みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報

白馬と松本周辺の湯巡り[3] byめがね



■浅間温泉「仙気の湯」

(松本市 0263-46-1800観光協会 6時半〜20時まで)

松本市の北側に広がる「浅間温泉」は江戸時代には藩主や武士専用の湯が造られた程の歴史のある温泉街です。「仙気の湯」はその中心部からやや南側に寄った所にある共同浴場です。近年、建て替えられたらしく、外観、内装ともにとても綺麗です。

共同浴場とはいっても番台のついたタイプで渋いミニ温泉銭湯の佇まいをしています。町並みともマッチしていてとても落ち着いた雰囲気。券売機で入浴料250円を払い浴室へ。脱衣所、浴室とも共同湯+銭湯の雰囲気が濃いです。

浴室には黒御影石+タイル張りの長方形3〜4人位の内湯のみ。シャワー、カラン2、カラン2、アメニティーはなし。シャワー、カランも温泉との事です。日曜10時で独占。

浴槽には御影石調の湯口から投入、槽内吸引、投入ありの一部循環方式。ただし、お湯の状態から見ると鮮度か温度維持のための循環と思われます。多量のオーバーフローもありほぼ掛け流しといってもいいでしょう。

お湯は熱めの無色透明、大型の羽毛上渇色の浮遊物付き。入ると微細な泡が付着してきます。弱いつるすべ感とキシキシ感が同居したようなぬくもりのある浴感。よく温まるお湯ですが、汗の引きは早く、すぐに爽快感が出てきます。入っているとジワリと効いてくる感じのお湯です。

臭いはほとんど無臭ですが、僅かに爽やかな甘い茹でソラマメのような臭いがします(硫黄の残留臭)、味は喉越し爽やかなミネラルウォーターのような味わい。

お湯はいいし、スタッフのおばちゃんの素朴な人柄にも好感が持てます。素朴な共同浴場ファンの方にはお薦めの所かと思います。

アルカリ性単純泉 pH8.8 49.9度 本共同湯への供給量 36L/min(シャワー込み) 成分総計 0.431g/kg Na^+ 92.0 Ca^+ 32.0 陽イオン計 125.6 Cl^- 33.9 So4^- 195.4 Hco3^- 21.2 陰イオン計 255.6 H2SiO3 49.3(H59分析)


「浅間温泉仙気の湯」の外観

「浅間温泉仙気の湯」の浴槽


■浅間温泉「湯々庵、枇杷の湯」

(松本市 0263-46-1977 9時〜21時まで)

浅間温泉街の情緒溢る一画にある400年続いた老舗旅館が平成9年に日帰り温泉として新たに生まれ変わったもの。パンフによると「400年前の松本藩主の好んだ湯守の古湯を現代に蘇らせた」とあるように非常に風格のある佇まい。庭も手入れが行き届いており、立派で歴史を感じさせてくれる施設です。

旅館転身シリーズとしては伊東温泉の「東海館」を以前レポしましたが、こちらはお風呂をメインにしている分、利用しやすいかとは思います。しかし、ここも非常にメンテが行き届いており旅館としての復活も可能かなと・・

入浴料800円を払い浴室へ。ここの浴室は内湯ゾーンと岩露天「お殿様の露天風呂」とに分かれており裸移動は不可です。まず、内湯ゾーンには気泡湯付き大理石調内湯(12〜13人位)とナゾの水風呂、総木造りの屋根付き半露天(3〜4人位)という構成.。

「お殿様の露天風呂」は岩製で7〜8人位のキャパシティー。シャワー、カランは内湯に10、露天に3、シャワー、カランも温泉使用。アメニティー類は内湯に完備。日曜12時で内湯2人、露天3人と空いていました。

浴槽には内湯が岩湯口と飲泉湯口(源泉)からの投入、窓側側構への溢流、木露天が木湯口からと飲泉湯口(源泉)からの投入、浴槽端部からの排水、岩露天が岩湯口(涌出口から浴槽までなぜかリーチが長いです^^;)からと飲泉湯口からの投入、岩陰排水口に排水。

一見すると掛け流しですが、飲泉口以外は循環湯使用とのこと。ただし、お湯の鮮度は悪くないです。無色透明で木露天のみ渇色の浮遊物多数浮遊。「仙気の湯」と同様、弱いつるすべ感とキシキシ感が同居したような優しい浴感。微細な気泡の付着もあります。全体的に滑らかで長湯向きのクセの無いお湯でした。

臭いは「仙気の湯」に比べ、硫黄臭が明確のように思われました。プラス何かの爽やかな甘い臭い。味は喉越し柔らかなミネラルウォーター様の味わい。

食事処はありませんが、縁側で庭を眺めながら休憩しているとなんとも心が洗われるような感覚は他では得難い部分であります。循環は残念ですが、のんびりするにはいい所でお薦めできると思います。

アルカリ性単純泉 pH8.8 49.1度 涌出量記載なし。成分総計 0.431g/kg Na^+ 90.4 Ca^+ 36.0 陽イオン計 128.0 Cl^- 32.9 So4^- 202.5 Hco3^- 22.7 陰イオン計 264.4 H2sio3 38.0
(H2分析 仙気の湯と同一源泉では?)


