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房総の湯巡り-1[13] byうつぼ



<銚子の温泉>

漁業と醤油と犬吠埼灯台で有名な銚子市には、現在4つの温泉があります。銚子鉱泉、犬吠埼潮の湯温泉、犬吠埼温泉黒潮の湯、屏風ケ浦の湯(マリンリゾート)がそれで、いずれも立ち寄り入浴可能です。

平成9年に潮の湯が開湯、これを追うように黒潮の湯が平成12年に開湯しています。黒湯の銚子鉱泉をのぞく3湯は食塩泉で泉温20℃台の低温泉ないしは冷鉱泉。潮の湯と黒潮の湯はお湯のイメージから海岸温泉系と思われますが、とろみを帯びたなかなかに入り応えのあるもので、湘南あたりの海岸温泉とはややイメージが異なります。

黒潮の湯は、湯元の「犬吠埼京成ホテル」から周辺の施設に分湯されているほか、京成電鉄グループの温浴施設にもローリー運搬されているのでけっこう有名です。今回はマリンリゾートをのぞく3湯をレポします。

■犬吠埼潮の湯温泉 「犬吠埼観光ホテル」


(銚子市、1,000円(1,200円(土日祝))、11:00〜20:30、0479-23-5111)
オフィシャルHP

犬吠埼にもほど近い海沿いの観光ホテルが積極的に日帰り開放するもの。よくある観光ホテルのつくりで、前に入ったときはややくたびれた印象もありましたが、先日行ったときは手が入れられてけっこう綺麗になっていました。

平成9年に敷地内を掘削し500L/min近い自噴泉を得たもので、男女浴場に計6、貸し切り風呂と玄関前の足湯を加えた計8つの温泉風呂が売りのようです。日帰り入浴に積極的で、回数券を発売し、海鮮料理と日帰り入浴をセットにしたコース(これおすすめ)も設定されています。

奥にある浴場の入り口まわりは広めの休憩所、脱衣所にはタオル+バスタオルのセットがおいてあり、なかなかサービスがいいです。男湯の浴槽は、内湯と大露天、檜露天の3つで和風。女湯は洋風で、内湯、展望半露天、露天の3つの浴槽。(男女交替制かどうかは不明)

やや年季入った感じの浴室に内湯(大理石枠タイル貼10人弱、あつめ)とサウナ。ホテる泉質なので水風呂がほしいところ。露天ゾーンに大露天(鉄平石造20人以上、屋根付)と檜露天(檜枠伊豆石貼6人)。檜露天の入り心地は抜群です。露天は眼下に波打ち際が迫るすばらしいロケーション。潮騒をBGMにお湯に浸れます。カラン6、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。土曜18時で4人〜10人。

内湯は岩から突き出た竹樋からの投入で少量のオーバーフローあり。大露天は木樋の湯口から大量投入で底面吸湯+軽い側溝への上面排湯。檜露天は檜の湯口から10L/minほどを投入で槽内注排湯はたぶんなく、全量をオーバーフローでひょっとして加温のかけ流しかも。(湯づかい情報は下記) お湯の鮮度感は、檜露天 > 内湯 > 大露天とみました。

お湯はやや黄茶色をおびた透明で、こまかな粒子がただよいます。強塩味に磯の香。相当な濃度感ととろみとツルすべを感じる入り応えのあるお湯です。土類系が入っていてかなりホテりますが、露天でトドになり潮風で冷ませるので長湯できます。

いったときはちょうど夕暮れどきで、東海岸なので夕日は望めなかったものの、正面の水平線からちょうど満月が昇るところ。月明かりの下で、潮騒をきき、潮風に吹かれながら浸かる上質湯は、まさに"シーサイドヒーリング露天"(笑)

料金1,200円(土日祝)は痛いですが、食事処で食べられる海鮮料理(1,500円の刺身定食を食べました)もリーズナブルでけっこう美味しいので、日頃の忙しさを忘れてゆったりと時間を過ごせる、おすすめの一湯かと思います。

Na・Ca-塩化物強塩泉 28.5℃、pH=7.9、470L/min(1,066m掘削自噴)他不明

※日本温泉協会の新旧の天然温泉利用証が掲示されているのに、なぜか成分表が掲示されていません。ちなみに利用証の記載は、旧で「放流一部循環濾過式、加水なし、加温あり」、新で「循環濾過あり、加水なし、加温あり、塩素系薬剤使用あり」。HPには「源泉100%の天然温泉掛け流しの湯」とあります。

〔 2006年2月1日レポ 〕


「犬吠埼観光ホテル」のエントランス

「犬吠埼観光ホテル」の男湯露天檜風呂

「犬吠埼観光ホテル」玄関前の足湯
 


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