2006年10月01日 更新
トヨタ ヴィッツ 1300 F 4WD (CBA-NCP95)
北海道に所用があり 千歳から歌志内までレンタルした車がトヨタ ヴィッツ1300 F 4WDです。日産のマーチ 1300 5ドアハッチバックの対向車としてトヨタが力を入れて開発した車です。CVTのFFの1000、1300、1500と今回レンタルした1300 4AT 4WDの4種類があります。
年式は平成18年 走行距離 47000 km 外装、内装ともにまだきれいです。以前乗っていたカリーナに比べると2回り小型です。4WD 4AT、1300CCの2NZ-FEエンジン 水冷直列4気筒DOHC16バルブです。小型の割に天井が高くて頭がぶつかることもありませんしさほど広くありませんが横幅も充分です。居住性は、後部座席の奥行きや3人のった時の幅は足りませんが、運転席周りは結構満足できる広さです。居住性はマーチよりも良好です。走りは、1300ccの割に加速も良好で4速ATの操作性もマニアルシフトレバーににていて良好です。ただしエンジンの回転数が高速走行時にかなりあがり、加速はいいけれど燃費が悪いエンジンです。
総合的に見て、ファミリーカーとして長距離の走行やキャンプなどをするには無理が有りますが、4人乗りで近距離を走るには良い車と思います。結構気に入りました。
今回レンタルした4WD仕様車は形はヴィッツですが走行性能は他のCVT車とかなり異なりますので注意してください。
トヨタ ヴィッツ 1300F 4WDの良い点
1)とても加速が良い
1300ccにしては、低回転時のトルクがとても大きく、(12.2kg・m/4400rpm) 発進からスムーズに加速できます。馬力は87ps/6000rpmと低めですが、トルク 12.2kg.mのレベルは、このクラスで最高レベルと推定されます。エンジンの回転数は、アクセルを踏み込むとすぐに4000回転くらいまで一気にエンジンの回転があがり、高速でキックダウン、シフトダウンで一気に追い越すことが出来ます。この加速性は、カリーナ1600STと同等レベルです。とても粘りがありスタミナがあるエンジンです。CVT仕様のFF 1300 U ヴィッツを運転していないので判りませんが、操縦性や加速性など4ATの4WD仕様車の方が上ではないかと推定されます。
名称 | 駆動方式 | エンジン容量 | 馬力 | 最大トルク |
---|---|---|---|---|
ヴィッツ 1.3 F | 4WD | 1298 cc | 87ps/6000rpm | 12.2 Kg.m/4400rpm |
カリーナ ST | FF | 1632 cc | 110 ps/6000rpm | 14.5 Kg.m/4800rpm |
カローラ SE | FF | 1498 cc | 94 ps/6000rpm | 13.1 Kg.m/3200rpm |
マーチ | FF | 1274 cc | 79ps / 6000rpm | 10.8 Kg.m/4000rpm |
ヴィッツ 1.3 U | FF | 1296 cc | 87ps/6000rpm | 11.0 Kg.m/4000 rpm |
2)天井が高く、横幅も広く 運転席の居住性が良好
天井が小型車の割に高めです。床面が低いのかも知れませんが、天井に余裕があります。横幅も運転席側は十分な広さがありマーチよりも広くて快適でした。
外観寸法(全長X全幅X全高) | 室内寸法(室内長×室内幅×室内高) | |
ヴィッツ 1.3 F | 3750×1695×1540mm | 1865×1390×1270mm |
カリーナ ST | 4420X1690X1370 mm | 1875x1420x1150 mm |
カローラ SE | 4270X1655X1365 mm | 1820X1415X1155 mm |
マーチ | 3695X1585X1425mm | 1705X1290X1180 mm |
ヴィッツ 1.3 U | 3750X1695X1520 mm | 1855X1390X1270 mm |
3)小回りがとっても良い
車庫入れの時など、トランクルームがほとんど無く、ホイルベースが極端に短く(2460mm)、最小回転半径が4.4mと小さいためと小回りが効き車庫入れが楽ですが、走行中の安定性に乏しいです。
4)サスペンションがやや堅め
雲の上を走るようなソフトなサスペンションでなく、やや堅めです。路面の状況やタイヤのぶれなどがハンドルを通してびんびん伝わってきます。その代わりロードノイズを拾いやすく室内に結構響きました。私の好みのタイプです。
5)4速オートマのシフトレバーの操作感が良好
マニアルシフトレバーの様にシフトレバーを前後左右に動かして操作出来ます。ドライブの位置がオーバードライブ 4にあたり、右に動かすと3速 下げると2速 更に下げると1速まで直線的に下げられます。高速走行時にキックダウンを使うよりもシフトレバーで操作する方が簡単でした。特に4速から3速に切り替えて加速する時にボタンを押してオーバードライブ解除するよりもシフトレバーを右に動かす感触はとても良好です。
トヨタ ヴィッツ 1300F 4WDの悪い点
1)後部座席の車室内の幅が狭い
1000から1300クラスの小型車の特長ですが後部座席に大人3人座ると中央の人は、窮屈で、何とか乗れる範囲です。足のスペースは、小型車としては広いほうですまた天井が高いのが救いです。4人乗りとして考えると結構スペース的には、余裕があります。
2)ブレーキ、アクセルがやややわらかめだが、すごく効きが過激
これも意見が分かれるところだと思いますが、アクセル、ブレーキともにやわらかくソフトタッチですが、踏み込むと急激に効きますのでギクシャクした運転となりやすいです。今回アクセルがやわらかすぎてコントロールするのが難しく足がとっても疲れました。柔らかいよりもやや堅めで踏み応えがあるタイプが好みです。
3)トランクが狭くて荷物が入らない。
車庫に入れるとトランクルームが無い分 車庫の後ろに余裕ができますが、その分トランクルームが無い訳で買い物などで荷物が入らないのは、ファミリーカーとしてのコンセプトとして疑問をもちます。後部座席を倒して荷物室を作ることで対応可能ですが、トランクルームの床面と平行にならず持ち上がりぎみの床面になるため、荷物を入れても安定性が悪いです。 町チョコチョコ走る下駄代わり2台目の車として奥様用に検討したのでしょうか?
4)スピードメーターがフロントパネルの中央にある。
メーターは、スピードメーターと温度計、走行距離表示、燃料計とシンプルです。しかし設置されている場所がフロントパネルの中央にあり、メーターを確認するのに違和感を覚えました。特に方向指示ランプがわかりにくかったです。加速時にかなりエンジンの回転があがるので回転計が欲しいところです。
5)エンジンの整備が狭くてやりにくい
実際に整備した訳ではありませんが、居住空間を広くした弊害がエンジンルームにもでています。バッテリーの位置やエアフィルターなど狭い空間に押し込んでいる感じが強いです。
6)燃費が1300ccの割に悪い
道央高速度道路で走行中とても快適でしたが、急いでいたので、高速回転が続き燃費はいまいち伸びませんでした。(12.5km/L)
カタログデータでは 10/15モードで 1300 F 4WDが16.0Km/L FFの1300 U CVTタイプが19.0km/Lと設計時点でも燃費よりも加速性を重視している設計です。
ちなみに燃費重視の FF 1000 F CVT仕様では 24.5km/Lです。
![]() |
![]() |
---|---|
トヨタ ヴィッツ 1300 F 4WD 正面 | トヨタ ヴィッツ 1300 F 4WD 側面 |
トヨタ ヴィッツ 1300 F 4WD 平成18年式 走行距離 47.000km
![]() |
横置き 4wd 1300CC DOHC16バルブ 2NZ-FEエンジンです |