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新潟蒲原の温泉めぐり byやませみ


【第3回】

咲花温泉について

阿賀野川に山がせまるところ、8軒ほどの温泉宿が肩寄せ合う小さな温泉地です。温泉は古くから河岸に湧いて、湯ノ花が咲いていたのが素敵な温泉名の由来とか。対岸の国道からはビルの佐取館と望川閣 しか見えず、他の宿は桜の並木に隠れています。どの宿も立ち寄り利用ができ、湯巡り手形1200円で3軒が入浴できるほか、貸間もあって家族連れの日帰り客が多いのが特徴です。温泉街は昭和42年の水害で壊滅したので旧態はまったく残っていませんが、ほのぼのとした雰囲気が漂っています。

現用の源泉は湯元館駐車場に掘削された6号井と7号井の2本。このうち7号は非常用なので6号のみで各旅館に配給しています。旅館組合HPでの公称は「単純硫黄泉 54℃ 2000 L/min」ですが、泉温と湧出量は変動が大きく、これが最大能力のようです。県の調査(H14.3)では1357 L/min。充分な湯量を配分できるので、どこの旅館も源泉掛け流しで使用している優良温泉地です。

咲花温泉旅館協同組合 http://www.xyj.co.jp/sakihana/spa/

分析表の掲示がないので、市役所の商工観光課にFAXをお願いしましたが、あいにく7号のしか置いていないとのこと。いちおう参考まで。

  咲花7号 H10.7
  S−Na・Ca−Cl・SO4 38.8℃ pH=7.4 491 L/min・掘削動力
  総計=1046 mg/kg
   Na=236.3 (70.5) Ca=77.2 (26.4)
   Cl=306.0 (59.3) SO4=187.5 (26.8) HCO3=85.4 HS=17.7
   H2SiO3=94.8 HBO2=4.1 CO2=14.9 H2S=8.0 mg/kg (mval%)




咲花温泉「柳水園」

  五泉市佐取7241 TEL/0250-47-2121 宿泊8000円〜(休前日も同じ) 無休 随時 400円

<掲示> 浴室前に古い分析表(S35)*

昭和30年代の建物をそのまま使用しており、適度に古びた感じが妙に落ち着く。銭湯のような使い方もされていて、夕方からは地元の常連さんたちが次々と入りかなり混雑する。湯の良さで広く知られているそうである。 若干傾いている部分もあるが、丁寧に掃除されていてとても清潔。

物腰柔らかい女将さんを中心に、いかにも越後のお母ちゃんといった賄いさんたちが温かくもてなしてくれる。食事の部屋が別に用意されるのも嬉しい。料理はさほど凝ったものではないけれど、なんせ飯がとびきり旨いのでいつもの倍はパクパク食べてしまう。

浴室はごく小さいもので、2x2mほどのタイル浴槽と洗い場 が2カ所あるだけ。一風変わった壷の湯口から48℃の源泉が30 L/minほど投入され、浴槽縁全体からザブザブ溢れる正しい掛け流し。浴槽容量が小さいのでかなり熱いが、そのぶん湯の鮮度は非常に高い。夕方は濃い緑色であったが、朝はほぼ透明になっていた。たっぷりのタマゴ風味と弱い苦塩味で、スルスルとした肌触りが特徴的。さほど濃い泉質ではないけれど、何度浸かっても飽きない良さがある。(2002.11.16-18)


昔のまんまで元気に営業中

湯気もうもうでこれを撮るのがやっとです



咲花温泉「ホテル一水荘」

  五泉市佐取7209 TEL/0250-47-2231 無休 10-20時 600円

<掲示> 脱衣所に簡易掲示・成分表なし

咲花まんじゅうの角から線路をこえた山側に一軒離れて建つ和風旅館。赤橋と柳が落ち着いた情緒を演出し、館内は高級感がありたいへん清潔。

浴室は中型(4.5x3m)の内風呂だけのシンプルなもので、縁だけ古代桧を使ったタイル浴槽。2面が全面ガラスなのでとても明るく、苔むした庭を眺めながらの入浴となる。また、浴室のすぐ横が磐西線の線路なので、18時前に通過するSLばんえつ号を間近に見られそうだ。

コップが置いてある湯口から48℃の源泉が30 L/minほど投入され、反対隅の排水溝から溢流する掛け流し。浴槽がやや大きめなので湯温は42℃程度の適温になっている。こちらも湯色がかなり変動するそうだが、日曜の16時は濃いエメラルドグリーンが鮮やか。湯を眺めているだけで目に良さそうな感じがする。(2002.11.17)


和風情緒を演出している

湯の緑色が鮮やか


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