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木曾御嶽山周辺の湯巡り byやませみ


【第1回】


地蔵峠展望台から望む御嶽山の勇姿。「日本のチベット」だそうである



木曽御嶽温泉「つたや季の宿 風里(かざり)」

 C/ 明るく健康的なお宿だけど
 14-21時 1500円(バスタオル+ドリンク券つき) 宿泊18000円〜
 
http://www.kiso-tutaya.com/kazari.html

開田高原の末川地区、木曽馬の里に隣接する高級旅館。2000年9月に開業し、すぐに「秘湯を守る会」に加入している。外見は公営施設みたいなグレイの鉄筋建築で全く冴えないが、内装に木材をふんだんに使用し、大きな窓と高い天井で明るい館内は素敵。全体にスペースが広くとられているので、のびのびとした印象。従業員も若い人が多く、きびきびとした対応が良く教育されているが、ちょっとぎこちない感じは否めない。中高年夫婦やゴルフ客(いわゆるお金持ち)を主対象としているようなので、貧乏性の私には、あんまり居心地が良くない。

お風呂は、3面がガラス張りの明るい内湯と、釜&樽の露天がある。大きい内湯は、柔らかい感触がかろうじて真湯とは違うように感じる程度。100L/minほども大量に投入されているが、掛流しではないように思う。露天には柵や仕切がまったく無いので、高原を渡って来る涼風が心地よい。釜風呂の湯は若干緑を帯びた笹濁りで、これが最も温泉らしいかな? 香りも浴感もゼロに近いが、ほのかに甘い味がする。ここの温泉は、あくまでも宿の脇役にすぎないようだ。(2001.7.24)

<DATA> 掲示なし フロントにも分析表の備えなし
効能書き以外の温泉掲示がまったく無いので、泉質は不明。感覚的には、メタ珪酸の規定泉(Na-HCO3型)といったところか? 泉温は20℃くらいとのこと。


風里の内湯、窓が大きくて明るい
奥に露天がある


露天の釜風呂と樽風呂
最近よく見かけるようになった


お湯はこんな感じ
 


御嶽明神温泉「やまゆり荘」

 A/ 湯量豊富で展望佳し
 9-21時 第1・3火曜休(8月は無休) 400円
 
http://www.pension.or.jp/onsen/nagano/kaida/yamayuri.html

開田高原保健休養地にある大きな日帰り施設。お盆前後やスキーシーズンの混雑時には入場制限もあるそうだ。本日の男湯は内湯+露天の浴室が2カ所で、これだけで普通の日帰りサイズだが、女湯はさらに2つをぶちぬいたサイズらしい。開設当初は小さい方の浴室だけだったのが、あまりに繁盛するので増設したとのこと。これらは男女日替わりで使用されている。いちばん右側の露天からは御嶽山の勇姿が眺望できる。

内湯のイチョウ型(4.5x4.5m)の浴槽には湯口から42℃に調整された湯が20L/min掛流しで投入され、浴槽では40℃とぬるめ。浴槽の湯は緑褐色の濁りがあるが、透明度50cm+で底が透けて見える。まろやかな重曹味+微塩味に新鮮なFe(II)味も強く、湯口では炭酸の刺激も感じられる。ややキシキシを伴う柔らかい浴感は、濁河温泉に大変良く似ている。成分的にもほとんど同じなので、山道が苦手な方はこちらがお薦め。(2001.7.27)

<DATA> 脱衣所に分析表掲示
 御嶽明神温泉やまゆり荘源泉 (H2.6分析)
 Na・Ca-HCO3・SO4 47.5℃ pH=6.46 湧出量不明(掘削800m・動力)
 溶存成分計=2.78g/kg
 Na=470.7 Ca=160.2 K=83.2 Mg=82.2 Fe(II)=8.6 
 HCO3=1232 SO4=482.1 Cl=255.5
 CO2=665.7 (mg/kg)


やまゆり荘の内湯
ぬるめの掛流しが心地よい

右側の露天風呂
御嶽山が望める

(おまけ)
開田高原の蕎麦は有名で、旅館兼用の蕎麦屋さんがたくさんあります。末川の「大目旅館」で、ざるそばを食べました。2枚で1000円。客が来てから打つので、とても香り高い逸品でした。新蕎麦の時季に来ると良いでしょう。やまゆり荘の食堂のお蕎麦はわりと普通でしたが、美味しい馬刺が食べられます。


塩沢温泉元湯露天風呂

 AA/ 野趣満点でお湯も素晴らしい
 24時間 無料・無人

どっちかというと乗鞍岳の温泉ですが・・・
塩沢温泉の源泉地にある、廃業した湯本山荘の露天風呂が地元の好意で解放されているもの。河床からちょっと上がった岩盤のへこみを利用して、適度な深さの浴槽に拵えてある。無人だが良く管理されており清潔。掃除用具も置いてあるので、グループで利用したら掃除してくださいね。

浴槽縁には黄色の析出物と鮮やかな緑藻が大量に付着し、天然風呂のような眺めになっている。源泉井戸から川越しの塩ビ管で湯が引かれており、投入量は10L/minくらいで少なめ。前回来たときは、湯口から大量の炭酸ガスを伴って賑やかに噴出していたように記憶しているが、今日は静かにそろそろと湯が出ている。対岸に設置された貯湯槽の蓋が開いており、覗くと湯が暴れているので、ここでガス抜きされているのであろうか? 横にポンプ用のエンジンが置かれているのは何の用途かな?

濃いめのまろやか重曹味+微塩味+新鮮鉄味で、炭酸の刺激も強くてなかなか美味しい。浴槽の湯は、はじめ笹濁り程度に澄んでいたが、かき混ぜると底から沈殿物が舞い上がってきて、美しい黄緑白色の濁り湯(透明度7cm)となった。湯面には白色紛状の湯ノ花が大量に浮遊している。柔らかくまとわりつくような浴感が特徴的で、浴後のサラサラ感は非常に優れている。湯温も37℃くらいでぬるめなので、夏場の長湯には最適だが、アブが多いのでのんびりできないのが玉に傷。

<DATA> 当然ながら掲示はない
 CO2-Na・Ca-HCO3 41℃ 800L/min


川の対岸から望む露天風呂の全景
見た目よりはずっときれい
 


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