「枇杷の湯」の外観(玄関付近)

「枇杷の湯」の木造り露天風呂

「枇杷の湯」の岩造り「お殿様露天風呂」
 



■美ヶ原温泉「ふれあい山辺館 白糸の湯」

(松本市 0263-33-9076 5時半〜22時まで)
http://www.mcci.or.jp/www/utsukushi/

「浅間温泉」の後、唐突に「美ヶ原温泉」にも立ち寄ろうと思い、「白糸共同浴場」を目指しましたが、温泉街をうろちょろしても見つからず、地元の方に尋ねた所、「建て直しましたよ」との事(^^;)。

以前は風流な旅館街にあった共同湯も現在は「ウエルネスうつくし」という日帰り温泉センターの前、多目的施設「山辺館」の中に「白糸の湯」として移転していました。外観は和風の建物を模していますが、館内共々綺麗で逆を言えばごく普通の印象。

入浴料300円を払い浴室へ。浴室には左右2面に仕切られた大理石調内風呂(左面7〜8人、右面5〜6人位)、岩造り露天風呂(3〜4人位)という構成。シャワー、カランは9、アメニティーはなし。露天のデザインは和風の志向をこらしたものでなかなかの造り。シャワー、カランも温泉使用。日曜13時で10〜12人前後と盛況。

浴槽には内湯は仕切り板上面の円形溜め湯湯口から源泉投入、オーバーフローと左側浴槽内強吸引、右側浴槽投入ありの循環式のようです。露天は岩湯口から投入、上面排水口とオーバーフローによる排水。循環かどうか判断できず。脱衣所張り紙に「当施設では内湯、露天とも直接掛け流しをしております。(浴槽内は衛生上濾過しております。)」の張り紙がありますが、内湯はこれで掛け流しといえるのでしょうか?

お湯は無色透明、「浅間温泉」に近いスペックですが、弱いキシキシ感がある意外はあまり明瞭な浴感はなく、淡白な感じです。内湯、露天とも中程度のカルキ臭が残念(これが張り紙の言うろ過か?)臭いは湯口でも無臭に近いですが、味は弱いエグ味があり、湯口のお湯は鮮度が高いです(飲泉可能、ぺットボトル持参のお客さんが結構いました)。湯口と浴槽で鮮度がこうも違うとなんか変。

う〜ん、ここについてはいいのか悪いのか、イマイチ判断がつかない感じです。張り紙通り本当に掛け流しにしてほしいところではあります。後、今度は旅館も攻めてみたいですね。

アルカリ性単純泉 pH 8.6 42.2度 涌出量記載なし。成分総計 0.418g/kg Na^+ 89.2 Ca^+ 32.4 Cl^- 25.4 So4^- 210 Hco3^- 23.8 H2sio3 32.2

「白糸の湯」の外観
 



■霊泉寺温泉「共同浴場」

(丸子町 0268-42-3100役場 7時〜21時半まで)

松本からの帰路はR254の有料「三才山トンネル」を抜け、「東部湯の丸」経由で帰る事にしました。その途中、以前、立ち寄りした「霊泉寺温泉」の看板が目に止まったので思わず立ち寄り。

「霊泉寺温泉」はその名の通り、「霊泉寺」という寺がデーンと鎮座し、その周りに鄙びた温泉街が広がっているというスタイル。山間のこのような鄙びた温泉地は関東周辺では貴重な存在かも。

共同浴場へは寺の隣にある無料駐車場に止め、200m位、中心部に入ったバス停の隣にあります。コンクリ製のビルみたいな建物にあり、一見すると共同湯とは分からない佇まい。丸い赤ポストが妙にいい味を出しています。温泉三味さんのレポあります。

入浴料100円を払い浴室へ。脱衣所は思いのほか狭いので混雑時には注意が必要。浴室には長方形7〜8人位のタイル張りの内湯のみ。浴槽に対して洗い場、休憩スペース(?)がやけに広いので狭苦しい感じはないです。以前、この掲示板で問題になった洗い場排水管はコンクリで埋められてました。カラン4、アメニティーはなし。日曜15時で5〜6人と意外に盛況。

浴槽には岩+塩ビパイプ湯口からの投入、浴槽縁上面からのオーバーフローによる掛け流し。レ菌対策として換水清掃、塩素滅菌処理を行っているようでしたが、この時点でカルキ臭はなし。

お湯は無色透明、微細な泡付きあり。僅かなキシキシ感はあるものの、全体的には肌にフィットするなめらかなお湯。ぬくもりと奥深さが感じられる温泉で包み込まれるような優しい浴感は秀逸。鮮度感も感じられ、自分の中では関東近郊単純泉の中ではかなりポイントの高いお湯です。新潟の「出湯温泉」にも通ずる所があるかなと。

臭いはコゲ硫黄臭+爽やかな茹でソラマメ臭、ほのかな香りでなかなか香しき香りがします。味は薄コゲ硫黄味でコクのある喉越し柔らかな印象、なかなかのお味。 地元の方向けなのでマナーは守って入浴したいですが、正直、ここはお薦めです。

アルカリ性単純泉 pH8.9 45度 涌出量記載なし 成分総計 0.996g/kg Na^+ 80.6 Ca^+ 213.8陽イオン計 296.8 Cl^- 36 So4^- 620.8 Hco3^- 10.4 陰イオン計 670.7 H2sio3 28.2


「霊泉寺温泉共同浴場」の外観

「霊泉寺温泉共同浴場」の浴槽(ぼけててすいません)

もどる目次