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東信の湯めぐり [5] byうつぼ



■天狗温泉「浅間山荘」

(長野県小諸市、時間要問合せ、500円、0267-22-0959)
http://www.karuizawa.ne.jp/~tenguspa/

高峰に向かうチェリーパークラインから枝道の未舗装路(フラットで走りやすいです)に入って4q、浅間山登山口に思いのほか立派な建物が出現します。ONKEN21さんのレポあり。

館内は山の宿らしく、こざっぱりとしてなかなか気持ちがいいです。窓が広く明るい男女別の浴室は、内湯(赤みかげ石枠鉄平石貼7.8人)のみとシンプル。深めの浴槽に、赤茶に色づいた岩(浅間山の溶岩?)づたいに透明な加熱源泉を少量投入でオーバーフロー。

槽内排湯は不明ですが、ジェット2本ともうひとつ小さな岩の湯口があって、こちらはにごり湯が投入されているのでかけ流しに近い半循環かもしれません。カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜11時で男女湯とも独占。

適温のお湯は、オレンジっぽい赤茶色(橙褐色)で透明度1pの濃〜いにごり湯に酸化鉄らしき赤茶の浮遊物。相当に強烈な色味で、さすがはFe^2+=50.6mg/kgの本格派鉄泉です。金気味+微炭酸味?+かすかな甘み。金気臭+こげ臭で湯口付近ではほのかにしぶ焦げイオウ臭が感じられました。

強いキシキシ感のある温まるお湯で、思ったよりはっきりとした浴感。炭酸水素イオンはけっこう含んでいますが、Naが少ないので重曹泉の気配はまったく感じられません。

それにしてもこれだけ濃いにごり湯は珍しいです。底には赤茶の沈殿物があり、触れると赤茶に着色します。カランの真水で洗い流してもなかなか落ちず、タオルや下着が赤茶に染まってしまうので要注意。知名度は高くはないですが、かなり個性の強いお湯なので、寄り道しても損はないのでは・・・。

単純鉄冷鉱泉(Ca-HCO3型) 9.0℃、pH=5.8、湧出量不明、溶存物質:521.7mg/kg、成分総計=1317.3、Na^+=12.8mg/kg (10.35mval%)、Mg^2+=12.1 (18.48)、Ca^2+=39.1 (36.04)、Fe^2+=50.6 (33.46)、Cl^-=7.8 (4.43)、HCO_3^-=287.4 (94.77)、陽イオン計=117.7 (5.41mval)、陰イオン計=295.9 (4.97mval)、メタけい酸=101.1、メタほう酸=7.0、遊離炭酸=795.5、硫化水素=0.1 <H7.8.4分析>



「浅間山荘」の外観

「浅間山荘」の男湯



■高峰温泉

(長野県小諸市、時間要問合せ、500円、0267-25-2000)
http://www.takamine.co.jp/

みしゅらんの掲示板でも評判の高い標高2,000mにある山上の宿で、イッサキさん、やませみさん、めがねさん、すなっちさんのレポあり。

ウッディで明るい館内はシックな大人の雰囲気。車坂峠から未舗装路を車で数分ですが、冬はゲレンデとなるので、11/21〜4/19まではアサマ2000スキー場の駐車場から雪上車での送迎となります。そうなると時間が極端に限定されるので駆け込みで行ってきました。

浴室は、1階にランプの湯(男女別)、2階に高峰の湯(男湯)、四季の湯(女湯)の4つがあり、日帰り入浴できるのはランプの湯です。こぢんまりとした脱衣所、扉を開けると浴槽の向こうに展望が広がるすばらしいロケーション。浴室は予想以上に狭く、加温槽(槽木造3.4人)、源泉槽(1人)のふたつで、湯口や浴槽まわりはクリーム色の析出に覆われ、浴舎の佇まいとあいまっていい雰囲気。カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーなし。

土曜12時で最初独占でしたが徐々にふえて最後は7人(イモ洗い)。紅葉の時季が終わってもこの盛況ですから、シーズン中は待ち状態なのかな? でも、2〜3人の時間が長くてじっくりとお湯を楽しめました。

加温槽は、2本の金属パイプから投入でひとつは高温で40L/min、もうひとつはたぶん源泉の冷たい水で7L/minくらい。軽いオーバーフローと側面吸湯があり、掲示されていた天然温泉利用証には「放流一部循環濾過式、加水なし、加温あり」とあるので、半循環のようです。

冷たい源泉槽は、金属パイプから9L/min程度を投入で槽内注排湯なしの全量オーバーフローは、源泉かけ流しでしょう。源泉槽の湯口からは飲泉もできます。加温槽のお湯は、透明度50pの緑がかった乳白色のにごり湯。源泉槽のお湯(水)は、緑白色のささにごりで、こまかな針状の白い湯の花がたくさんただよっています。

ともに弱重曹味+苦味+たまご味で、しぶ焦げイオウ臭にラムネの様な清涼感のある臭いをまじえた絶妙の温泉臭があり、この香りが浴室内に立ちこめています。すなっちさんも指摘されてましたが、総硫黄=1.2mg/kgの割には硫黄泉のイメージが強いお湯かと思います。重曹泉ですがどちらかというと土類系のキシキシが勝った湯ざわりで、ほてりのない上品な浴感。源泉槽では少ないながらアワつきもあって、鮮度のよさをうかがわせます。

浴後は湯切れよく肌がすべすべとなって爽快感がありますが、しばらくするとからだの芯からほこほことした温まり感が立ち上がってきます。う〜これはたまらん。やはりすばらしいお湯で、源泉槽と加温槽の冷温交互浴は快感の極致 ^^) 近くにあったら通い必至の魅力のあるお湯かと思います。        

Ca・Na・Mg-炭酸水素塩温泉 26.2℃、pH=6.6、湧出量不明、成分総計=1521.9mg/kg、Na^+=85.5mg/kg (23.29mval%)、Mg^2+=40.2 (20.73)、Ca^2+=175.5 (54.85)、Fe^2+=0.2、Cl^-=7.4 (1.29)、HS^-=0.3、SO_4^2-=125.0 (15.99)、HCO_3^-=819.7 (82.60)、陽イオン計=307.3 (15.97mval)、陰イオン計=952.6 (16.26mval)、メタけい酸=67.2、メタほう酸=16.4、遊離炭酸=177.5、硫化水素=0.9 <H6.11.28分析>

*建物所在は小諸市、源泉地は東部町(現東御市)なので、源泉は東部町側から引いているかと思いますが、それでも鮮度感は充分です。


高峰温泉の外観


ランプの湯(男湯)

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