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常磐の湯巡り [1] byうつぼ



■高萩鉱泉「高萩温泉保養所」

(茨城県高萩市、9:00〜16:00、500円、0293-24-2617)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/hoken/hitathc/kankyou/onsen.htm

連休初日はよく晴れて渋滞が心配でしたが、外環〜常磐道と流れはスムーズで9時半前には高萩に到着。さっそく湯巡り開始です。

高萩市内の住宅地にある温泉銭湯。R6陸前浜街道、高萩駅東側にあたる「東本町2」信号を海側に入ったところにありますが、狭い路地に面していて看板も目立たないのでえらく見つけにくいです。駐車は数台はいけそう。

奥にある浴場棟は男女別で、ロッカーには常連さんのマイセットやマンガ本が置かれ生活感あふれています。タイル貼りの浴室は銭湯的な佇まいでカラン2、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜9時半で独占。

浴槽は、コンクリ枠タイル貼4.5人ほどで源泉?カランと水カランがありますがともに出ておらず、槽内注排湯も確認できなかったので溜め湯では。温水投入口はなく加熱が必要だと思うので、追い焚きのシステムはあるかと思います。

かなり熱いうすめの黒湯は、ほぼ無臭で弱重曹味。黒湯らしい明瞭なツルすべ感。手前のかなり冷たい水が出るカランは源泉表示はないですが、奥のカランとは明らかに味が違う(弱重曹味)のでたぶん源泉かと。

さほど濃い黒湯ではないですがそこそこの黒湯の浴感はあります。朝一だったからかもしれませんが鮮度感も悪くなかったので、そばを通ったときには寄ってみてもいいかも。分析表の掲示はなく、建物前の看板に「Na-炭酸水素塩・塩化物泉」という記載のみありました。

高萩には判っているだけで黒湯の入浴施設が他に3つあります。(滝の湯、菊の湯、大心苑のほうの鉱泉民宿(名前失念、日帰り入浴可)) 菊の湯は13時〜なのでパス。滝の湯に入るつもりで行きましたが、10時〜のはずが15時〜に変更になったとのことでロスト。よろずや風の店先の奥に「ゆ」の暖簾がかかっていてなかなかそそられる佇まいでした。


「高萩温泉保養所」の外観

「高萩温泉保養所」の浴槽

「滝の湯」の外観
 


■五浦温泉「五浦観光ホテル別館大観荘」

(茨城県北茨城市、時間要問合せ、500円(ただし併設のレストランで食事した客のみ)、0293-46-1221)
http://www.izura.net/indexj_bekkan.htm

高萩からさらに北上して北茨城市に入り、名湯の噂高い大津港温泉「民宿ニューしずか」にダメモトでTELするもやはり立寄り不可。で、R6沿いの「石尊鉱泉」に切り込みましたが、「本日都合により休業」の貼り紙。ガビ〜ン!。やはり鉱泉は事前TEL必須です。 で・・・、ちょっと早めの昼食になりますが、五浦観光ホテルへ向かいました。

岡倉天心ゆかりの景勝地にある茨城を代表する高級温泉旅館。日帰りプランの他に、別館「大観荘」敷地内にある「レストラン椿」で食事すると500円で入浴できますが、11:00〜14:00のようなので時間注意です。

1,000円くらいからのメニューもありますが、奮発して2,000円の上刺身定食を注文。なかなか美味しくて量も充分でした。食事の会計時に入浴券500円を購入します。食事客が入浴できるのは「大観荘」の露天と本館の風呂で、おのおの源泉が違うのでこれはお得です。

まずは「大観荘」の露天に入りました。露天は「大観荘」の敷地のはずれにあり手前に料金所があるので「椿」でもらった入浴券を渡します。(本館の風呂にも入るときは後で返してもらえます) 鹿島灘を見渡す男女別の露天は、マスコミにもたびたび登場する名物風呂。

混んでるだろ〜なと思って入ったら、あらラッキー、先客なし。海を望める展望露天ですが、前に草地があって海までは少し距離がある感じ。湯船は凄いことになっています。岩造り石敷10人くらいのものですが、なんと全面茶クリーム色の析出でコーティングされ、湯船に近づいたとたんに好ましげなアブラ臭。これはよさそう・・・。

黄褐色に変色した岩の湯口からかなり熱いお湯を投入で槽内注排湯は確認できず、端の湯面排湯口からの流し出し。お湯の鮮度感からたぶん源泉かけ流しかと思います。シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜12時前で最初独占、途中日帰りプラン組10人が乱入しましたがすぐに出てまた独占状態に。

適温のお湯は黄褐色透明で薄茶色の湯の花。塩味+弱苦味でかすかなしぶ焦げ系イオウ臭にかなり強いアブラ臭があります。このアブラ臭は松之山を彷彿とさせる墨臭系の絶品。重厚な浴感があり相当に温まるお湯は、ツルすべもまじえたすばらしいもの。

”濃い食塩泉”という情報はあったものの、大規模旅館の展望露天につきほとんど期待していなかったので、これは嬉しい誤算となりました。

脱衣所に簡易掲示のみで分析表はありませんでした。
Na・Ca-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉) 71℃


「五浦観光ホテル別館大観荘」の外観

「五浦観光ホテル別館大観荘」の女湯露天

「五浦観光ホテル別館大観荘」の男湯露天

「五浦観光ホテル別館大観荘」の男湯露天の湯口


■五浦温泉「五浦観光ホテル本館」

(茨城県北茨城市、時間要問合せ、500円(ただし併設のレストランで食事した客のみ)、0293-46-1221)
http://www.izura.net/indexj.htm

その後、すこし離れた「五浦観光ホテル本館」に向かいました。歩ける距離ですが、車で移動した方がいいかも。純和風の落ち着いた佇まいを見せる本館には、いくつか風呂があるようですが、ほとんどの客は露天に入っているようです。(最初、迷って内湯に行きましたが、ここは28℃のメタけい酸の規定泉だったのでパス)

男女別の露天は風格のある佇まい。正面に滝を配したなかなかのロケーション。ここの源泉は「大観荘」露天とは別です。岩造り石敷20人以上の大きな湯船で、石の湯口からの投入と槽内熱湯注入があり、男湯と女湯はつながっています。

槽内排湯は不明ですが、岩枠が低くなった部分から相当量のオーバーフローがあります。湯船の大きさの割に投注入量が少なく、お湯がややなまり気味なのが残念。カラン4、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜12時で5〜3人とゆったり。

ややぬる目のお湯は、緑褐色ささにごりで塩味にやや重い感じのアブラ臭がありますが、「大観荘」の露天よりは味臭ともに弱いです。弱いツルすべに温まり感があって浴後に爽快感が出ます。

ここも悪いお湯ではないですが、「大観荘」露天のすばらしいお湯のあとではどうしても色あせてしまいます。時間的にどちらか一湯というときには迷わず「大観荘」露天かと。

こちらも脱衣所に簡易掲示のみで分析表はありませんでした。
Na・Ca-塩化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉) 76.8℃ <五浦観光ホテル2号源泉>

それにしても、昼食+500円でこれだけ満足度の高いお湯に入れるのはけっこうリーズナブル。昼食かたがたの立ち寄りをおすすめします。

なお、近くに日帰り施設の五浦温泉「天心の湯」がありますが、ここは平潟港温泉からの引湯らしいので、本家の”五浦温泉”を楽しむにはやはり五浦観光ホテルということになります。


「五浦観光ホテル本館」の玄関

「五浦観光ホテル本館」の男湯露天

「五浦観光ホテル本館」の内湯

美味しそうなひものが売ってました


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