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房総の湯巡り-1[5] byうつぼ


■楽天地天然温泉「法典の湯」

(市川市、10:00〜翌1:00(土日祝9:00〜)、650円(土日祝750円)(会員各50円引)、047-338-4126)
オフィシャルHP

2005/11/21に正式オープンした温泉スパ銭。すでに温たまさん、めがねさんのレポあり。JR武蔵野線「船橋法典」駅の北側、線路脇の細長い敷地(ここ)にあります。あたりは一方通行の多い住宅地で看板もほとんどないので車だとえらくわかりにくいです。

Pは3時間半までは無料ですが、周辺は名うての渋滞ゾーンで、中山競馬場レース開催日はさらに大変なことになるので、電車で行ったほうが無難かも。「船橋法典」駅から徒歩約5分。

巨大セレモニーホールのような外観ながら、立体駐車場が大きなスペースを占めているので館内は意外に狭いです。和風でも洋風でもなく、コンセプトがいまいち絞り込まれていないような造り。休日の夜行ったので、さしもの広いPもかなり埋まっていました。

2階にある浴場は、男女交替制かどうか不明。この日の男湯は奥側でした。さして広くない脱衣所はごったがえし、浴場入口に開けっぴろげなWCがあったりして、細かな配慮にやや欠けた設計。

内湯ゾーンに内湯(強カルキ臭真湯)、高濃度人工炭酸泉、サウナ、ヨモギスチームサウナ、水風呂など。洗い場が浴槽ゾーンとセパレートされているのはいいですね。水風呂(18℃)はかなりなまっていてにごり気味、強カルキ臭+異臭がしたのでほとんど入らず。

露天ゾーンにメイン温泉露天(2段、上段あつ湯、下段適温〜ぬる湯、岩枠鉄平石貼計30人位、屋根付)、壷湯(陶製1人×3、真湯?)、寝ころび湯、ジェットバスとサウナ棟の裏に隠れるように源泉風呂(岩枠石敷8.9人)。
和風庭園風に設えられていますが、めがねさんも指摘されていたとおり浴槽を詰め込みすぎのような気がします。また、メイン温泉露天は段差が激しく入りずらいもの、お年寄りなど要注意です。

カラン31、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。休日21時でかなりの混雑。ただ、すべてがイモ洗いではなく、源泉風呂、高濃度人工炭酸泉、壷湯、寝ころび湯に集中し、広めの内湯などガラガラ。

さて、話題の源泉風呂です。奥の岩湯口からの源泉(温度は適宜変化)投入+底面熱湯注入、端の上面排湯口からの排湯はかけ流しでしょう。(冬季は加温の表示あり)

黄茶色で透明度20cmのにごり湯はほぼ適温、金気臭と粘土系アブラ臭とアンモニア臭と(たぶん)臭素臭とヨウ素臭が渾然一体となって匂い立ちます。湯口ではこれにプラスチックを燃やしたような独特の匂いが加わってクセのある温泉臭。圧倒的な強鹹味の裏に金気系だし味と重曹味と苦味が潜んでいる感じは、塩加減を間違えた海鮮スープ?(笑)

強食塩泉らしい重厚な浴感と温もり感に量は多くはないもののアワつきもあります。土類と鉄分によるキシキシが優勢ですが、湯口あたりではこれにアワつきによるぬるぬるが乗ってきます。重曹系のツルすべも僅かながら湯ざわりに変化を与えているかと。

総計30g/kg超の強食塩泉なので当然本性は凶暴ですが、なんとなくマイルドさを秘めてもいるようで、温泉臭が絶妙なこともあってあとを曳きまくる麻薬的なお湯。浴後は湯切れよく、適度に重曹成分が効いてすべすべ感もでてきます。

文句なくいいお湯です。究極の化石海水系食塩泉といってもいいかも・・・。 露天の端に押し込められたような浴槽は、風情もなにもありませんが、逆にこのような形にしないと客が殺到して収拾がつかなくなるかも。

あと、おどろいたのは高濃度人工炭酸泉。療養泉規定のCO2=1,000mg/kg以上の炭酸濃度を保っているらしく、入るとすぐにアワアワに包まれます。皮膚の収斂感と炭酸冷感がはっきりと感じられ、発汗がスゴいです。正直、去勢されたような露天循環温泉浴槽よりはぜんぜん楽しめます。ただ湯温がかなり熱めだったのは残念。

で、ほとんど源泉風呂と高濃度人工炭酸泉の往復に終始していましたが、このコースは相当に体力を消耗するので、かなりの気合いが必要かと・・・ (^^;

メイン温泉露天のお湯は、ほとんど透明であざといウガイ薬臭があり、浴感もまったく面白味が感じられず。掲示には「加水なし、加温、濾過循環」とありましたが、加水なしで源泉槽の秀逸湯がここまで変質してしまうとは、どうしても思えません。

それでも、源泉風呂と高濃度人工炭酸泉だけで十分満足できるのでおすすめ。ともに人気浴槽なので平日か休日AMに攻めるのがベターかと思います。

Na-塩化物強塩温泉 36.0℃、pH=7.5、208L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=32470mg/kg、Na^+=11230mg/kg (89.29mval%)、K^+=433.0、NH4^+=9.7、Mg^2+=300.0、Ca^2+=432.6、Fe^2+=7.5、Cl^-=19210 (98.08)、Br^-=133.5、I^-=28.4、HCO_3^-=531.5、陽イオン計=12430 (547.1mval)、陰イオン計=19900 (552.4mval)、メタけい酸=84.7、メタほう酸=10.9 <H17.3.4分析>

〔 2005年12月24日レポ 〕

 


「法典の湯」のエントランス
 


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