様はありません。
  木星本体の右端に、いぼのようなでっぱりがあります。これは衛星エウロパで、木星の後ろ側から出てくるところです。なお画像はかなり拡大しているので、少し離れてみるといい感じになります。<m(__)m>
  

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