山梨の湯巡り10 [2] byうつぼ |
■黒森鉱泉 冷鉱泉を薪焚きしているので事前予約は必須ですが、この日は何度TELしても誰も出なかったので、とりあえず行ってみました。車を停めると幸いおばあちゃんが庭で洗濯物を干していました。入浴できるかどうか訊ねると、浴場を見に行かれ、OKとのこと。ラッキー ^^) 浴場は母屋とは別棟で、脇に薪が積み上げられています。混浴というか、1度に1組しか入れないようなこぢんまりとした湯小屋です。浴槽は木枠石敷1.2人の小さなもので、すぐ横に源泉の貯水槽があります。さらに奥にも小さな浴槽らしきものがありましたが、これは使われていないようです。浴槽まわりは析出で黄土色に変色し、湯場の雰囲気を盛り上げています。カラン3、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。GW12時で独占。 浴槽には保温用の木板のフタがしてあり、これを外して入ります。湯口も排湯もないため湯方式ですが、源泉の貯水槽の下部にコックがあってこれを捻ると冷たい源泉が投入されます。浴槽の底からじわじわと熱湯が上がってくるので、五右衛門風呂方式の加熱かと思います。源泉の貯水槽は樹脂製のフタがしてありますが、外してみると表面に油膜と炭酸カルシウムの結晶らしきものが浮いていました。 やや熱めのお湯は、透明度30cmほどのこげ茶色のにごり湯。塩味+重曹味+明瞭な炭酸味に、常磐の湯の網温泉やカンチ山鉱泉で感じられたような漢方薬のような苦っぽい臭いがあります。はっきりとしたキシキシがあって肌に染み込んでくるようなパワーのある浴感で、源泉の濃度感がダイレクトに感じられます。 かつては黒森集落の共同湯だったようですが、鉱泉宿を営んで三代目とのこと。しかし、まさに”秘湯”といえるこのような山奥で鉱泉宿を続けられているのには本当に感心します。場所柄、登山客などの固定ファンが支えているのかな?若女将さんもおられるようなので、いつまでも続いていってほしいものです。 *浴室横の洗面所に水質検査結果表がありました。 〔2004年5月レポ〕 |
![]() 「黒森鉱泉」の外観 |
![]() みずがき山 |
![]() 「黒森鉱泉」の浴室 |
![]() 薪焚きです |