川の流れのように

〜1989年〜



思えば遠くへ来たもんだ
私はこじんまりとしたオフィスで仕事をしている。そう、ここは高円寺純情商店街の一角にある 小さな雑居ビルの中のオフィス。しばらく前からここに移転して仕事をしている。 安定感のあるいわゆる大手企業もいいけど、やっぱり同じ志を持つ仲間といっしょに苦楽を ともにするスタイルの方が自分に合ってるかな。そう考えた。物理的な移動はたいして していないが、意識は大きく変わってきている。まるで遠くへ来たみたいに・・・。

仕事の内容は以前と変わらない。しかし以前よりもリスクが高くてその分リターンも大きい。 つまりハイリスク・ハイターンな環境という訳である。人生はチャレンジだ。できる限り 自分の思った通りにやってみたい。どこまでやれるか分からないが、とにかくやってみたい。 物事は結局なるようにしかならない。川の中の石っころはどうがんばっても流れに逆らえず、 流れに合わせて行き着くところに行き着く。運が良ければ行き着いたところに定着するが、 運が悪ければ下流まで流されて粉々に駆逐されて跡形もなくなる。私は人生はそういう ものだと思っている。石っころと人間の違いは、人間は自分の進むべき方向をある程度 コントロールできるところ。このコントロールで結果が大きく変る。右にいくべきか 左に行くべきか、その判断能力を養う為に子供の頃から教育を受けているようなもの。 川の流れに逆らわず、左右をコントロールしながら先を読んで進んでいく。 まるでゲームだね。

◇ ◇ ◇

ローカル時代
さて、この時代はまだインターネットなど普及しておらず、携帯電話もない。 Windowsなるものも普及しておらず、ネットワークのインフラが全く無いに等しい ローカルな時代だった。お客との連絡はもっぱら電話とFAXか、あるいは直接出向いて 話をするしかない。メール一本で複数の人に連絡したり情報交換したりなどできない時代。 今思えば、当時どうやって情報共有していたのか不思議である。まさに人力だったね。

私はこの年、生まれて初めて海外へ行った。目的は出張だった。たった二週間程度の 出張だったが、帰ってきて視野が広がったように感じる。その後も度々海外出張に 行くようになったが、行く度に脳ミソが刺激されて自分にとって大変なプラスに なったと思っている。これからこのプラスをどう活かしていくか、そりゃ自分次第だね。

がんばっていくぜ!



さすらいの月虎/HOME

我が人生のわだちに戻る | 前のわだち | 次のわだち