ホ ト ケ ノ ザ (仏の座)


 春の七草のホトケノザはキク科のコオニタビラコのことで、この草のことではない。ホトケノザはシソ科で、本州、四国、九州、沖縄に分布し、花期は3〜6月。

 ホトケノザの葉は対生で、その形が仏様がお座りになる蓮座に似ているというので「仏の座」の名が付けられたのだそうだ。なるほどそう言われてみると、茎を丸く取り巻くような形の葉から蓮座を連想することは容易である。ある田舎でのことである。子供にこの草の名はホトケノザと言うのだよと説明をしていたら、それを横で聞いていたご婦人がハタと手を叩いて、「あ、分かったわ。葉の形から付いた名前なのよね」と即座に納得してくれた。この蓮座に似た葉が階層状になって茎につくので、サンガイグサ(三階草)の別名もあるそうだ。